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2019年8月1日木曜日

シンリズム:『赤いタワーまで / Moon River Lady』(production dessinee / PDSP-022)


若干22歳のシンガー・ソングライターのシンリズムが7インチ・シングル『赤いタワーまで / Moon River Lady』を8月7日にリリースする。 
出身地の神戸で高校在学中の15年にシングル「心理の森」とアルバム『NEW RHYTHM』でデビューした彼は、続くセカンド・アルバム『HAVE FUN』(17年)でも高い評価を得てきた。
音楽大学進学後は活動拠点を東京に移し、ソングライター&アレンジャーとして今年4月にガール・グループRYUTistのシングル『センシティブサイン』のタイトル曲を手掛けるなどその才能を広いフィールドで発揮している。



ソロ作品として2年程のブランクを経て発表する本作は、ソングライティングとアレンジは勿論のこと全てリズム・セクションを自ら演奏しており、そのマルチな才能には敬服するばかりだ。では収録曲を解説していこう。
 「赤いタワーまで」はダブルトラックのフルート・リフから導かれるメロウなシティポップ・ナンバーで、フェンダー・ローズ系のエレピを中心に構築されたサウンドである。 かつて松任谷由実の「タワー・サイド・メモリー」(『昨晩お会いしましょう』収録 81年)でも歌われた“神戸ポートタワー”をモチーフにした歌詞には、故郷に思いを馳せる彼の心象風景が滲み出ている。またコーラスでゲスト参加した“月の満ちかけ”の熊谷あすみの無垢な歌声とブレンドされたハーモニーが美しい。 

Official Teaser

カップリングの「Moon River Lady」は、イントロにはRah Bandの「Clouds Across The Moon」(85年)の匂いがして心憎い演出だが、アコースティック・ピアノ中心にしたシンプルな編成のファースト&セカンド・ヴァースからサビに入ると、2拍子のカリプソ~中南米系リズムにシフトしてバックビートで3管のホーンが入ってくるという。 一聴して音楽的引き出しが多い彼の才能が伺える曲である。 

なお本シングルはリリース元の『プロダクション・デシネ』製のカンパニースリーブ付属で、初回300枚プレス(非限定)らしいので興味を持った読者は、下記URLから早期に入手して欲しい。
dessinee shop (デシネ・ショップ): http://www.dessineeshop.com/shopdetail/000000023764/ct11/page1/order/
(ウチタカヒデ)

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