Pages

2022年7月22日金曜日

FMおおつ 音楽の館/Music Note(2022年6月号)~西城秀樹特集Set List& 次回放送予告

 「音楽の館~Music Note」6月も全国のヒデキ・ファンの皆さんお応えし先月に引き続き「ヒデキ特集」パート2でした。(6月25日放送済み) そのプレイリストをお送りします。

  今回は1980年代以降が中心になります。トップはファンの皆さんがヒデキのライヴで一番多く大合唱されたであろう<青春に賭けよう>。この曲の1996年『LIFE WORK』に収録されたリメイク・ヴァージョンです。

 
 なおこのアルバムは盟友吉野藤丸率いるSHŌGUNのメンバーが1979年結成時のほぼオリジナルで再結集し、ヒデキをサポート。発表当時WOWOWでライヴ映像が放映され、そこでこの曲はゴスペラーズを思わせるようなアカペラ付きのパフォーマンスで、それが耳に焼き付いています。なおSHŌGUNは翌1997年に、このメンバーで再結成されており、『LIFE WORK』はSHŌGUNフューチャリング秀樹といえます。 

  BGはその再結成メンバーでリメイクされた<Lonely Man (1997 Version)>。最初のパートはX JAPANのYOSHIKIプロデュースで1997.8.6. リリースの76作シングル<Moment>。1991年の<走れ正直者>以来のトップ40入(29位)ヒットで、年末の第48回NHK紅白歌合戦へ2年ぶりに復帰(14回目)。 

 BGは<Moment>に続き、1998年5月リリースのユーミン書下ろし77枚目のシングル<2R(ツーラウンド)から始めよう>。
 なおヒデキの紅白への出場ですが1991年に<走れ正直者>がヒットしたその年はオファーなし。当時のNHKは民放と距離を置くスタンスで、ヒット曲が民放局放送関連番組では選出対象外とみなされたようです。 

 ではここで最近のローカルなプチ情報を。現在金沢在住の音楽評論家:宮永正隆氏の北国新聞掲載コラム「ミーやんの金沢ポップンロール」での「<走れ正直者>誕生秘話」です。なお彼は元雑誌「りぼん」のさくらももこさん担当者編集者で、この曲のプロデューサーでした。 
 記事は5月27日版掲載の第36回「歌入れでヒデキにお願い」。「ヒデキの歌唱力の凄さ、主人公の一途さを表現する」ために、「一番のエンディング「知っているさ♪」の部分を100%の力で」、「二番のエンディング「汗が光るよ♪」はそれを上回る150%の迫力で」、さらに「三番のラスト「ダイナマイトさ♪」はもう180%の力で爆発して」、最後に再登場する「知っているさ♪」は200%で燃え尽きるつもりで」と歌唱指示したそうです。そんな無茶ぶりに彼は快く応え、「ヒデキ以外では歌い上げられぬ物凄い作品が完成した。」とありました。


さらに6月8日版の第37回「ビフォー&アフターを見届ける」では、<走れ正直者>のカップリング<HIDEKI Greatest Hits Mega-Mix>のエピソード。この<Mega-Mix>は「激しい恋~傷だらけのローラ~情熱の嵐~薔薇の鎖~YOUNG MAN(YMCA)~ギャランドゥ~ナイトゲーム~ちぎれた愛」を過去の音源の繋ぎ合わせでなく、新たに吹き込み直しを慣行。 

 そこではヒデキ自ら多くのアイデアを提案、まず<YOUNG MAN>では「イントロで「行くぜ~っ!」「オーッ!」と客席とやり取りする感じに!と発案、スタッフ全員がマイクを囲み雄叫びを上げ、大人数の迫力で盛り上げています。また<ギャランドゥ>では「透き通る白い肌、黒いドレスに包み~踊るギャランドゥ♪」の部分をラップに、また「〔(黒いドレスに)包み〕では「Do to me」風の発音で」とスタッフの進言にも耳を傾け、即マイクに向かって実践。なお曲のバックで黒人風バック・コーラス隊の女性歌手はデビュー前の「大黒摩季さん」と紹介されています。 

 さて次は1993.11.21. リリースの69枚目シングル<いくつもの星が流れ>。通称“ヒロスケ”文田博資が1980.3.21.にリリースしたデビュー曲のカヴァー。芳野アレンジによる黄昏時を思わせる洗練されたテイクになっています。 
 なお作者のヒロスケは3rd Single<あ・れ・か・ら>が、朝日放送のドラマ「ザ・ハングマン」のエンディング曲で起用され高い評価を受けたシンガー・ソングライター。そんなナンバーをレパートリーにしたヒデキのセンスには脱帽です。   

 続いては1985年の第18作『TWILIGHT MADE …HIDEKI(トワイライトまで …ヒデキ)』について。このアルバムは、当時日本を代表する先端のクリエーターに成長した角松敏生の曲を核に制作。彼の起用は今BGの<THROUGH THE NIGHT>(1984年17作『GENTLE・A MAN』収録)をヒデキが気に入ったことからでした。 

 
 なおこのタイミングは、ヒデキのアルバム発表の2か月前に角松氏が大傑作『GOLD DIGGER〜with true love〜』をリリース直後で、私自身が大ファンの山下達郎氏を脅かすような存在に飛躍しており、彼の起用は切望の的になっています。 
 またアルバム・ジャケットは彼のイラストで匿名風の仕上げ。そんな匿名風ジャケットといえは、ヒデキの妹コンテストからデビューした河合奈保子が全曲自作でリリースした13作『スカーレット』(1986年)もそんな手法になっています。 


 そんなピーク時の角松氏が4曲提供(全10曲中)し、彼の信頼厚いベーシスト青木智仁氏まで参加させると意気込むも、シングルも含め不完全燃焼の感は否めません。個人的に「何故プロデュースも彼に依頼しなかったのか?」というのが本音でした。
 
 もし彼であればオープニングにラストの<レイクサイド>をインターリュードに据え、FOとともにラップ・フューチャーのMAYUMI作ファンク・ナンバー<オリーブのウェンズディ>、その勢いで角松作の<SWEET SURRENDER>に続き、芳野藤丸作AORナンバー<HALATION>が登場する流れに配置、エンディングに<レイクサイド>で締め、傑作『GOLD DIGGER〜with true love〜』を彷彿させるようになったのでは?曲だけでなくリリックも初期達郎ソングにあったエキセントリックな作風の吉田美奈子が担当と「名盤」の粗材は揃っていただけに惜しまれる印象です。 

 BGは『LIFE WORK』収録の<抱きしめてジルバ -Careless Whisper->のボサノバ・タッチで囁くように歌うリメイクです。 
 ここでのヒデキの「ウィスパー・ヴォイス」、伸びやかなヴォーカルの後に登場する裏声の艶っぽいスタイルは彼の真骨頂と感じます。そんなヒデキの特性をしっかり反映させたのが“マエストロ”筒美京平氏の書き下ろし<勇気があれば>で、「声フェチ」筒美氏ならではの作風に多くの女性が魅了されたはず。この曲は1979年にジュディ・オング<魅せられて>とレコード大賞を争うに値するほどの傑作ナンバーでした。 
 
 1981年にはオフコースの<眠れぬ夜>をカヴァー。これは同時期リリースの『HIDEKI SONG BOOK』収録曲で、古くからの・ファンの私にとっては意表を突かれた選曲でした。ただこのアルバム収録曲は<哀愁トゥナイト>以外はフォーク寄りで肩透かしをくった感があります。個人的には<あなたのすべて>や<ランナウェイ>といった中期オフコースもカヴァーがあればという心境でした。 
 続いてはBarry Manillowとデュエット1985年の<腕の中へ -In Search of Love->。彼とのデュエット実現は、偶然にもこの年彼がヒデキと同じRCAへの移籍でした。 
 ちなみにそのBarryは1984年に、それまでのポップ・シンガーを封印したジャズ・アルバム『2:00 AM Paradise Cafe』をリリース。これにより正統派シンガーとして称賛を浴びています。この時期にヒデキの歌う<抱きしめてジルバ -Careless Whisper->に感銘を受けたのはヒデキの輝きを伺える事象といえます。今回はその<腕の中へ -In Search of Love->をヒデキのソロ・ヴァージョンで。 

 BGは私が彼の選曲センスに着目した1974年全米1位曲 Frankie Valliの<My Eyes Adored You(瞳の面影)>。Valliは<Sherry>のヒットで有名なThe Four Seasonsの看板ヴォーカリスト、ソロではスタンダード<Can't Take My Eyes Off You(君の瞳に恋してる)>(1967年)のオリジナル・シンガー。 
 この<My Eyes Adored You(瞳の面影)>は全米1位全英でも5位の大ヒット曲も、日本では印象の薄いものでした。私が彼のライヴ・アルバムを聴くきっかけになったのは、この曲を藤丸さんとのデュエットで、「もう一度~♪」と歌うシーンを見たのがきっかけでした
 なおこの曲、今では2014年に映画化されたミュージカル『Jersey Boys』の挿入歌としても知られており、作者のKenny Nolanは1974年にLabelleで全米1位を記録した<Lady Marmalade>も作曲、その後2001年のミュージカル映画『ムーラン・ルージュ』の主題歌にもなっています。 

 これまでヒデキのアルバムはほぼ廃盤状態したが2021年4月に全作品復刻が開始されています。それを実現させたのは、ソニーミュージックに復刻リクエストを繰り返していた多くのヒデキ・ファンたちでした。そのファンの皆さんが励みされていたのが、以前私がネット配信していた【洋楽はアイドルが教えてくれた/西城秀樹編】の記事だったという事実を知り、私自身驚きでした。 

 そんなヒデキはNHK連続テレビ小説第37作『都の風』(1986年)の主題歌に起用されています。この曲は1984年3月にリリースの17作『GENTLE・A MAN』に収録の<帰港>が元で、このドラマに合わせ<約束の旅~帰港 ~>(1986年12月)とリメイク。個人的には『GENTLE・A MAN』収録のウィスパー・ヴォイスが際立つテイクの出来に惹かれます。 
 BGは『GENTLE・A MAN』収録のチバチャカとのデュエットで収録されたメロウ・ナンバー<Love・Together>。なおこのアルバムは私のフェイヴァリットのひとつ<Do You Know>も収録された好アルバムです。 
 次は1986年の第19作『FROM TOKYO』から、まずはMAYUMI書下ろしの<CITY DREAMS FROM TOKYO>。このMAYUMIは元モデル兼歌手の堀内まゆみで麗美のお姉さんという「美人すぎるソングライター」。そして黄昏時ドライヴにお似合いのBGM<ROOM NUMBER 3021>です。 
 今BGでは第19作と1987年第20作『PRIVATE LOVERS』に収録の<夢の囁き>。この曲はヒデキがピアニストのつま弾く傍らでダンディーに歌っているような光景が目に浮かぶような雰囲気です。 

 次は1990~2000年代の作品から、この時期の収穫は織田哲郎プロデュースの最後のオリジナル・アルバム第23作『MAD DOG』(1991年)、それに吉野藤丸全曲アレンジのセルフ・カヴァー・アルバム『LIFE WORK』(1996年)といえます。 
 まず『MAD DOG』からは、ヒデキらしい壮烈なロックナンバー<Rock Your Fire>、ファンク・テイストのタイトル曲<Mad Dog>、そして奥田民生作<きみの男>の3曲。『LIFE WORK』からはファンク仕上げの<ギャランドゥ>、デジタル・ビート<YOUNG MAN (Y.M.C.A)>の2曲、この計5曲です。 
 BG はヒデキの44歳の誕生日1999年4月13日にリリースのRCAラスト・シングル78作<最後の愛>(80位)です。作曲は嵐の<明日の記憶>の平義隆、アレンジの武藤星児はAKB48<恋するフォーチュンクッキー><心のプラカード>等を手がける人気アレンジャー。 
 元来私は「きまぐれ」で「飽きっぽく」「ひとつの事を極められない」タイプなので、これだけ私が心酔しているヒデキは「真の本物」なんだと思います。ちなみに、彼以外ではまり込んだ経験は、「The Beatles」「ジュリー」「山下達郎」くらいです。  

 さてそのUniversal籍後のナンバーから、エンリケ・イグレシアス<バイラモス>のカバーで第50回NHK紅白歌合戦の出場曲80枚目の<Bailamos ~Tonight We Dance~>(30位)、そして2000年代最初のシングルm.c.A・T作<Love Torture>(79位)。 

 続いてBG は1985年から河合奈保子のバックバンド「Natural & MILK」のユニット「MILK」のM Rie作<恋をしよう>。この曲でも1980年代のAORヒデキを彷彿させる藤丸氏のアレンジが光っています。 

 2003年にはつんく作<粗大ゴミじゃねえ>。この曲リリース直前の公演先韓国で2度目の脳梗塞を発症。その後リハビリを経て、2006年9月27日に復帰作<めぐり逢い->リリース。ピアニスト、アンドレ・ギャニオン曲に日本語詞をつけたもので、事実上の生前ラスト・オリジナル・ソングになります。  

 今BGは元LUNA SEAの河村隆一と組んだ2001年83作<Jasmine>のカップリング<Love of My Life>。ここで自身を「僕」と呼んでアカペラをバックに歌うヒデキは、「青春ど真ん中」といった感じです。そしてラストは<Hideki Ballad Memories>です。

 さて7月号は山下達郎氏の共演経験を持ち、世界的大作家・村上春樹氏もお好みといわれる「直訳ロッカー王様」をゲストに迎えたプログラムをおとどけします。

 2022.7.23(土) 16:00~ (再放送)2022.7.24(日) 8:00~ 
 ※FMおおつ 周波数79.1MHz 
 ※FMプラプラ(https://fmplapla.com/fmotsu/)なら全国でお楽しみいただけます。


 「ヒデキ特集」パート2☆セット・リスト> 

Opening B.G.~ Gems1(A Cappella)/ esq( 三谷泰弘 ) 
1. 青春に賭けよう(LIFE WORK Version) 
BG: Lonely Man (1997 Version)/ SHŌGUN 
2. Moment BG: 2R(ツーラウンド)から始めよう  
3. いくつもの星が流れ  
BG: THROUGH THE NIGHT 
4. オリーブのウェンズディ 
5. SWEET SURRENDER 
6. HALATION 
7. レイクサイド 
BG:抱きしめてジルバ -Careless Whisper-(LIFE WORK Version) 
8. 腕の中へ -In Search of Love- (HIDEKI Solo Version)
BG: My Eyes Adored You(瞳の面影) /(Frankie Valli)
9. 帰港 
BG: Love・Together /( 西城秀樹 with チバチャカ )
10. CITY DREAMS FROM TOKYO 
11. ROOM NUMBER 3021 
BG: 夢の囁き 
13. Rock Your Fire 
14. Mad Dog 
15. きみの男 
16. ギャランドゥ(LIFE WORK Version)
17. YOUNG MAN (Y.M.C.A) (LIFE WORK Version)
BG: 最後の愛 
18. Bailamos ~Tonight We Dance~ 
19. Love Torture 
BG: 恋をしよう 
20. 粗大ゴミじゃねえ 
21. めぐり逢い 
BG: Love of My Life 
22. Hideki Ballad Memories 
23. Claps:Thank You /( Various Artist Last Coment HIDEKI )  

0 件のコメント:

コメントを投稿