この曲を初めて耳にした時の印象は今でも憶えているが、イントロの4小節を聴いて直ぐにsmall gardenに世界観に引き込まれてしまった。
チェンバロ(ハープシコード)のフレーズにアコーステック・ギターの刻み、フルートのオブリ等のサウンドにはエンニオ・モリコーネ、スウィートなヴァースとビターなサビのメロディー・ラインを活かすコード進行にはマイケル・フランクスからの影響を感じさせる。そして何よりリード・ヴォーカルの山本ひかり(野沢菜)のナチュラルな声質によって、この曲が一層ブリリアントな輝きを放っているのだ。
そして、昨年リリースされたサードEPの『歌曲作品集「小園Ⅱ」』から、筆者が昨年のベストソングとして選出した「残夏」と、「シュールポワール」が、筆者の希望もありフルレングスで試聴出来るようになっている。
「残夏」
「シュールポワール」
前者はかのスティーリー・ダンの「aja」に通じるハイブロウなジャズ・ロック・ソナタであり、フルレングスで聴いてこそこの曲本来の真価を得られる。後者は無重力な5拍子のリズムと独特なコード進行が特徴的なソウル・ポップだ。
興味を持った良識ある音楽ファンは、『歌曲作品集「小園」』と『歌曲作品集「小園Ⅱ」』を入手し、高音質でじっくり聴いて欲しいと切に願う。
(テキスト;ウチタカヒデ)
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