ブルース・ジョンストンが通っていたLAのユニヴァーシティ高校は、ジャン・ベリー、ディーン・トーレンス、サンディ・ネルソン、ナンシー・シナトラ、キム・フォーリー、ディック&ディー・ディーなどが通っていた芸能校で、ブルースもすぐに音楽活動を開始した。1958年リリースのキップ・テイラー&ザ・フリップス(Kip Tyler And The
Flips)のシングルShe’s My Witch/Rumble Rockに参加、両面ともヘヴィなR&Bで、パワフルなサックスが印象に残るがヒット性はない。1959年には高校の同級生でキム・フォーリーのプロデュースで、ブルース、サンディ・ネルソン、リッチー・パドラー、ニック・ベネットらとリネゲイデスを結成、シングルGeronimo/Chargeをリリースする。どちらも快調なエレキインストだが、A面のタイトルは白人に戦いをいどんだ伝説のインディアンのリーダーの事で、インディアン風のホホウ!という掛け声と銃声でスタート、B面の頭は白人側の騎兵隊の突撃ラッパ…これじゃ今はリイシューされないね。映画の『Ghost
Of Dragstirip Hollow』で使用された。そしてブルースはジェリー・クーパーという男と組んでブルース&ジェリーというデュオを作り、テリー・メルチャ―の父親が経営してしていたArwinからTake This Pearl とI Saw Her Firstで初のオリジナル曲のシングルをリリースする。両面共に古色蒼然とした、そしてポップな要素がないドゥワップのオールディーズ・ナンバーでこれでヒットは無理だ。A面はハモりながら、B面はカウンターで2人が歌う。ただこのシングルがきっかけで息子のテリー・メルチャ―と知り合いになり、ブルースは長年の相棒と知り合うことになる。同年には友人のドラマーのサンディ・ネルソンのシングルTeen Beatに参加。ブルースはピアノで参加し、作曲にも携わったというがクレジットされなかった。ドラマーのシングルなので大ヒットしたA面はドラムの強いビートが印象に残り、エレキのヴォリュームが小さい。1960年には再びブルース、サンディ、キム、ニックのチームでギャンブラーズを結成、シングルMoon Dawg/LSD-25だが、A面は犬の遠吠えをフィーチャーした軽快なエレキインストで、サーフ・インストの名曲として有名だ。B面の重めのリフを使ったいいエレキインスト。ブルースはデル・ファイ・レーベルの創始者のボブ・キーンに見込まれ専属プロデューサーの契約を結び黒人歌手、ロン・ホールデンのシングルLove You Soを担当すると、この低いバリトン歌手の曲を、軽快なタッチのバラードに仕上げ全米7位の大ヒットにする。そしてボブ・キーン・オーケストラのTeen Talk/The
Toughest Themeのシングルの作曲を担当、A面はジャズ風、B面はストリングスに添った華やかなインストでB面の方が出来がいい。そして再びロン・ホールデンのシングルを担当するがGee But I’m Lonesomeはブルースのオリジナルだった。ここで初めてブルース持ち前の美しいメロディが生み出され、ピアノを生かしたバッキングで美しいシングルに仕上げた。しかしヒットは記録していない。その他では競演があり、I’m Coming Homeはジャニス・ラドー&ザ・シークインズのシングルが、歌い手がブルースの共作者なので1カ月早くリリース、ドゥワップのバラードだが後半の盛り上げはなかなかいい。もう1枚はメル・カーターのシングルで、出来はほぼ拮抗だが、ファルセットを使った分、前者が上。シングルではスタッズ・ドネガン&ザ・モブのThe Bend/ Rock N' Roll Honky Tonkは両面ともブルース作のインストで、A面はジャズタッチ、B面はカントリータッチというだけで目立つものがない地味なインストだった。ファラオスのThe Tender Touch/ Heads Up, High Hopes Over Youもブルース作で、A面は地味で盛り上がりないR&B、B面の方が単純なロックンロールでまだ聴きやすかった。ミラード・ウッズのDon’t Put
Me Downもブルース作、フランク・シナトラの線を狙ったというが、それほどの出来ではない。1961年のワークスは少なくリトル・シーザー&ザ・ローマンズのThose Goodies But Goodiesをアレンジだけ担当、甘酸っぱいドゥワップのこの曲は9位にランクされている。1962年にはブルース・ジョンストン名義の2枚のソロシングルをリリースする。Do The Surfer Stomp(Part.1)と(Part.2)で、ライブ仕立ての両面歌入がPart1、歌無しがPart2で、曲は甘いブルースのヴォーカルとブルースが考案したこの当時考えた最新ステップのビートと、マッチはしていない。踊れる感じではないからだ。どちらもテイチクの『Surfer's Pajama Party』に収録されている。もう1枚のシングルほぼ同路線のSoupy Shuffle Stomp/Moon Shotは、歌い方もすこし下品な感じになった。表記はSoupy Shuffle Stomp(Part.1)/Soupy Shuffle Stomp(Part.2)とされることが多い。テイチクの『Surfer's Pajama Party』と『One Beach Boys
Original Album』『Tough Themes Disc1』に収録されているが、『Tough Themes』ディスク2のSoupy
Shuffle Stomp [Sessions]は3分近く長いまさにセッション風景で、最後はア・カペラでSSSと練習している。もうひとつのSoupy Shuffle Stomp
[Instrumental]はベーシックなトラックしか入っていない簡素なもの。その他、ボブ・キーン・ビッグ・バンドのLP『Twist Album』収録のThe
Twistでピアノを弾いていた。
1963年にはブルースの初のアルバムが、The Bruce Johnston Surfing Band名義で、1963年のUCLAで録音したものが『Surfers Pajama Party』としてリリースされた。ライブ仕立てで半数はインスト、ベストナンバーは文句なしにロン・ホールデンのために書いた『Gee But I’m Lonesome』が、ブルースの甘いヴォーカルではるかにいい出来になっていた。テイチク盤のCDには1962年のブルースの前述のソロ・シングル2枚のAB面にプラス、シングルB面用のPajama Party(=Surfer’s Delight)(Single Version)が収録された。これはインストだが、アルバムと違ってエレキギターが大きくフィチャーされていい出来だ。
同じ録音と思われる未発表3曲を入れたのが1991年のCDで『One Beach
Boys Original Album』で、ジャズのきれいなインストチューンの「Blue Moon」や、作者不明のバラード「I Need Your Love」と、同じく作者不明のジャムセッションのようなインスト「Hold
It」はこれ盤のみ。『Surfers Pajama Party』の曲順は替えられてなぜか1曲削除されている。
さらに『Tough Themes』だがディスクごと紹介すると初登場曲が8曲収録された。ディスク1のMazatlanはブルースが作ったマリアッチ風のナンバーで、なかなか快調な出来だったがオクラ入りだった。『Surfers Pajama Party』未収録のHide Away、Summertime、Ed’s Number One、John’s Number Two、Balboa Blue、San-Ho-Zay、Bruce’s Number One追加。Summertimeはあの気だるい有名曲。インストではSan-Ho-Zayがギターが歯切れがよく出来がいい。Bruce’s Number Oneだけがオリジナルだ。その他にSoupy
Shuffle Stomp、Moon Shot(この盤ではこちらの名義)、Do The Surfers Stomp(Single Version)、Surfer's
Delight(この盤ではPajama Partyの名義ではない。Single Version)もプラスされていた。『Surfers Pajama Party』は全曲入っているものの、こちらも曲順を変えたのでナレーションが切られている。
ディスク2には1961年のブルース作の未発表インスト、Untitled Instrumentalはジャズタチのインストでブルースのピアノの腕が達者なことが分かった。ディスク1のMazatlanのMazatlan(Sessions)とMazatlan(Early Instrumental Track)も収録され、短いア・カペラの練習と、ベーシックな練習風景がその内容。その他にディスク2には前述のボブ・キーン・オーケストラ、ジャニス・ラドー&ザ・シークインズ、スタッズ・ドネガン&ザ・モブ、ファラオス、ミラード・ウッズ、ボブ・キーン・ビッグ・バンドが収録されている。
残る1963年の音源ではカバー・ガールスのシングルAction Speaks Louder Than Wordsはキム・フォリーとの共作で、コード進行も歌い方もどこか気だるげで変わった曲だった。さてここからがブルースの本領を発揮する時だ。まずはテリー・メルチャーと共同でホット・ドッガーズの名前でアルバム『Surfin’ USA』をエピックからリリースする。12曲中4曲が歌入りでその3曲がビーチ・ボーイズのカバー。他の8曲はサーフィン系などのエレキ・インスト、個人的にはWalk Don’t RunやPipelineとわざと粗削りに弾いたようなエレキがなかなかカッコ良く、気に入っている。
続いてブルースの2枚目のソロ・アルバム『Surfin’ Round The World』がコロムビアからリリースされる。前作がライブ盤仕立てのシンプルな演奏だったが、こちらではテリー・メルチャーがプロデューサーをになり、サックスなどホーンを多く入れ厚みがあるが重めのサンドに作り上げた。全12曲中11曲中がブルースが書いているので、ブルースの才能の開花と意欲が感じられる。そして12曲中7曲がインストというのは当時のサーフ・ミュージックによくある配分だ。歌ものではタイトル曲とDown Underは軽快でいいが、あとは爽やかさに乏しい。インストでは後のブルース&テリーでも使われたMakaha At Midnightが、哀調のあるメロディが魅力の快作。曲の中間にボサ・ノヴァを挟み込んだSurf-A-Novaも意欲的だ。
続いてブルース&テリーは、コロンビアの子役出身のデュオ、リップコーズに取りかかる。ファーストシングルはテリーの単独だったが、セカンドのGoneからブルースが作曲・プロデュース・演奏まで携わる。そしてサードのHey
Little Cobraが全米4位と大ヒット、リップコースは元の2人に2人加えて4人でライブに廻り、曲作りとレコーディングはブルース&テリーが担当という「分業」になる。Goneもいいが、キャロル・コナーズ作のHey Little Cobraの出来は素晴らしく、イントロに最も印象的なフック、歌のバックのマイク・ラブばりの低音ハーモニー、一回聴いたら忘れられないキャッチーな曲だ。この4曲を入れたリップ・コーズのファースト・アルバム『Hey Little Cobra
And Other Hot Rod Hits』がリリースされる。ここにはブルース&テリーのオリジナルや、ビーチ・ボーイズのカバーなども入ったが、2枚のシングルを超える曲は収録されていない。そしてこの年はウェイン・ニュートンのSomeone's
Ahead Of Youの作曲を担当したが、ブルースらしい甘く流麗なバラードで、ブルースの作曲能力の飛躍的向上が分かる。
1964年にはいよいよブルース&テリーの本名のデュオ名のシングルCustom Machine/Makaha At Midnightのシングルをリリースする。A面はもちろんビーチ・ボーイズのカバーで、ほぼ同じアレンジだが、ビーチ・ボーイズはヴォーカルが過ぎるのに比べ、ブルース&テリーの方は演奏もしっかり効かせているのでビートがあり85位とランクインした。B面は『Surfin’
Round The World』からの再録。このシングルを含むブルース&テリーの『The Best Of Bruce & Terry』のCDが1998年にリリースされたが、その当時にリリースされたシングルは順に紹介するとしてこのCDの中だけの未発表曲4曲のみ、ここで紹介しておく。1963年録音のHalfwayだが、最も古い録音ながら高揚感があって出来が良く大きな収穫だった。作曲はなんとValiant創始者のバリー・デヴォーゾン作。1964年のHawaiiは冒頭に出てくる印象的なリフレインにファルセットの歌が入っていないので締まらない。Look Who's Laughing Nowは最大の収穫でファルセットのキャッチーなフックからスタート、まさに1963年~1964年のビーチボーイズで、未発表が惜しい。Here Comes Summerは快調なハーモニーに乗せた佳曲で、その後にシークレットトラックのCMジングル2曲が出てくる。最後は1965年録音のHelp Me Rhondaで、微妙にメロディの一部を変えていて、Hawaiiと同じくボツで良かったというヴァージョンだった。なおこの前者のジングルはKFAM Radio Jingleで僅かに違う2テイクは、1983年に日本のM&Mがリリースした『Bruce & Terry Rare Masters』の2ndプレスに収録されていた。
さて、1964年の既発表音源へ戻ろう。ブルース&テリーの第2弾シングルはフィル・スローン=スティーブ・バリのSummer Means Fun。数多くカバーされたナンバーだが、サウンドの力強さ、ヴォーカルとコーラスの華やかさは突出していて72位のヒットになる。ブルース&テリーを超えるカバーはない。B面のYeah!はブルース&テリー作の掛け声しかないいかにもB面用のロック・インスト。
リップ・コーズのセカンド・アルバム『Three Window Coupe』はテリーの単独プロデュースで、ブルースは歌の方に回る。曲の多くはフィル・スローン=スティーブ・バリの曲を採用したので、出来のいい曲が並ぶ。ここからカットした3枚目のシングルThree Window Coupeはこのコンビの曲で、ポップなメロディ、爽やかなハーモニーが見事にマッチして28位のヒットになる。カップリングのHot Rod USAはテリーの書いた曲だが、さらにアップテンポでファルセットのバックコーラスが目立つ爽快なナンバーで、こちらをA面にしてもヒットしていただろう。スローン&バリの書いたThis Little
Woodie、Surfin' Craze、My Big Gun
Boardはみなキャッチーでいい出来。しかしベスト・ナンバーはブルース&テリーが書いた美しいバラードのBeach Girlだ。なお、アルバムでブルース&テリーが書いたOld Car Made In '52のみ、歌がブルース&テリーではない。
次のシングルOne Piece Topless Bathing
Suite/Wah-Wahiniはどちらもスローン&バリの作品で、ハーモニーはどちらも十分、ちょっとコミカルなA面は96位に僅かにランキング、アップ・テンポでサビのファルセットの爽快感が素晴らしいB面の方が出来が良かった。
他のグループの仕事で出来がいいのがカスタム・キングスのIn My ’40 Fordだ。ブルース作で歌もブルース、少しメロウなメロディ・ラインが心に残り、展開もいいし、初期のブルースの快作と言えよう。LPは『Kustom City』に収録されたが、作曲の表記はB.Johnsonと間違えており、これがブルースとすると、一緒に収録されていたStick
Six、Super Fine 39、Hotty 32もブルース作品となる。3曲とも特徴のないシンプルなホット・ホッド・ナンバーだった。カスタム・キングスはスティーブ・ダグラスのプロジェクトだったが、ニック・ヴェネットとスティーブ・ダグラスの依頼のヴェッツというグループの『Rev-Up』というアルバムでは、ブルースは4曲のリード・ヴォーカルを担当している。みなホット・ロッド・ナンバーだが、曲もアレンジもみなダサく、特筆すべきものはない。その後もう1枚スティーブ・ダグラスのプロジェクトに参加し、そのキャタリナズのアルバム『Fun
Fun Fun』にはブルース&テリーの自作のQueen
Of The Hot Rodsを提供、この曲は過去リップコーズに提供したThe Queenそのもので少し哀調を持つ佳曲。アルバムにはピアノで参加している。ヒットした仕事ではパット・ブーンのシングルLittle Honda/Beach Girlをテリーのプロデュース、ブルース&テリーがバッキングを担当した。A面はご存知ビーチ・ボーイズのカバーだが、やや低いパットの声が合う訳もなく、ドライヴ感も薄かったが72位とランキングした。出来がいいのはB面のBeach Girlの方で、リップ・コーズのヴァージョンと違ってコーラス部にはっきりとしたメロディがあり、よりバラード色が出ている。ブルース&テリーがきっちりバックを担当したのがウェイン・ニュートンのシングルComing
On Too Strongで、サビのファルセットのハーモニーなど見事で出来で65位にランクされている。
またブルース&テリーとしてのデュオ・ワークスだが、ロックンロールのカバーはロッグスの名前でリリースすると決めたようで、第1弾のバディ・ホリーのロックンロール全開のカバーEveryday、B面もブルース&テリー作のR&BインストRoger’s Reefだった。
1965年に遂にブルース・ジョンストンの完全ソロ・シングル、サイドウォーク・サーファーズ名義のSkate Board/Fun Last Summerがリリースされる。アップテンポでスリリングにファルセットでハモるA面は、これまでのブルースの作品の中で最も進化した姿になった傑作。B面はミディアムの親しみやすいメロディがいいポップ・ナンバー。続いてリップ・コーズの5枚目のシングルDon’t Be Scared/Bunny Hill。A面はテリー・メルチャー作のナンバーで、歌いだしはロック調だが、サビではファルセットとハーモニーが一気に付くなかなか聴かせるナンバー。B面はブルース&テリーもからんだインスト。
ブルース&テリー3枚目のシングルCarmen/I Love You Model "T"のA面はスパニッシュギターがフィーチャーされたちょっとエキゾチックなフォークタッチのニック・デカロ作のナンバー。B面はホットロッドだが、ビートも歌も重いので爽快感はない。ブルースはマイク・クリフォードのDon’t Make Her Cryの作曲も担当する。ストリングスに乗せた甘いバラードで、ブルースの作曲能力の向上がこの曲でも分かる。ロッグスの2枚目のシングルはリッチー・バランスのカバーCome On Let’s Go。ロックンロールだがこちらにはハーモニーも付いた軽快なもの。B面はテリーの書いたRogers Reef Part Twoで、ミディアムの美しいギターインストだった。映画『A Swinging Summer』のサントラ盤にリップ・コーズのLittle Red
Roadster(Version 1)が収録された。Version1にしたのは、CDの『The Best Of Bruce & Terry』収録のものと明らかに別テイクだったからだ。このサントラのものはライブ仕立てで拍手から始まりエンディングはコードで終わる。しかしCDは歓声が無く最後はフェイドアウト。しかし何よりも違うのは、最後のリード・ヴォーカルがファルセットになる前のメロディがVersion1では上昇して歌っているのに、CDの方が逆に下降して歌っているので完全な別テイクだった。またいつもプロデュースはテリー・メルチャーにまかせるか、テリーとの共同プロデュースだったのに珍しくブルースが単独プロデュースしたのが、女性歌手マンディ・マーティンのDon't Let Him Get Away From You/This Is Goodbye Foreverで、ガール・ポップを気楽に作っていた。ブルース&テリーの4枚目は、アコースティック・ギターとパーカッションをフィーチャーしたバディ・ホリーで知られるRaining In My Heartのカバーと、ストリングスも入ったボビー・ベアーのFour
Strong Windsでよりフォーク色が強くなった。
1966年にブルースはビーチ・ボーイズに加入するため、テリーとのコラボも解消し、ワークスも少ない。しかしこの年のクオリティは、ブルースをなぜビーチ・ボーイズが欲しがったのかよく分かる。まずCome Love/Thank You Babyは、A面はハーモニーがからんでドラマティックに盛り上がっていく快作、ブルースの書下ろしのB面は、流麗な甘いメロディのブルースそのものの名曲だった。そして6枚目の最後のシングルDon’t Run Awayは、この曲を山下達郎がオマージュしてOnly With
Youにしたほどの、ブルース作の5本の指に入る傑作中の傑作。流れるようなメロディながら複雑なドラムパターン、サビの見事な転調、文句のつけようがない。B面のGirl,It’s Alright Nowはバリー・マン&シンシア・ワイルの作品で、後半に徐々に盛り上がっていく佳曲だった。自作自演のボブ・スレッド&ザ・トボガンズのHere We Goは進行と共にハーモニーがどんどん増していきキャッチーなリフレインになる快作で3枚どれもが素晴らしかった。(B面のSea
And Skiは同曲のチープなインスト)そして同年の『Pet Sounds』ではブルースはビーチ・ボーイズのメンバーとして歌っているのだ。
1967年のものはその前に録音されていた音源だ。グラハム・ボニーが歌ったシングルThank You Babyはブルース&テリーのシングルのカバーだ。テンポチェンジもあるが出来はブルース&テリーが上。他ではサジタリアスのMy World Fell Downのバック・コーラスに参加していたので、ゲイリー・アッシャーがこの年にシングルと『Present Tense』に収録した。シングルとアルバムではヴァージョンが違う。
さてここからはもう基本的に紹介しない。ブルースはビーチ・ボーイズの一員として70年代初頭にDisney Girlsという超名曲を含め傑作をを残し、その後6年間、ビーチ・ボーイズを脱退、テリー・メルチャーとRCA-Equinoxプロダクションを作り、その間には自作のI Write The
Songsをバリー・マニロウが歌ってグラミー賞最優秀楽曲賞を獲得するなど栄誉も得るが、ビーチ・ボーイズ復帰後は目立つ仕事をしなくなってしまい、今はマイク・ラブとの2人で「どさまわり」のビーチ・ボーイズを細々続けるだけになってしまった。ビーチ・ボーイズ脱退後の仕事で最良の仕事はバリー・マンとの『Survivor』だと思うが既にソロのバリー・マンで紹介済みだ。ビーチ・ボーイズ脱退後の1972年以降の作品は地味なものが多いがほとんどCD化されている。シングルのみのリリースで終わっていたEquinoxのプロジェクトでブルース本人がメンバーになっていたカリフォルニア・ミュージックは1974年にブルースの絶妙のアレンジのDon’t Worry Baby、B面には美しくメランコリックなバラードのTen Years' Harmonyをピアノの弾き語りで収録し、豪華な組み合わせでシングルを作っていた。1975年のセカンド・シングルは、ブライアン・ウィルソンに依頼してまったく新しいアプローチのWhy Do Fools Fall In Loveをリリースしたが、1976年のサード・シングルJamaica Farewellはカート・ベッチャー中心に移り、この前の前回のCurt
Boettcher Related Worksで紹介したようにグループ名もカリフォルニアになってここのリストから消えている。ただし1977年にカートがまとめたカリフォルニアのアルバム『Passion Fruits』にはブルースの、堂々としたバラードのBrand New Old Friendsが収録されていて、2002年の25年後のリリースでやっと陽を見ることができた。このEquinoxでは、ビーチ・ボーイズ系のカバーを多く手掛けるPapa Doo Run Runというユニット名でディーン・トーレンス中心に色々なメンバーでアルバムが出ているのに、あえてブルースはこの名前でシングル1枚をリリース、B面にはDisney
Girlsの完全ピアノ弾き語りヴァージョンを入れた。こういったシングルはずっとレア盤だったが、『California
Music-Disney Girls』のCDでまとめられた。変わったユニットではディーン・トーレンスが主体のLegendary Masked Surfersが1972年と1973年に2枚、3曲をシングルでリリースしている。ここにはブルースら仲間がみなコーラスで参加していてGonna Hustle YouとSummertime Summertimeは、日本のEMIのコンピ『Golden Summer Vol.3』に収録されたが、Summer Means Funはシングルのままだ。ただし8年前のBruce & Terryのヴァージョンの方がはるかに出来がいいのは皮肉。もう1曲、これは出来がいいのが1976年にブルースやカートなど多くのメンバーがバックに参加して録音されたのがデイブ・エドモンズのLondon’s A Lonely Town、そうトレードウィンズのNew York’s
A Lonely Townの舞台をロンドンに変えたものだ。リード・ヴォーカル、華麗なハーモニー、爽やかなサウンドの全てが揃い最高の仕上がりだったが、ボツで終わってしまう。最初、アナログのコンピに入ったがエンディングが短い不完全版で、1996年になってようやくオムニバムのCD『Pebbles Vol. 4』で完全版を聴く事ができた。デイヴはこのボツはよほど悔しかったようで、後にSwanからオリジナルのNew York’s A Lonely Townの歌詞に戻して再録音し、シングルを切っている。ただし出来はこのLondonの方が上だ。そして1977年にブルースは最後にひと花を咲かす3枚目のソロ・アルバム『Going Public』をリリースしている。ここに収録されたのはバリー・マニロウでグラミー賞を取ったI Write The
Songsのブルース・ヴァージョン、ビーチ・ボーイズ時代のDisney GirlsとDeirdre、ハドソン・ブラザースに書き下ろしたRendezvous、このアルバムと同年リリースの同年のジャック・ジョーンズの『The Full Life』にも収録したDon’t Be Scared、ブルース&テリー時代のThank You Babyで、書下ろしはRock And Roll Survivorの1曲だけだ。メロウなバラード系ナンバーが集まった甘―いアルバムになったが、6年間のソロ活動期に書いたのはこの中のI Write The SongsとRendezvous、Don’t Be Scaredの3曲に、前述のTen Years HarmonyとBrand New Old Friends、キャプテン&テニールの『Dreams』用に書いたIf There Were Timesのたった6曲しかない。余りに少ない。賓作もここに極まれりというところ。このIf There
Were TimesはLet’s Visit To Heaven Tonightとブルースが歌う音の悪いデモを聴いたことがあったが(ブートにはなっていない)、ボツにしたのか、されたのかは分からないままだったが、2002年にキャプテン&テニールの『More Than Dancing & Much More』にこのLet’s
Visit To Heaven Tonightがひっそりと収録されていた。デモと同じく明るく弾けるような歌とサウンドで、楽しい出来だった。ビーチ・ボーイズに戻ってからのブルースが書いた曲は、Endless Harmony(Ten Years Harmony,の使いまわし)、She Believes In Again、Happy Endings、Slow Summer Dancin‘とバラード系の4曲のみで、かつて『Sunflower』『Surf’s Up』でDisney Girls、Deirdre、Tears In The Morningとアルバムのハイライトの曲を書いていた時代から比べると寂しい限り。ただこうしてまとめてみると、ブルースがいかにLAでいい仕事をして人脈を築き、実力を一気に上げてブライアン・ウィルソンの目に留まって自分の代わりのメンバーに誘われ加入する訳だが、そこまでのサクセスストーリーをまとめられたのは楽しかった。
★Bruce Johnston Related Works
◎プロデュース、〇共同プロデュース(テリー・メルチャー)、◇インストでミュージシャンとして参加。*インスト。無関係のB面曲などはカットした。△リード・ヴォーカル(Bruce JohnstonとBruce & Terry名義は当たり前なので△マークは表記せず)、▲バック・コーラス。1990年以降はCDが基本なので「CD化」のクレジットはしない。ブルースが作曲した曲のみ共作者名があればクレジットした。
1958 ◇Kip Tyler And The Flips:She’s My Witch/Rumble Rock(EBB/154)
1959 ◇Renegades:Geronimo*/Charge*(American
International/536)
1959 Bruce &
Jerry:Take This Pearl (B.Johnston)/I Saw Her First(B.Johnston=B.Cooper)(Arwin/1003)
1959 ◇Sandy Nelson:Teen Beat*…US4/(Original/5)
1960 ◇Gamblers:Moon Dawg*/LSD-25*(World
Pacific/815)
1960
◎Ron Holden:Love You So…US7/My
Babe(Donna/1315)※『Love You So』収録。
1960 Bob Keen Orchestra:Teen Talk*(B.Johnston)/The Toughest Theme*(B.Johnston=M.Emrich)(Del-Fi/4144)※『Tough Themes』収録
1960 ◎Ron
Holden:Gee But I’m Lonesome(B.Johnston)/Susie Jane(B.Johnston=R.Holden)(Donna/1324) ※『Love You So』収録
1960 Janis Rado And
The Sequins:I’m Coming Home(B.Johnston-J.Rado)/(Edsel/45-782)※『Tough Themes』収録
1960
Mel Carter:I’m Coming Home(B.Johnston-J.Rado)/(Arwin/25)
1960 ◎Ron Holden『Love You So』(Donna/2111)※2006年にCollectableからCD化
Here I Come(B.Johnston=R.Holden)/Everybody’s Gonna Be Alright(B.Johnston=R.Holden)/ Gee But I’m Lonesome(B.Johnston)/ Suzie Jane(B.Johnston=R.Holden)/ Let No One Tell You(B.Johnston=R.Holden)/Love
You So/My Babe/True Love Can Be(B.Johnston=R.Holden)/Seeing
Double((B.Johnston=R.Holden=Kuhn)/Do
I Have The Right(B.Johnston=R.Holden)/Your Line Is
Busy(B.Johnston=R.Holden)
※その他アルバムからあと3枚シングルが出たが、みなアルバムの曲。シングルのみのWho Says There Ain’t No Santa ClausとThe Big
Shoeはブルースは無関係。
1960 Studs Donegan And The Mob:The
Bend(B.Johnston=G.Quesada)/ Rock N' Roll Honky Tonk(B.Johnston)(Donna/1329) ※『Tough Themes』収録
1960 Pharaos:The Tender Touch(B.Johnston)/
Heads Up, High Hopes Over You(B.Johnston=Fowley)(Donna/1327)※『Tough Themes』収録
1960 Millard Woods:Don’t Put Me Down(B.Johnston=S.Randolph)/(Del-Fi/4150)※『Tough Themes』収録
1961 ◎Little Ceasar
And The Romans:Those Goodies But Goodies/(DelFi/4158)※アレンジ担当。プロデュースではない。『All American Hit Del Fi Collection』収録。
1962 Bruce
Johnston:Do The Surfer Stomp(Part.1)(B.Johnston=J.Hartnett)/ Do The Surfer Stomp(Part.2)*(B.Johnston=J.Hartnett)(Donna/1354)※『Surfer's Pajama Party』収録のものは1分50秒長く別ヴァージョン。Part.2はインスト。テイチクのCD『Surfer's Pajama Party』に収録。
1962 Bruce
Johnston:Soupy Shuffle Stomp(B.Johnston-Emrich)/Moon
Shot(B.Johnston)=Soupy Shuffle Stomp(Part.2)*(Donna/1364)※『Surfer's Pajama Party』『One Beach Boys Original Album』『Tough Themes
Disc1』に収録されているが、『Tough Themes Disc2』の「Soupy Shuffle Stomp [Sessions]」は3分近く長いまさにセッション風景で、最後はア・カペラでSSSと練習している。もうひとつの「Soupy Shuffle Stomp
[Instrumental]」*はベーシックなトラックしか入っていない簡素なもの。同年のBob
Keene Big Bandのアルバム『Twist Album』収録の「The Twist」*(Del-Fi/1222)はピアノ担当で『Tough Themes』に収録
1963
Cover Girls:Action Speaks Louder Than Words(B.Johnston=K.Fowley)/(Conte/829)
1963 Bruce
Johnston:The Original Surfer Stomp(= Do The Surfer
Stomp(Part.2)*)Pajama
Party(Single Version) *
1963 The Bruce Johnston Surfing Band:『Surfers
Pajama Party』(Del-Fi/1228)※1963年にUCLAで録音。1992年にテイチクからCD化の際に5曲のシングル・ヴァージョンがプラスされた。
Rumrod*/Last Night*/Surfers Stomp(B.Johnston-J.Hartnett)(カウンターにギターが入るAlbum Version。冒頭にLadys & Gentlmen The
Original Surfer Stomp 1 2 3 4と入るのはこのオリジナルの曲順のこの盤のみ)/ What’d
I Say/Something On Your Mind/Surfer’s Delight(Pajama
Party)*(Album Version)/Kansas
City/Mashin’ The Popeye*/Gee But I’m Lonesone(B.Johnston)/Green
Onions*//Soupy Shuffle Stomp(Part1) (B.Johnston=Emrich)/
Soupy Shuffle Stomp(Part2)=Moon Shot*(B.Johnston)/Do The Surfers Stomp(Part1) (B.Johnston-J.Hartnett)/ Do
The Surfers Stomp(Part2)*(B.Johnston-J.Hartnett)/ Pajama
Party(Single Version) *
1991 『One Beach Boys Original Album』(Woodford
Music/5632)※『Surfers Pajama Party』から「Kansas City」が外れ未収録曲3曲とSoupy Shuffle Stomp(Part1)と Soupy Shuffle
Stomp(Part2) *をプラスしたもの。
Blue Moon*/I Need
Your Love/Hold It*で、I Need Your Loveだけ歌の入ったバラード。
1999 『Tough
Themes-The Del-Fi/Donna Years』(Air Mail/1001/2)※Del-FiとDonna時代の録音の決定版。まずはDisc1だが『Surfers Pajama Party』の10曲に、Soupy Shuffle Stomp(Part1)とMoon Shot*(Soupy Shuffle Stomp(Part2)の表記にはしていない)、The
Original Surfer Stompのシングル、Surfers Delight*(Pajama Partyの表記にはしていない。Single Version)がプラスされ、この当時の未発表の8曲がプラスされた。1962年12月にブルースが書いた軽快なマリアッチ風のナンバーのMazatlan(B.Johnston)、『Surfers Pajama Party』未収録のHide Away*、Summertime、Ed’s Number One*、John’s Number Two*、Balboa Blue*、San-Ho-Zay*、Bruce’s Number One(B.Johnston)*追加。
ディスク2にはまず1961年に録音した未発表インスト曲Untitled Instrumental(B.Johnston)*と前述のBob Keen Orchestra、Janis Rado And The
Sequins、Studs Donegan And The Mob、Pharaos、Millard Woods、Bob Keene Big Bandの音源、さらにこれも前述したSoupy
Shuffle Stomp(Sessions)と(Instrumental) *、さらにディスク1のMazatlan(Sessions)とMazatlan(Early Instrumental Track)*も収録され、短いア・カペラの練習と、ベーシックな練習風景がその内容だった。
1963 Hot Doggers:『Surfin’ USA』(Epic/24054)※ブルースとテリー・メルチャーのユニット。2006年にソニーよりCD化済。ソニー盤のみ、テリー・メルチャーがTerry Dayの名前でリリースしていたシングル2枚もボーナストラックで収録。
Surfin’ USA/Let’s Go Trippin’*/Balboa Blue*/Surfin’/The Original Surfer
Stomp(B.Johnston)*/Pipeline*/Misirlou*/Surfin’ Safari/Surfer’s Stomp*/Walk Don’ Run*/Peppermint Man/Quasimoto(B.Johnston)*
1963 『Surfin’ Round
The World』(Columbia/2057)※CDは1997年ソニー
Surfin' 'Round The World(B.Johnston=T.Melcher)/Makaha At Midnight(=Maksha At Midnight)(B.Johnston)*/Down Under(B.Johnston=H.Blaine)/Capetown(B.Johnston)/Biarritz(B.Johnston=J.Hartnett)*/Jersey Channel Islands - Part 7(B.Johnston)*/The Hamptons/Virginia Beach(B.Johnston=E.Carter)*/Surf-A-Nova(B.Johnston)*/Hot Pastrami, Mashed Potatoes,
Come On To Rincon-Yeah!!! (B.Johnston)/ Maliblu(B.Johnston)*/Surfin's Here To Stay(B.Johnston=T.Melcher)//Down Under (Unissued Instrumental) (B.Johnston=H.Blaine)*/The Hamptons (Unissued Instrumental) */Surfin'
'Round The World (Unissued Alternate Version) (B.Johnston=T.Melcher)
1963 〇Rip Chords:▲Gone(B.Johnston=T.Melcher)…US88/▲She Thinks I Still
Care(Columbia/442812)※CDは1996年Sundazed『Hey Little Cobra』
1963 〇Rip Chords:△Hey Little Cobra…US4/△The Queen(B.Johnston=T.Melcher)(Columbia/4429221)※CDは1996年Sundazed『Hey Little Cobra』
1963 Wayne
Newton:Someone’s Ahead Of You(B.Johnston=Lovejoy)(Capitol/5058)※1989年『The Capitol Collector's Series: Wayne
Newton』でCD化
1964 Bruce &
Terry:〇Custom Machine…US85/Makaha
At Midnight(B.Johnston)*(Columbia/442956)※CDは1998年Sundazedの『Best Of Bruce & Terry』
1998 Bruce &
Terry:『The Best Of Bruce & Terry』(Sundazed/11052)※1964~1966年のBruce & Terryの6枚のシングル(『Surfin’ Round The World』からの使いまわしの「Makaha At
Midnight」はダブりなのでカットされた)、Roguesの変名の1964~1965年の2枚のシングル、1963年録音1曲、1964年録音3曲、1965年録音1曲の未発表を収録。シークレットでLittle Deuce Coupe風の1964年のKFAM Radio Jingle 25秒、ファルセットのア・カペラ・ジングル38秒あり。
Hawaii(1964年、未発表)/Summer
Means Fun/Come On,Let’s Go/Carmen/Don’t Run Away(B.Johnston=M.Love)/Custom Machine/I Love You Model "T"(B.Johnston=T.Melcher)/Raining In My Heart/Everyday/Roger’s Reef(B.Johnston=T.Melcher)*/Yeah! (B.Johnston=T.Melcher)*/Thank You Baby/Girl,It’s Alright
Now/Roger’s Reef Part Two*/Halfway(1963年、未発表)/Come Love/Four Strong Winds/Help Me Rhonda(1965年、未発表)/Look Who’s Laughing Now(1964年、未発表)/Here
Comes Summer(1964年、未発表)/
1964 Vettes:『Rav-Up』(MGM/4193)
△(Little Ford Ragtop/Devil Driver/4.56
Sting Ray/’55 Fordの4曲でリード・ヴォーカル)
1964
Kuscom Kings: △In My ’40 Ford(B.Johnston)/(Smash/1883)※リード・ヴォーカルと作曲を担当。CDは1993年『Bruce &
Terry Rare Masters』(M&M)収録
1964 Kustom Kings:『Kustom City』(Smash/271051)
△In My ’40 Ford(B.Johnston)収録。LPの表記はB.Johnsonとなっており、これがブルースとするとStick Six(B.Johnson=S.Douglas)、Super Fine 39(B.Johnson=S.Douglas)、Hotty 32(B.Johnson)もブルース作品になる。
1964 Rip Chords:『Hey Little Cobra And Other Hot Rod Hits』(Columbia/2151)…US56※CDは1996年Sundazed『Hey Little Cobra』
△Hey Little Cobra/Here I Stand/△The Queen(B.Johnston=T.Melcher)/409/△ Trophy Machine(B.Johnston=T.Melcher)/▲Gone(B.Johnston=T.Melcher) /△Little Deuce Coupe/'40 Ford Time(B.Johnston=T.Melcher)
*/▲She Thinks I Still Care /Shut
Down/△Drag City/Ding Dong//Karen/Bunny Hill(B.Johnston=T.Melcher) */△Don’t
Be Scared
1964 △「Rip
Chords:Three Window Coupe…US28/Hot Rod
USA(Columbia/443055) ※CDは1996年Sundazed『Three Window Coupe』
1964 Bruce &
Terry:〇Summer Means Fun…US72/〇Yeah! (B.Johnston=T.Melcher) *(Columbia/443055)※CDは1998年Sundazedの『Best Of Bruce & Terry』
1964 △Rip Chords:『Three Window Coupe』(Columbia/2235)※プロデュースはテリー単独。CDは1996年Sundazed『Three Window Coupe』
Three Window Coupe/Bonneville Bonnie/Gas
Money/This Little Woodie/Hot Rod USA/Old Car Made In
'52(B.Johnston=T.Melcher)/Surfin’ Craze/Beach
Girl(B.Johnston=T.Melcher)/My Big Gun Board/Surf
City/Summer USA(B.Johnston=T.Melcher=J.Lovejoy)/Big Wednesday(B.Johnston=T.Melcher=J.Lovejoy) *//〇One Piece Topless Bathing Suite/〇Wah-Wahini/〇Red Hot Roadster(Version 2)
1964 Rip Chords:〇One Piece Topless Bathing Suite…US96/〇Wah-Wahini(Columbia/443093)※同上収録
1964 Pat Boone:▲Little Honda…US72/▲Beach
Girl(B.Johnston=T.Melcher)(Dot/16658)※ブルース&テリーがバックアップ。90年代にコンピの『Surfin' & Draggin'』でCD化されていたが2012年にUMEから再発された。
1964 Catalinas:『Fun Fun Fun』(RIC/1006)※ブルースはピアノでクレジットされている。
△Queen Of The Hot Rods(B.Johnston=T.Melcher)※Rip Chordsの「The Queen」と同じ曲。
1964 Wayne Newton:▲Coming On Too Strong…US65/(Capitol/5338) ※1989年『The Capitol Collector's Series: Wayne
Newton』でCD化
1964
Rogues: 〇Everyday/〇Roger’s
Reef (B.Johnston=T.Melcher) *(Columbia/443190)※Bruce & Terryの変名。※CDは1998年Sundazedの『Best
Of Bruce & Terry』
1993 Various:『Bruce & Terry Rare Masters』(M&M/1001)
2ndプレスには1964年のKFAM Radio Jingle ♯1、♯2収録
1965 Sidewalk
Surfers:Skate Board(B.Johnston)/Fun Last Summer(Bruce Johnston)/(Jubilee/455469)※ブルースの自作自演のソロ・シングル。現在では『Warner
Surfin' & Hot Rod Nuggets』のCDで聴ける。
1965 Rip Chords:〇Don’t Be Scared/〇Bunny Hill(B.Johnston=T.Melcher=P.Stewart=S.Stuwart) *(Columbia/443221)
※CDは1996年Sundazed『Hey Little Cobra』
1965 Bruce &
Terry:〇Carmen/〇I Love You Model "T"(B.Johnston=T.Melcher)(Columbia/443238)※CDは1998年Sundazedの『Best Of Bruce & Terry』
1965 Mike
Cliford:Don’t Make Her Cry(B.Johnston)/(United Artists/794)※CDは1993年『Bruce &
Terry Rare Masters』(M&M)収録
1965
Mike Cliford『For The Love Of Mike』(United Artists/3409)
Don’t Make Her Cry(B.Johnston)※CDは1993年『Bruce &
Terry Rare Masters』(M&M)収録
1965 Rogues: Come
On Let's Go/Rogers Reef Part Two(Columbia/423353) ※CDは1998年Sundazedの『Best
Of Bruce & Terry』
1965 OST『A Swinging Summer』(Hanna Barbera/8500)
Rip Chords:Little Red Roadster(Version 1)収録。節回しも違う別テイク。※CDは1993年『Bruce &
Terry Rare Masters』(M&M)収録
1965 Mandi Martin: ◎Don't Let Him Get Away From
You/◎This Is Goodbye Forever(Columbia/443254)
1965 Bruce &
Terry:Raining In My Heart/Four Strong Wings(Columbia/443479) ※CDは1998年Sundazedの『Best Of Bruce & Terry』
■Paul Revere & The RaidersのSteppin’ Out…US46、Just
Like Me…US11のバックに参加。1966年のアルバム『Just Like Us!』…US5のバックにも参加。
1966 Bruce &
Terry:Come Love/ Thank You Baby(B.Johnston=D.Didley)(Columbia/443378) ※CDは1998年Sundazedの『Best Of Bruce & Terry』
1966 Bob Sled &
The Toboggans:Here We Go(B.Johnston)/Sea And Ski(B.Johnston=E,Slivers) *(Camao/400) ※ブルースの自作自演のソロ・シングル。CDはA面のみ1993年『Bruce & Terry Rare Masters』(M&M)収録
1966 Bruce &
Terry:Don’t Run Away(B.Johnston=M.Love) /Girl,It’s Alright Now(Columbia/443582)
※CDは1998年Sundazedの『Best Of Bruce & Terry』
1967 Graham
Bonney:Tkank You Baby(B.Johnston=D.Dudley)/(Columbia/8111)…UKのみ。CDは1992年『Bruce & Terry Rare Masters』(M&M)の1stプレスのみ(M&M)収録
1967 Sagitarrius:▲My World Fell Down(Single Version)…US70(Columbia/444163)※現在は2013年ソニーからCD
1967 Sagittarius『Present Tense』(Columbia/9644)※現在は2013年ソニーからCD
▲My World Fell Down(Album Version)
1971 Cyrus Faryar▲『Cyrus』(Elektra/74105)※2015年ワーナーからCD
1972 Cass Elliot:『Cass Elliot』(RCA/4619)※1988年RCAからCD
▲Disney Girls(B.Johnston)
1972 Legendary
Masked Surfers: ▲Gonna Hustle You/▲Summertime Summertime(United Artists/50958)※1990年『Golden Summer Vol. 3』(EMIミュージック収録)
1973 Legendary
Masked Surfers: ▲Summer Means Fun/▲Gonna Hustle You(United Artists/270)※B面のみ上記に収録。
1973 Roger McGuinn『Roger McGuinn』(Columbia/31946)※2004年にSundazedからCD
▲Draggin’
1973 Shaun Harris;『Shaun Harris』(Capitol/11168)※2005年Rev-OlaからCD
▲Love Has Gone Away
1973
America『Hat Trick』(Warner
Bros./2728)※1996年WEAからCD
▲Hat Trick
1974 〇California
Music:△Don’t Worry Baby/△Ten
Years Harmony(B.Johnston)(RCA-Equinox/10120)※メンバーはブルース他で、リード・ヴォーカルもブルy、ース。B面は完全なソロ作品。ビーチ・ボーイズ復帰後にEndless Harmonyに歌詞を変えて再度録音している。※2000年に『California Music & Disney Girls RCA-Equinox
Productions』(BMG)
からCD化
1974 〇△Terry
Melcher『Terry Melcher』(Reprise/2185)※1998年WEAからCD
Dr,Horowitz(B.Johnston=T.Melcher)
1974
〇▲Bill House『Give Me A
Break』(RCA-Equinox/10786)※2000年BMGからCD
1975 〇▲Barry Mann『Survivor』(RCA/)※2005年のBMGジャパンのCD化では、シングルのみ、US2ndプレス違いで収録曲が違っていたI’m A Survivor、Nothing But Comes Easy、Woman Woman Womanを全て収録
1975 ▲Hudson
Brothers『BA-FA』(Rocket/2169)…US165
Randezvous(B.Johnston)アレンジも担当。▲Bernie Was A Friend Of Ours、▲Gabriel
1975 Terry Melcher
And Bruce Johnston:Take It To Mexico/Rebecca(RCA-Equinox/10238)※翌年Terry Melcher『Royal Flash』に収録
1975 California
Music:△Why Do Fools Fall In Love/〇△Don’t Worry Baby(RCA-Equinox/10120)※B面は前述と同じ曲。A面のプロデュースはブライアン・ウィルソン。※2000年に『California Music & Disney Girls RCA-Equinox Productions』(BMG)
からCD化
1975 Papa Doo Run
Run:◎▲Be True To Your School/◎△Disney
Girls(B.Johnston) (RCA-Equinox/10404)※B面はブルースのピアノ弾き語り。2000年に『California Music & Disney Girls RCA-Equinox Productions』(BMG)からCD化
1975 David Cassidy『The Higher They Climb,The Harder They Fall』(RCA/11066)※2003年BMGでCD
〇(Get It Up For Love、Love In Bloom、When I’m A Rock And Roll Star、I Write The Songs(B.Johnston)、Darlin’、This Could Be The Night)
1975 Barry
Manilow:I Write The Songs-US1(Arista/0157)※CD化済
1975 Art Garfunkel『Break Away』(Columbia/33770)※1989年ColumbiaからCD
▲Break Away、▲Disney
Girls(B.Johnston)
1976 California
Music:▲Jamaica Farewell/California Music*(RCA-Equinox/1057) ※2000年に『California Music & Disney Girls RCA-Equinox Productions』(BMG)
1976 David Cassidy『Home Is Where The Heart Is』(RCA/11309)※2009年BMGでCD
〇▲(Tomorrow、Breaking
Down Again、On Fire、Bedtime)
1976 Terry Melcher▲『Royal Flash』(RCA-Equinox/10948)※2012年にSMJでCD販売
1976 Elton John『Blue Moves』(MCA-Rocket/211004)※CD化済
▲(Chameleon、Crazy
Water、Between Seventeen And Twenty、Someone’s Final Song)
1992 Various『Pebbles Vol.4』(AIP/5021)※デイブ・エドモンズが1976年に録音して未発表に終わったNew York’s A Lonely Townの替え歌でブルースも参加した。素晴らしい出来栄え。CD。
▲London’s A Lonely Town…Dave Edmunds
1977 Jack Jones▲『The Full Life』(RCA-Equinox/120679)※2000年にBMGからCD。
Don’t Be Scared(B.Johnston)/ Disney
Girls(B.Johnston)
1977
Bruce Johnston『Going Public』(Columbia/34459)※ブルース通算3枚目のソロ・アルバム。プロデュースはゲイリー・アッシャー。2012年ソニーCDは完全版
I Write The
Songs)B.Johnston)/Deirdre(B.Wilson=B.Johnston)/Thank You
Baby(B.Johnston)/Rendezvour(The Hudson Brothers=B.Johnston)/Won’t Somebody
Dance With Me/Disney Girls(B.Johnston)/Rock And Roll Survivor(B.Johnston)/Don’t
Be Scared(B.Johnston)/Pipeline*//Pipeline(Single
Version) */Pipeline(12inch Disco Mix) *
1977 Eric Carmen『Boat Against The Current』(Ariata/4124)※『Boat Against The Current/Change Of Heart/Eric Carmen』の3in1で2010年にCD化
▲(Love Is All That Matters/She Did It/I
Think I Found Myself)プラス1977年のシングルで翌年のアルバム『Change Of Heart』に収録された▲Somedayも収録
1977 Bill Quateman『Night After Night』(RCA/12027) ※2014年CD BabyからCD
▲(Au Claire/Dance Baby Dance)
1978 Captain &
Tennille『Dreams』(A&M/2027)※1995年ポリドールからCD
If There Were Times(B.Johnston)、▲I’m On My Way、▲Love Is Spreading Over The World、▲Back To
The Island
1979 Pink Floyd『The Wall』…US1(Columbia/236183)※CD化済
▲Another Brick In The Wall Part2…US1、▲One Of My Turns
1979 Nigel Olsson▲『Nigel』…US140(Bang/35792)※2002年ソニーからCD
1980 Elton『21 At 33』(MCA/5121) ※CD化済
▲Dear God
1980 Tremblers『Twice Nightly』(Johnston/36572)※エクゼクティブ・プロデューサー
1981 Dean Torrence▲『Music Phase2 1977-1981』(JVC/6786)
1983 Various『Rock’n’Roll City』(Realistic/513009)※カセットのみだが日本のみLPで『Listen To The Air』(ビクター/5004)で発売。
Sealed With A Kiss…Bruce
& Terry名義
1997 Kings Singers◎『Sprit Voices』(RCA-Victor/090266843692)
▲Life The Wing、△Please
Let Me Wonder(Mike Loveと共同リード・ヴォーカル)、△Kokomo、△She Moved Through The Fair/△The Lord’s Prayer
1998 ◎Various『Symphonic Sounds:Music Of The Beach Boys』(Platinum
Entertainment/9343)※オーケストラのみ3曲、マイク、ブルースの歌入り6曲
Overture/Kokomo/God Only Knows/Wouldn’t It
Be Nice/△Disney Girls※ブルースがリード・ヴォーカル/Darlin’/All Surf/The Warmth Of The Sun/The Water Planet Suite
2001 California『Passion Fruit』(TYO/0046)
1977年リリース予定でボツになった同名のアルバムからBrand New Old Friends(B.Johnston)収録。歌もブルース。
2002 Captain &
Tennille『More Than Dancing & Much More』(Raven/146)
Let’s Visit Heaven Tonight(B.Johnston)
2011 Doris Day『My Heart』(Sony/888697927752)
Disney Girls(B.Johnston)、Heaven Tonight(B.Johnston)、Happy Endings(B.Johnston=T.Melcher)、The Way I Dreamed It、(B.Johnston=T.Melcher)、My Heart(B.Johnston=T.Melcher)
(作成:佐野邦彦)
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