The Pen Friend Club(ザ・ペンフレンドクラブ)が、2019年の『THE EARLY YEARS』シリーズ以来2回目となるリミックスを施した新装音源を配信リリースした。 先ずはファースト・アルバム『Sound Of The Pen Friend Club』から先行で3曲を『Three By The Pen Friend Club』(オリジナル・リリース:2013年)として1月25日に配信済みで、残り4曲を収録した『Four By The Pen Friend Club』(同:2014年))も今月8日に配信したばかりだ。そして22日には『Sound Of The Pen Friend Club』(SZDW3014/オリジナル・リリース:2014年4月)のフル・アルバムに、全曲のバッキング・トラックをボーナスとした全14曲の配信リリースを予定している。 前回から約4年という短いインターバルで、再度のリミックスという比類なき執着心に筆者も驚きを隠せなかったので、リーダーの平川雄一にその経緯などを聞いてみた。
『Sound Of The Pen Friend Club』[2023Mix]
(SZDW3014)
●今回の再リミックスには正直驚きました。4年前の『THE EARLY YEARS』リリース時のインタビューでも「やっと自信を持って「初期ペンフレンドクラブ」をお聴かせすることが出来て本当にうれしい限りです。こういうことがやりたかったんです、僕は。」と答えていたので、納得したんだと考えていました。
ここにきて再度のリミックスを敢行した理由を聞かせて下さい。
◎平川:僕そんなこと言ってたんですか。信じられないですね。笑
でもその時も本気だったんでしょうねえ。
第一の理由はその『THE EARLY YEARS』すらも気に入らなくなって全部やり直したくなったからです。怒られるかもしれないですけど。
2020年〜2022年にかけて制作した8thアルバム『The Pen Friend Club』で大分音が変わって、手法も変わって。あと今年の2月に出るアナログLPのミックス・マスタリングで自分的に手応えを感じたんです。メンバーからの声も良くて。
現ボーカルのMegumiが2023年2月に脱退することもあり2020年に7inchで出した「一本の音楽 / 八月の雨の日」をリミックスしてみたんです。それが上手くいって、「それならもう一から全部やり直そう」という気持ちになった次第で。
今回はアルバム以外にもシングルやEPという形でもリリースすることにしました。全てのディスコグラフィーをリリース年も整理して配信ページに置いておきたいという考えです。
これに付き合ってくれるサザナミレーベル、DIW、並びにファンの皆さんに感謝です。(ほんと、すいませんねえ。)
『Three By The Pen Friend Club』
(SZDW3012)
『Four By The Pen Friend Club』
(SZDW3013)
●『Three By The Pen Friend Club』や『Four By The Pen Friend Club』に収録された曲についてリミックスで特に拘った点も聞かせて下さい。
先ずはTRADE WINDSのカバーである「Newyork's A Lonely Town」。
◎平川:今回の全てのリミックスの念頭にあるのは『楽器、声を自然なままに』というのがあります。これまでリヴァーブを多めにかけたりして、それが嫌になったんですね。
リヴァーブだけでなくイコライジングやコンプのかけ方も「原音に忠実に」をモットーにしています。やはり2022年の8thアルバムの経験が多きいです。
「New York〜」はペンクラを結成する指針になった曲ですね。
いろいろ聴き取りやすくなったんじゃないでしょうか。
●続いてビーチ・ボーイズの「Darlin'」と、オリジナルの「I Sing Song For You」については。
◎平川:これらもミックスの考え方は同上ですね。非常に初々しい音源で当時が懐かしくなりました。これら三曲のEPから始まったんですよね。あの頃は販売用にCD-Rを一枚ずつ自分でコピーしていました。
第1期メンバー時のライブ・ショット(以下画像も同様)
●『Four By The Pen Friend Club』にはファースト・リリース時のインタビューでも高評価したブルース&テリーの「Don't Run Away」が収録されていますが、今回のリミックスで拘った点は?
◎平川:この曲もリミックスでの考え方は同上です。
「Don’t Run Away」はペンクラにとって大切な選曲だと思います。
「New York〜」と「Don’t Run Away」の二曲をやるってだけで、どんなバンドか分かりますよね。それ以外の曲や試みは全てその延長線上にあると思います。オリジナルも含めて。
●ザ・ロネッツの「Do I Love You?」とビーチ・ボーイズの「When I Grow Up (To Be A Man)」の各カバー、オリジナルの「I Fell In Love」についても聞かせて下さい。
◎平川:それらの曲もリミックスでの考え方は同上です。「Do I Love You」もペンクラを象徴する選曲ですね。やっぱりアンダース&ポンシアなんですよ。このバンドは。
ビーチ・ボーイズの「パンチで行こう」は挑戦的なカバーですね。気に入っています。
僕のオリジナルもそこそこいいですね。
アルバムではバッキング・トラックスもありますので是非。
●セカンド・アルバム以降の作品の再リミックスの配信スケジュールも決まっていれば紹介して下さい。
◎平川:セカンド以降も絶賛リミックス中でして、随時発表していきます。
もしよかったら僕の気が済むまでお付き合い頂ければ幸いです。いやあ、すいません。
●最後に今月5代目ヴォーカリストMegumiが卒業しますが、今後のペンクラについて可能な範囲で教えてください。
◎平川:2/18ライブでMegumiとの現体制での活動が終了します。その後は僕にもメンバーにもどうなるか全然見えていません。
予想不可能ですね。いやあ、どうなることやら、、、ご期待ください。
【ライブ情報】
◆2月18日(土) 柏・Studio WUU
『Add Some Music To Your Day』
出演:The Pen Friend Club
Open 18:30 Start 19:00
前売¥3000 / 当日¥3500(共に+1ドリンク)
※入場整理番号付き
前売り予約