やはり最終回はビートルズである。このリストの再確認のために、色々聴きなおしていたが、どの時代も完璧だ。米英のチャートランキングを書き加えたら、他のアーティストを比較にならないほど圧倒していて、実力・人気を兼ね備えていたまさにロックの頂点に君臨していたバンドだったんだなと、改めて驚かされた。そんなビートルズとの出会いは小5の1968年である。小4の時に父親が買ったベンチャーズの「Caravan」のレコードを聴いてロックンロールのビートとエレキギターのカッコ良さに夢中になった私は、小4は小遣いが400円だったので毎月シングル盤1枚を購入、小5になって小遣いが500円になったので4曲入りのコンパクト盤を買えるようになった。ベンチャーズのレコードをかなり買ったが、どうも世の中では一番人気があるのはビートルズの方らしいという事は誰から聞くまでもなく分かっていた。ビートルズはベンチャーズと同じ東芝音工であり、コンパクト盤のレイアウトは同じで親しみやすく、位置も隣に置いてあった。最初の1枚が肝心なのだが、自分は「ツイスト・アンド・シャウト/プリーズ・プリーズ・ミー/抱きしめたい/シー・ラヴズ・ユー」を買った。完璧である。最初から大吉を引いたようなものだ。ただ理由があって、日本ではインストバンド扱いだったアストロノウツのコンパクト盤で「ツイスト・アンド・シャウト」を聴いたことがあったからだ。さて家に帰って針を落としてみると、ただきれいにハモっただけのアストロノウツと違って、ビートルズはジョンが激しくシャウトしている。これこそロックンロールだ。ただ1回目は、洋楽の歌モノは初めてだし、今まで聴いたことがないうるさいサウンドだなと思ったもの。しかしまたすぐ聴きたくなる。何度も聴いているうちに、ビートルズの独特のビートとキャッチーなメロディとハーモニーに心を奪われ、あれだけ好きだったベンチャーズからすぐにビートルズにシフト、毎月の小遣いはビートルズのコンパクト盤やシングル盤へ消えていった。小6になって家族旅行のお土産に何か好きなものを買っていいと親が言ってくれた。どういう理由か忘れたか、旅行は予想外の出来事でどこかに行くことが出来ずにその場所が名古屋だった。実は名古屋駅に降りたのは人生で2回しかない。予算が浮いたようで、ビートルズのLPを頼んだら買っていいという返事をもらって、喜び勇んでLPのビートルズコーナーを眺めていると、ジャケット全体にたくさんの人がいて真ん中にビートルズらしき軍服の4人が写ったジャケットに目が釘付けになった。そう『SGT Peppers…』だ。最初に買ったLPがグループで最もプログレッシヴな最高傑作を引き当て、ずっと初期のコンパクト盤ばかり聴いていたので、そのキラキラした音像に圧倒され、何度も聴き込んだ記憶がある。その後に別の学校に通っていた友人の家へ行くと彼も初めて買ってもらったLPがあり『Abbey Road』だった。『Abbey Road』は聴きやすいメロディアスな曲がB面に多く、これはいい、次はこれだなと、2枚目に買ったのはそれになる。買った順番など後で忘れてしまうようなことだが、小学生の自分を、ビートルズ・ファンの端っこに置いてくれたのは、このチョイスが大きかったのは確か。6年生の時に先輩から借りて1回聴いて翌日返したホワイト・アルバムは、D面まで行くとさすがに辛く、今も「Revolution9」は苦痛でしかなく、こういうのを後回しに出来たのは大きかった。分かるようになってから聴くというのも重要なこと。音楽的な趣向は変わっていく。ただ1966年~1967年のジョージの曲は苦手なままだし、ジョンもビートルズになのにヨーコの声が入る「The Continuing Story Of Bungalow Bill」やコンピの「Across The Universe」が嫌だし、ふざけ過ぎた「You Know
My Name」、そしてメチャクチャな「What’s The New Mary Jane」、もちろん「Revolution9」は論外である。苦手なものは苦手。ビーチ・ボーイズでも『Smiley Smile』や『Carl & The Passion:So Tough』は、「Marcella」のように好きな曲もできたが、トータルではマイナス評価のまま。ビートルズは、活動していた実質8年間、全ての時期の曲が好きで、一番幸せを感じるのがジョンとポールの才能が均衡していた『Rubber Soul』。そしてジョンの才能が最も発揮された『A Hard Day’s Night』。『Revolver』『SGT.Peppers Lonely Hearts Club Band』に進むにつれポールの才能が全開となり、ジョンはワサビ的な存在になっていくのは聴いていて寂しい。だからホワイト・アルバムは各メンバーでの持ち寄りになっていて好きではない。ジョンとポールが対等で、仲良く共作していた時代がともかく好きなのだ。ビートルズのナンバーで一番好きな曲は、歌と演奏、特にドラムが比類なき程に好きな「Hello Goodbye」がベストかな。この67年は「All You Need Is Love」「Penny Lane」「Strawberry Fields Forever」「Getting Better」「SGT.Pepper’s Lonely Heart Club Band(Reprise)」「A Day In The Life」「Magical Mystery
Tour」「I Am The Walrus」とベストナンバーが並ぶ。66年には「Paperback Writer」「And Your Bird Can
Sing」「Here There And Everwhere」と少ないが、1965年には飛び切り好きな「Drive My Car」をはじめ「Norwegian Wood」「You Won’t See Me」「Nowhere Man」「Michelle」「Girl」に「We Can Work It Out」「Day Tripper」、そして「Help」「Ticket To Ride」「You’re Going To Lose That Girl」、3パートハーモニーの傑作「Yes It Is」と多い。64年はジョンとポールのハーモニーでは最も好きな「No Reply」、そして「A Hard Day’s Night」「I Should Have Known Better」、ジョンとポールのハーモニーの双璧「If
I Fell」、OSTのシングルトラックの方が好きな「And I Love Her」、「Tell Me Why」「Can’t Buy Me Love」「I’ll Be Back」そして「I Feel Fine」、カバーでは「Please Mr. Postman」の3人の声を限りのハーモニーが死ぬほど好き。単独ではジョンの気合の入った「Slow Down」だ。63年は何といっても「I Want To
Hold Your Hand」が完璧すぎて天才2人の所業としかいいようがない。そしてカップリングが3パートの快作「This Boy」。サウンドだけでなくハーモニーが好きな「Please Please Me」、そして「She Loves You」。他に「All My Loving」があるし、この時代はジョンのいい曲が多いので…キリがないので、一転68年。ホワイト・アルバムでは「Martha My Dear」がベスト。次いで「I Will」、「Back In The USSR」「Ob-La-Di Ob-La-Da」「Birthday」とポールの曲が並びジョンは「Good Night」。「Hey Jude」はいいが、『Revolution』はPVのポールのシャウトがあれば選んでいた。69年はロックとして惚れ惚れするほど好きな「Get Back」、そして「Golden Slumber」「Carry That Weight」「The End」のメドレー、70年は「Let It Be」と『Anthology3』の「The Long And Winding Road」、あと『Let It Be…Naked』の「I’ve Got A Feeling」と「Don’t Let Me Down」も入れておくかな。こうして厳しくセレクトしたらジョン22曲、ポール25曲、共作4曲、カバー2曲といいバランスになった。順当だ。しかし日本の音楽評論家にセレクトさせると7割以上はジョンの曲に偏る。「ポール→ポップ→ジョンの方がロック」というアホの公式があるのだろう。音楽雑誌を基本的に買わないのでチェックのしようがないが、昔、立ち読みした時にポールの曲の方を多く選んでいたのは萩原健太さんと森勉さんの2人だけだった。やはりお二人は、得体の知らないロックの呪縛がなく、音楽だけで良否を決められるのだな思った。なお、ビートルズの音源チェックだが、これだけではまだまだ甘い。「どこそこのタンバリンが一音欠落する」「ミックスに僅かな違いがある」など本で指摘している人がいるが何度聴いてもさっぱり聴き分けられない。よって自分の耳で分かったもののみ掲載するので、ご承知おきください。最後にVANDA4号でビートルズ特集号をした時に好きなビートルズ・ナンバーやアルバムなどを、山下達郎さんと当時ブルーハーツの真島昌利さんに聞いたアンケートを再掲したが、中でも山下達郎さんがビートルズに対して答えたものが他でほとんど見たことがないので貴重と思われます。山下さんはビーチ・ボーイズ、バリー・マンに次いで3回目、そしてマーシーはフー、キンクス、スモール・フェイセスに次いで4回目のご登場だが、マーシーが常にデビュー期の作品を選ぶぶれないロックンロール好きが爽やかで、実に気持ちいいので他もご覧いただきたい。さすがマーシー。
★THE BEATLES
※全音源を入手するため基本のイギリス盤だが、ステレオは1998年のEMIのリイシュー、モノは同年の『The Beatles In Mono』を基本とした。アルバム未収録のシングル、EP等の音源は、『Past Masters Vol.1~2』(ステレオ)『Mono Masters Vol.1~2』(モノ)でまとめ、『Anthology』などのスタジオ未発表曲集・ライブ・BBC音源はさらに別コーナーとした。加えて1966年まではアメリカのCapitolは勝手なアメリカ編集盤を作っていて、それもステレオ、モノ盤でUK盤とは違う別テイクがあり、『The U.S. Albums』と『The Capitol Albums
Volume 1』では足らず当時のLP1枚も。まだ分類できないクリスマス・レコードや各国の細かい別テイクを集めたボックスで1コーナー、最後はシングル・EPのみで聴ける音源で1コーナーとした。
☆オリジナル・アルバム(UK編)
○1963 『Please Please Me』(EMI)UK1(UKのみ)
「Please Please Me」シングルはモノ。ステレオでは3番でポールとジョージが「I Know You…」と歌っているところにジョンは「Why know I…」と間違えて歌ってしまい笑いながら歌っている
「Love Me Do」…アンディ・ホワイトがドラムのヴァージョン。(タンバリン入りがポイント。リンゴがドラムを叩いたシングル・ヴァージョンは『Mono Masters Vol.1』『Past Masters Vol.1』などに収録)
○1963『With The Beatles』(EMI)UK1(UKのみ)
「All My Loving」…ハイハット入りは『From Riverpool The Beatles』参照。
「Hold Me Tight」…ステレオはエンディングのハーモニーに高音のハーモニーが入る。ただしモノに入っている手拍子は消えている。
「I Wanna Be Your Man」…ステレオは2コーラス長く、3回目ステレオは2コーラス長く、3回目の「I wanna be your man」の「ホッホッ」がよく聴こえ4回目まで突入している。
「Money」…ステレオは2つのミックスを左右において組み合わせているのでサウンドに厚みがあり迫力がある。イントロにモノではよく聴こえないギターが入っていた。またピアノのエコーが深い。モノは生音に近くリムのビートが聴こえる。
○1964『A Hard Day’s Night』(EMI)UK1(UKのみ)
「A Hard Day’s Night」…最後のリフがステレオ6回、モノ4回でフェイドアウト。
「I Should Have Known Better」…イントロのハーモニカがステレオでは4小節でいったん途切れるがモノは途切れない。
「If I Fell」…モノでは冒頭のジョンの歌がシングル・トラックだが、ステレオではダブル・トラック。またステレオでは2回目のサビの「was in vain」でポールの声が裏返る。
「And I Love Her」…歌が通常のダブル・トラック。シングル・トラックは『Something New』参照。
「Tell Me Why」…ステレオのジョンの歌はダブル・トラックだが、モノはシングル・トラック。
「Any Time At All」…別ヴァージョンは『Something New』参照。
「I’ll Cry Instead」…ロング・ヴァージョンは『Something New』参照。
「Things We Said Today」…モノはエンディングのギターのストロークが1回多い。
「When I Get Home」…別ヴァージョンは『Something New』参照。
○1964『Beatles For Sale』(EMI)UK1(UKのみ)
「I’m A Loser」…モノのエンディングのギターが3秒長いのでアドリブの先が聴ける。
「Mr.Moonlight」…ステレオのハーモニーは1コーラス長いので、3回目の「My.Moonlight」が上昇していくところがはっきり聴こえ、バックのオルガンも聴こえる。
「Kansas City/Hey Hey Hey Hey」…ステレオはモノより11秒長く、モノでは「so long…」でフェイドアウトしてしまうところ」次の「bye bye」まで聴こえる。
「Words Of Love」…モノの最後のコーラスのリフレインはステレオより2回多い。
「I Don’t Want To Spoil The Party」…モノの間奏ではステレオの時の間奏の時の掛け声が聴こえないというが、もともとほとんど聴こえていない。また、モノではミックスでよく聴こえないイントロのリードギターが、ステレオでははっきりと聴こえる。
「What’s You’re Doing」…モノのエンディングは半フレーズ僅かに長い。
「Every Little Thing」…ステレオのエンディングが少し長く3回目の「every little thing」まで入っているので「little」でポールが高く歌うところがかすかに聴こえる。
○1965『Help』(EMI)UK1(UKのみ)
「Help」…モノがシングル・ヴァージョンだが、ステレオは歌詞の一部や歌い方も違い、リード・ヴォーカルがまったく別のもの。最も分かりやすいのは一番の「change my mind」、ステレオでは詰めたように「チェモマイン」と歌うが、モノでは普通に「チェンママイン」と歌っている。
「The Night Before」…モノはポールのリード・ヴォーカルにエコーがかかっていない。
「Ticket To Ride」…モノはフェイドアウトが短く「my baby don’t care」がステレオの6回に比べ5回に入ったところで消える
「Yesterday」…モノは最初のサビの「something wrong new I long for yesterday」に突然、エコーがかかる。
「Dizzy Miss Lizzy」…2009年のステレオ化の際に強いエコーがかけられた。『The Beatles In Mono』の『Help』のオマケに付いた「1965 Stereo Mix」版は元のエコー。モノのオマケに入っている1965年時(LP時)のステレオの「Dizzy Miss
Lizzy」はジョンのリード・ヴォーカルにエコーがかかっていない。モノにもエコーがかからず、このエコーはCD化の時にプラスされたことが分かる。
○1965『Rubber Soul』(EMI)UK1(UKのみ)
「Drive My Car」…モノだとカウベルの音がほとんど聴こえない。モノは1回リフレインが多く聴こえる。
「Norwegian Wood」…モノはサビの「she asked me to stay and she told me to sit anywhere」の後にジョンの咳払いが聞こえる。ステレオにはない。
「You Won’t See Me」…モノはエンディングのコーラスが1回ちょっと多い。
「The Word」…アメリカ盤ステレオの『Rubber Soul』は歌のミックスが違う。後述参照。
「What’s Goes On」…モノはエンディングのジョージのギターが入っていない。
「I’m Looking Through You」…モノは7秒長くステレオでは聴けないポールのアドリブ・ヴォーカルが聴ける。なお、アメリカ盤ステレオの『Rubber Soul』ではイントロを2回間違えるが、後述参照。
「Michelle」…モノのフェイドアウトは数秒短い。
「Run For Your Life」…モノの方が長く2回「No No No」のコーラスが多く聴ける。
○1966『Revolver』(EMI)UK1(UKのみ)
「Taxman」…モノラルはカウベルが2番の途中の「…appear too small」の後からとステレオに比べ早く入っている。そしてあまり聴こえない。
「I’m Only Sleeping」…なんとこの曲は逆回転ギターの入る個所が違うものが4種類ある。その内の2種類はアメリカ発売のみの『Yesterday And Today』だが、分けると見づらくなるのでここでまとめて記入する。ポイントは3か所でA:「running everywhere
at such a speed till they find there's no need」とB:「taking my time,lying there and staring at
the ceiling」でイギリス盤のステレオのAは「till they」以外は入っていてBは無し、モノは「till they find」以外入ってBは「lying」の後から入る。『Yesterday And Today』のモノは、Aは入らずBは「taking my」の後から入り、『Yesterday And Today』のステレオは、Aは「till」以外入り、Bは入っていない。さらにこのUSステレオ盤のみ間奏のSEが一拍遅れて入る。
「Love You To」…モノは10秒近く長く完奏する。ただしシタールの演奏部。
「Yellow Submarine」…モノはオープニングのギターが入るタイミングがステレオより早く、さらに4番の復唱のコーラスは「life of ease」からとこれも早い。
「Got To Get You Into My Life」…モノは10秒長くエンディング近く長く、最後のアドリブ・ヴォーカルの歌い方が違う。「every
single day of my life」とつなげて歌っているのでまったく違う録音だ。
「Tomorrow Never Knows」…ステレオとモノではループテープの入れる場所など大分異なる。さらにイギリス盤『Revolver』LPのファースト・プレスMatrixXEX606-1はさらにテープループの入れ方が違い、フェイドアウトが3秒程度長いので、最後のピアノのアドリブの聴いたことがないメロディのピアノを聴くことができる。こちらは未CD化
○1967『SGT.Peppers Lonely
Hearts Club Band』(EMI)US1-UK1
「SGT.Peppers Lonely Hearts Club Band」…モノは「With A Little Help From My Friends」の前のつなぎの部分で、観客の盛り上がる場所が違っていた。
「Lucy In The Sky With Diamonds」…モノはジョンのヴォーカルにやや強くフェイザーがかけられている。ピッチはステレオに比べて遅いがエンディングのコーラスは1回少ない。最後のコーラスの「アー」というところがエフェクトで「アーワウワウワウ」と聴こえる。
「Getting Better」…モノは「me used to be angry man」からのピアノが聴こえない。
「Fixing A Hole」…モノはエンディングが僅かに長く、ステレオでは聴けないポールのアドリブ・ヴォーカルが一瞬聴ける。
「She’s Leaving Home」…モノは回転数が早いためキーが高く長さも短い。
「Being For The Benefit Of Mr.Kite」…ステレオとモノでは間奏とエンディングのSEの位置が違うが、元々ずっと鳴り続けるSFなので違いは分かりづらい。少なくとも私は「ここ!」という指摘ができないレベル。
「Good Morning Good Morning」…モノのエンディングは使われている動物の鳴き声の順番は同じだが、リフレインの回数が少なく時間は数秒短い
「SGT.Peppers Lonely Hearts Club Band(Reprise)」…モノは何と言ってもステレオにはないエンディングのポールのシャウトするアドリブ・ヴォーカルが聴きもの。歓声の位置なども違う。
○1967『Magical Mystery Tour』(EMI)US1(USのみ)
「Magical Mystery Tour」…モノでは、間奏でテンポが元に戻る部分のアーのコーラス部分に被るトランペットが途中で聴こえなくなる。
「Flying」…モノでは1分22秒のアーのコーラスが聴こえない。さらにアメリカ盤ステレオの「Flying」はさらに2秒程度演奏が続くが未CD化。
「Blue Jay Way」…モノにはステレオの不気味な逆回転コーラスが入っていない。
「I Am The Walrus」…モノはイントロのリフが4回でステレオは6回。ただし米国盤シングルの「yellow matter custard」の前の1小節の間奏はどちらでも聴くことができない。
「Hello Goodbye」…モノはステレオに比べて2秒ちょっと短いので最後のチャッチャッが聴こえない。
「Penny Lane」…間奏前の「it’s a clean machine」の後のトランペットはモノには入っていない。またプロモのみでエンディングにトランペットが入る。後述の『SGT BOX』参照。
「Baby You’re A Rich Man」…モノはエンディングのコーラスが1回長くOhなどのアドリブも聴ける。
「All You Need Is Love」…モノのシングル・ヴァージョンはステレオより長く、最後の「Greensleeves」の演奏まで入っている。
○1968『The Beatles』(EMI)US1-UK1
「Back In The USSR」…モノはヴォーカルがオンで非常にカッコいい。間奏のジェット機のSEの位置などが違うし、ステレオに入っている間奏の掛け声を「カモン」以外全面カットしていてタイトな感じだ。
「Ob-La-Di Ob-La-Da」…モノはイントロの手拍子が入っていないし、ポールのリード・ヴォーカルがシングル・トラック。
「While My Guitar Gentry Weeps」…ステレオではエンディングのエリック・クラプトンのギターに「オーオー」とか「イエーイエー」のコーラスが被り聴こえにくくなっている。モノはエンディングも数秒長くクラプトンのギターがはっきり楽しめる。
「Blackbird」…モノは間奏の鳥の鳴き声のSEの位置が違い、曲が終わってもしばらくさえずっている。
「Piggies」…モノは豚の鳴き声SEがステレオに比べて少ない。
「Don’t Pass Me By」…モノは回転数が早い上に、エンディング部分のバイオリンのメロディがステレオとまったく違う。
「Why Don’t We Do It In The Road」…モノにはイントロの手拍子がない。
「I Will」…モノは、歌の一番の部分にポールのマウス・ベースが入っていない。(最後の「I will」から入る)
「Yer Blues」…モノはエンディングが14秒長く、演奏が続けて聴ける。
「Sexy Sadie」…イントロのタンバリンがステレオは2回でモノは1回。
「Helter Skelter」…モノはポールのヴォーカルやバックコーラスがオンなので「チャッチャッチャッチャー」というコーラスがはっきりと聴こえ、ステレオほど喧しくない。エンディングはまったく違い、ステレオはフェイドアウトの後、またフェイドイン→フェイドアウトでリンゴのセリフで終わるが、モノは突然フェイドアウト→ドラムのロール→フェイドイン→フェイドアウトで50秒近く短い。ステレオではリンゴのI’ve got a blisters on my
fingers!の叫びが入りまた演奏が続きエンディングはまったく別物。
「Honey Pie」…モノでは間奏のギターが2フレーズ多く入っている。
「Good Night」…モノは歌が最初からフル・ヴォリュームで出てきてエコーも多めでステレオより出来がいい。
○1969『Yellow Submarine』(EMI)US2-UK3※OST。モノLP盤があったがステレオをただモノにしただけなので意味がない。だからモノ・ボックスにも入っていない。
○1969『Abbey Road』(EMI) US1-UK1※ステレオのみ
○1970『Let It Be』(EMI) US1-UK1※ステレオのみ
☆アルバム未収録シングル・EP曲集
○1988『Past Masters Vol.1~2』(Vol,1-US149-UK49、Vol.2-US121-UK46)&『Mono Masters Vol.1~2』(EMI)※アルバム未収録のシングル、EP、チャリティー盤のみの曲のステレオとモノをそれぞれ集めたもの。
「From Me To You」…モノはイントロの歌とギターにハーモニカが被るが、ステレオは歌とギターのみ。
「Thank You Girl」…ステレオは、サビの「way that you do」と「good to be true」の2か所の繰り返しでハーモニカが追加され、エンディングにも追加された。
「I Call Your Name」…ステレオはテイク5、モノはテイク7を使っていて、イントロのギターのメロディが違う。またカウベルもモノはイントロから入るがステレオは歌が始まってしばらくしてから入る。
「Slow Down」…ステレオのイントロのジョージのギターが、モノでは聴こえない。またモノには歌が歌い終わったあとのステレオの2分47秒のアウ!というシャウトがない。
「I Feel Fine」…モノの方が4秒ほど長く最後にホッホッという掛け声が聴こえる。
「I’m Down」…モノは4秒長いのでポールの「ダウンダウンダウンダウン」のアドリブ・ヴォーカルの後の「ウーアイムダウンウー」というアドリブまで聴くことができる。
「Day Tripper」…モノはほんの少し長いので次のリフレインの頭まで入っている。
「Paperback Writer」…モノはエンディング前の「paperback writer」のコーラスに深いエコーがかかり変。エンディングも8秒長くコーラスのリフレインが1回半多い。
「Hey Jude」…モノはステレオより7秒長く、リンゴのバスドラが早くなるとこまで入っている。ちなみにシングル用ステレオ・ヴァージョンはさらに2秒フェイドアウトが長いが『Past Masters』には入っていない。…
「The Inner Light」…モノは歌を重ねてダブル・トラック風の処理をしている。ステレオだとシングルなので生っぽく聴こえる。なお、50秒のスタジオチャットが入ったインストトラックはジョージ・ハリスンの『Wanderwall
Music』に「The Inner Light (Alternative Take Instrumental)」で聴けるが、もともとこのトラックを持ち出してビートルズ用に使った。ただエンディングのチャララーのスピードがビートルズの方は早いので5トラック録音したという別トラックだろう。
「The Ballad Of John And Yoko」…一時期ドラムの最後でフェイドアウトする編集ばかりになっていたが今はきちんとドラムが完奏するテイクに戻された。ステレオのみ存在。
※『Mono Masters』ではモノラルが作られたことがない「Only A Northern Song」「All Together Now」「Hey Bulldog」「It’s All Too Much」の4曲のモノラル・ミックスが収録された。この中で「Hey Bulldog」はステレオより2秒長く、最後のジョンとポールの「ヘーイブールドッグ」のハモリが1回多く楽しめる。
※なお、1998年の全面リマスターの前は、「Hey Bulldog」「Birthday」「Everybody’s Got Something To Hide Except Me And My Monkey」などの曲は、オリジナルのLPと同じでヴォーカルのミックスが小さく、魅力が削がれていた。リマスター後のミックスが大正解である。
☆最重要のスタジオ未発表曲集及びライブ・BBC音源集
○1977『The Beatles At The
Hollywood Bowl』(Capitol)※1964年8月23日と1965年8月30日のライブ(1曲と1曲の後半は1965年8月29日)。2016年のCD化(Universal)の際に『Real Love』に収録されていた「Baby’s In Black」と未発表の「I Want To Hold Your Hand」「You Can’t Do That」「Everybody’s Trying To Be My Baby」の4曲のライブを追加した。US2-UK1
○1977『The Beatles' Live!
at The Star Club in Hamburg, Germany, 1962』1985 Reissue(テイチク)※1962年12月のドイツ・ハンブルグでのライブは家庭用テープレコーダーで録音された音質の悪いものだったが、歴史的音源ということで1977年にPickwickからリリースされ、様々な編集盤が溢れていた。その中で決定版がこのテイチクのアルバムで、残されている全ての音源30曲)を全て収録した。なんといっても重要なのはドラマーがリンゴであること。荒っぽいが魅力的だ。「Be-Bop-A-Lula」と「Hallelujah I Love
Her So」の演奏はビートルズだが歌はStar Clubの関係者。(なおアルバム内の「Hully Gully」はビートルズの音源ではない。)US111
○1994『Live At The BBC』(Apple/Parlophone)※BBC主演時のスタジオ・ライブ56曲
収録。注目はBBCでしか聴けないカバーで、「I Got A Woman」「Too Much Monkey
Business」「Keep Your Hands Off My Baby」「Young Blood」「A Shot Of Rhythm And Blues」「Sure To Fall (In Love With You)」「Some Other Guy」「That's All Right (Mama)」「Carol」「Soldier Of Love」「Clarabella」「I'm Gonna Sit Right Down And Cry (Over You)」「Crying, Waiting, Hoping」「To Know Her Is To
Love Her」「The Honeymoon Song」「Johnny B. Goode」「Memphis, Tennessee」「Lucille」「Sweet Little Sixteen」「Lonesome Tears In My Eyes」「Nothin' Shakin'」「Hippy Hippy Shake」「Glad All Over」「I Just Don't Understand」「Top So How Come (No
One Loves Me)」「I Forgot To Remember To Forget」「I Got To Find My Baby」「Ooh! My Soul」「Don't Ever Change」に加え、オリジナルの「I’ll Be
On My Way」、替え歌の「From Us To You」がある。US3-UK1
○1995『The Beatles
Anthology 1』(Apple/EMI)※別テイク、未発表曲&初期音源集。US1-UK2
「That'll Be The Day」「In Spite Of All The Danger」…58年のジョン、ポール、ジョージのファーストレコーディング。後者はポール作
「Hallelujah, I Love Her So」「You'll Be Mine」「Cayenne」…60年のジョン、ポール、ジョージ、スチュワート・サトクリフのホーム・レコーディング。後の2曲はポール作で最後の曲はインスト
「Like Dreamers Do」「Hello Little Girl」…62.1.1日のデッカ・オーディションのLennon-McCarneyナンバー
「Besame Mucho」「Love Me Do」…62.6.6日のパーロフォン・オーディション
「How Do You Do It」…62.9の「Love Me Do」レコーディングで録音させられ発売拒否したカバー
「Please Please Me」…62.9のセカンド・シングル・レコーディングのセッション。コーラスやドラムが違い、ドラムはアラン・ホワイト
「One After 909 (False Starts)」「One After 909 」…63.3のセッション。当時未発表のLennon-McCartneyナンバーで、このヴァージョンは荒削りで魅力がある。
「Lend Me Your Comb」…63・7.16のBBCライブ(※BBCのVol.2までこれのみだった)
「I’ll Get You」…63.10のTV「サンデー・ナイト・アト・ロンドン・パラディウム」
「I Saw Her Standing There」「From Me To You」「Money」「You Really Got A Hold On Me」「Roll Over Beethoven」…63.10のスウェ―デンでのラジオでのライブで出来がいい。
「She Loves You」「Till There Was You」「Twist And Shout」…63.11のロイヤル・バラエティ・パフォーマンス
「This Boy」「I Want To Hold Your Hand」「Moonlight Bay」…63.12のTV「マーカム&ワイズ・ショー」
「Can’t Buy Me Love」…64.1のシングル用セッションで、あまりに違うソウルフルなアレンジが新鮮で、最高だった。
「All My Loving」…64.2のエド・サリヴァン・ショウ
「You Can't Do That」「And I Love Her」「A Hard Day’s Night」…前の2曲は64.2、後者は64.4の『A Hard Day’s Night』用セッション
「I Wanna Be Your Man」「Long Tall Sally」「Boys」「Shout」…64.4のTV『アラウンド・ザ・ビートルズ』。ビートルズの「Shout」はこれ以外では聴けない。
「I’ll Be Back(Take2)」「I’ll Be Back(Take3)」…64.6の『A Hard Day’s Night』用セッション
「You Know What To Do」「No Reply (Demo)」…64.6。前者はジョージの未発表ナンバー
「Mr.Moonlight」「Leave My Kitchen Alone」…64.8『Beatles For Sale』用セッション。後者は未発表カバーだが出来は最高でファンが多い。
「No Reply」「Eight Days A Week(False Start)」「Eight Days A Week」「Kansas City/Hey Hey Hey Hey」…64.9~10のBeatles For Sale』用セッション。
○1996『The Beatles
Anthology 2』(Apple/EMI)※別テイク、未発表曲集、US1-UK1
「Yes It Is」「You've Got To Hide Your Love Away」…65.2の『Help』セッション
「If You've Got Trouble」「That Means A Lot」…65.2の『Help』セッションでLennon-McCartneyの未発表曲。後者はビートルズらしさは薄いが、センス溢れる快作である。
「I’m Down」「Yesterday」「It’s Only Love」…65.6の『Help』セッション
「I Feel Fine」「Ticket To Ride」「Yesterday」「Help」…65.8の『ブラックプール・アウト・ナイト』より
「Everybody's Trying To Be My Baby」…65.8のシェア・スタジアム
「Norwegian Wood」「I'm Looking Through You」…65.10の『Rubber Soul』セッション。後者のロック色が強いアレンジが新鮮。
「12-Bar Original」…65.11の『Rubber Soul』セッション。Beatlesの未発表インスト
「Tomorrow Never Knows」「Got To Get You Into My Life」「And Your Bird Can
Sing」「Taxman」「Eleanor Rigby (Strings Only)」「I'm Only Sleeping (Rehearsal)」「I'm Only Sleeping
(Take 1)」…66.4の『Revolver』セッション。個人的には一番期待した「And Your Bird Can Sing」がメチャクチャふざけていてガッカリ。「Tomorrow Never Knows」の初期テイクは衝撃で、ここから試行錯誤して完成ヴァージョンになるのだから凄い。
※『SGT BOX』関係の曲はBOXの説明参照
「Only A Northern Song」…67.2の『SGT』時の録音
「You Know My Name (Look Up The Number)」…67.5の録音が主体。ロクな曲ではない。
「Rock And Roll Music」「She’s A Woman」…66.6の日本武道館ライブ
「I Am The Walrus」「The Fool On The Hill [Demo]」「Your Mother Should
Know」「The Fool On The Hill [Take 4]」…67.9の『Magical Mystery Tour』セッション
「Hello Goodbye」…69.10の『Magical Mystery Tour』セッション。数あるビートルズナンバーでも最も好きな曲なので、ここに入っていた余計なギターがそぎ落とされ、サビの歌が作られる前が聴けて個人的には感激。
「Lady Madonna」「Across The Universe」…68.2のセッション。
○1996『The Beatles
Anthology 3』(Apple/EMI)※別テイク、未発表曲集。US1-UK4
「Happiness Is A Warm Gun」…68.5の『White Album』セッション
「In The Beginning」…68.7の『White Album』用「Don’t Pass Me By」イントロ用のジョージ・マーティンのイントロセッション(未発表)
「Don’t Pass Me By」「Good Night」「Blackbird」…68.6の『White Album』セッション
「Helter Skelter」「Mean Mr. Mustard」「Polythene Pam」「Glass Onion」「Junk」「Piggies」「Honey Pie」「Ob-La-Di, Ob-La-Da」「Cry Baby Cry」「Sexy Sadie」「While My Guitar Gently Weeps」「Hey Jude」…68.7の『White Album』セッション。何といってもアコギに乗った全く別アレンジの「Ob-La-Di,
Ob-La-Da」がこのアルバムのハイライトで圧勝だ。リンゴがピアノだけをバックに「Good
Night」を歌うテイクは、曲を作ったジョンのテイクが聴きたかったもの。まだ歌詞が未完成の「Junk」もビートルズでも入れて欲しかった。
「Not Guilty」…68.7の『White Album』セッションでジョージの未発表曲
「Mother Nature's Son」「Rocky Raccoon」「What's The New Mary
Jane」…68.8の『White Album』セッション。「What's The New Mary Jane」はジョンの未発表曲だが、こういうクズのような曲にビートルズの名前を付けられるのは不快。
「Glass Onion」「I Will」「Step Inside Love/Los Paranoias」…68.9の『White Album』セッション。最後の曲の前半はポールがシラ・ブラックに送った歌で後半はセッション。
「I'm So Tired」「Why Don't We Do It In The Road」「Julia」…68.10の『White Album』セッション
「I've Got A Feeling」「She Came In Through The Bathroom Window」「Dig A Pony」「Two Of Us」「For You Blue」「Teddy Boy」「Medley: Rip It Up / Shake, Rattle And Roll / Blue Suede Shoes」「The Long And Winding Road」「Oh! Darling」「Mailman, Bring Me No More Blues」「Get Back」「Let It Be」…69.1の『Let It Be』セッション。フィル・スペクターの手を経ない「The Long And
Winding Road」の名演はこのトラック。
「All Things Must Pass」「Old Brown Shoe」「Something」…69.2のセッション
「Octopus' Garden」…69.4の『Abbey Road』セッション
「Maxwell's Silver Hammer」「Come Together」「Come And Get It」「Ain't She Sweet」「The End」…69.7の『Abbey Road』セッション。目玉はもうそのままリリースできるクオリティの「Come And Get It」で、デモなのがもったいない。
「Because」…69.8の『Abbey Road』セッション
「I Me Mine」…70.1のセッション
○1999『Yellow Submarine
Song Book』(EMI)※映画で使われた曲だけを集めてリミックスしたもの。大幅なリミックスで印象がまったく変わった「All You Need Is Love」「Nowhere Man」のような曲もある。「Only A Northern Song」のリアル・ステレオは初登場。US15-UK8
○2003『Let It Be…Naked』(Apple/EMI)※フィル・スペクターがプロデュースした『Let It Be』ではなく、オリジナルのマスターだけから再編集したもの。アレンジが違っていたり、サウンドが別の曲の様に聴こえるものが多い。「Across The Universe」はフィル・スペクターのオーケストラが無く、『No One’ s Gonna Change Our World』収録ヴァージョンでのヨーコのヴォーカルがないのでとてもいい。ミックスは特に「I’ve Got A Feeling」で顕著に異なる。ボーナスでこのセッションの会話やデモを集めた「Fly On The Wall」も付けられた、ただし完奏している曲は1曲もなく、あくまでもスタジオ・チャット。US5-UK7
○2013『On Air Live At The
BBC Volume 2』(UMC)※BBC主演時のスタジオ・ライブの続編38曲に初登場の「I Feel Fine」(Studio Outtake)もプラス。注目は初登場カバー曲9曲カバーがあったが「I'm Talking About You」「Beautiful Dreamer」の2曲が初。『Anthology1』のみ収録されていた「Lend Me Your Comb」もようやく収録されている。さらに即興の「Happy
Birthday Dear Saturday Club」がある。US7-UK12
○2013『The Beatles Bootleg
Recordings 1963』(iTunes Download Only)※著作隣接権50年切れの対策上急遽1963年の未発表音源59曲をダウンロードのみで販売した。63年の音源の「There’s A Place」3テイク、「Do You Want To Know A Secret」1テイク、「A Taste Of Honey」1テイク、「I Saw Her Standing There」1テイク、「Misery」2テイク、「From Me To You」2テイク、「Thank You Girl」2テイク、「Hold Me Tight」1テイク、「One After 909」1テイク、「Money」1テイク、そして嬉しい「Bad To Me」と「I’m In Love」のデモが収録された。さらに1963年にBBC出演時のスタジオ・ライブ&ライブ42曲(曲目は24曲。ビートルズで発表していないカバーは5曲だが、初登場無し)収録。US172
〇2013『I Saw Her Standing
There』(Rock Melon)※著作権隣接権改正に合わせて1962年までの音源を合法的に集めたCD。この中で1986年に『The Silver Beatles』のタイトルでテイチクからCD化された(アナログは1982年にトリオよりリリース)、ビートルズ1962年1月1日のデッカ・オーディションで不合格になった時になったテープの音源がCD化され、他社からも多数リリースされているが、レノン=マッカートニーの書いた「Like
Dreamers Do」「Hello Little Girl」「Love Of The Loved」はどのCDからも除外されていた。前の2曲は『Anthology1』に収録されていたが、本CDでは残る「Love Of The Loved」を入れたのが素晴らしい。ドラムがピート・ベストなので演奏のクオリティが低いが、他に「Crying Waiting Hoping」「September In The
Rain」「Besame Mucho」「To Know Her Is To
Love Her」「Take Good Care Of My Baby」「Memphis Tennessee」「Sure To Fall」「Money」「Till There Was You」の10曲が揃って聴ける。
62年のCavern Clubの音源では5トラックのリハーサル音源が貴重。『Anthology1』のものよりもっと初期アレンジの「One After 909」(2曲)、テンポがスローでハーモニカ入りでR&B色が強い「I Saw Her Standing There」1曲、ポール作のインスト「Catswalk」2曲で歴史的価値がある。他にライブの「Some Other Guy」(2曲)が貴重で、音質の悪いジーン・ヴィンセントが歌いビートルズがバックの「What’d I Say」1曲がある。
他に1962年にBBC出演の音源6曲が収録されカバーとしては初登場の「Dream Baby」「A Picture Of You」と「Besame Mucho」も入っている。ドラムはピート・ベストだった。
加えて1961年6月と1962年4月にビートルズがドイツでトニー・シェリダンのバック演奏をした曲を集めたものは、『Beatles
Bop-Hamburg Days』(Bear Family)などのCDで今も多数リリース、当時から1964年にPolydorからリリースされて以来、どれがバックがビートルズが分からない状況が続いていた。Bear
FamilyのCDは、マニアックさでは群を抜くレーベルなのでありとあらゆるヴァージョンを38曲集めた。ただしその内ビートルズがバックをした曲は9曲と言われており、ジョンがリード・ヴォーカルを取った「Ain’t She Sweet」とジョンとジョージが書いたインスト「Cry For A Shadow」に、有名なトニー・シェリダンの代表曲でバックを担当した「My Bonnie」の3曲があれはいいので、本CDにはその3曲も含む21トラックが収録されているので十分だろう。ドラマーはピート・ベスト。
○2014『Work In Progress Out
Takes 1963』(Rock Melon)※著作隣接権切れでリリースしたオフィシャルCD。1963年のアウトテイクを8曲27テイク収録。内6曲は『The Beatles Bootleg Recordings 1963』とダブるが、全て違うスタジオ・アウトテイク。63年「There’s A Place」6テイク、「I Saw Her Standing There」4テイク、「Misery」3テイク、「From Me To You」4テイク、「Thank You Girl」3テイク、「Hold Me Tight」3テイク、「Don’t Bother Me」3テイク、「I Want To Hold Your Hand」1テイク(短い演奏のみ)
〇2017『SGT. Pepper’s Lonely
Hearts Club Band(Anniversary Edition)』(Universal)
DISC1は2017年ステレオリミックスで重量感があり、素晴らしいミックス。別テイクが集まったのはDISC2から。冒頭は「Strawberry Fields Forever」。今までの公式のデモは『Anthology2』の3テイクで、そこのジョンのギター1本のデモ「Demo Sequence」はない。このBOXでソロは必要ない。「Take1」はどちらもあるがBOXの方にイントロとジョンとカウントがあり5秒長い。「Take4」は初登場で前半部のアレンジは大分完成していてジョンのヴォーカルはシングルトラック。「Take7」は両方にありBOXはジョンの声のイントロが加わりジョンのヴォーカルはダブル、そして最後の演奏がフェイドアウトになっていくように崩して演奏する部分で終わるが、『Anthology2』は「Take7 & Edit Piece」のタイトルの通り崩して歌う部分の最後にレコードで最後の逆回転のドラム部分のセッションの模様を無理やりつないであるので総尺は1分ちょっと長い。非常にピッチの早い原型のオーケストラヴァージョンの「Take26」はBoxで初登場。「When I’m Sixty-Four」のアウトテイクは初。初登場の「Take2」はまだカウンターのコーラスのないシンプルなテイク。ポールがきちんと歌っているので聴ける。「Penny Lane(Take6-Inst)」は初登場でこの時からサウンドがクリアだ。ポーンがないので新鮮なインストになり色々な消されてしまった遊びが聴けて面白い。逆に「Vocal Overdubs/Speech」は曲を聴きながら(わずかに聴こえる)手拍子をしながら会話をし、イントロの部分にコーラスを小さく歌っているがレコードで使っていない。『Anthology2』で登場したポールのヴォーカルがシングルトラックで聴かせどころの中間部のピッコロトランペットのないテイクはこのBOXにはない。これにはエンディングにもピッコロトランペットが登場、そのままプロモシングルのみのメロディも吹いてくれるがガチャガチャ終わる。DISC4の「Capitol Records Mono US Promo Mix」は盤おこしと思われ音質は良くないが初のモノで最後がプロモのみのピッコロトランペットエンディング。『Rarities』のはステレオに継ぎ足したものだった。「A Day In The Life」の「Take1」はポールのパートにつなぐ24節が出来上がっていなのでピアノと声のカウント入り。ポールの部分も歌はないがジョンのパートに戻る部分の演奏は出来ている。そしてジョンの歌で最後の上昇部もまだできていないピアノとカウントのみ。「Take2」は普通のジョンの1234のカウントから始まり構成は「Take1」と同じだが、ポールのパートのアコギが切れ切れのカッティング、マルのカウントのエコーが大きい上にピアノの弾き方も違い、最後に本番で使用されなかったメンバーによるエンディングコードのハミングが入っている。「Orch Overdub」はオーケストラのみの上昇部の練習。「Hummed
Last Chord Tks 8,9,10,11」はレコードではピアノの連弾のコードになってしまったが、Take2で聴けるメンバーのラストのコードのハーモニー練習。「The Last Chord」はそのピアノのラストコードの練習でピタリと合うとのレコード雷鳴のような音になる。DISC4の「First Mono Mix」はポールパートのつなぎはマルの24までのエコーたっぷりのカウントで、ポールのパートが歌は入るがまだ歌い方が一部違う。ジョンのパートは完成されているがエンディングはオーケストラなしでさらにピアノの弾き方が違い下降するベースも入るが最後のコード音なし。『Anthology2』のものは最初は「Take1」とあるがポールのパートは「First Mono Mix」のものに差替えたもの。そしてエンディングはオーケストラをもの持ってきてエンディングのコードは入れなかった「継ぎはぎテイク」だった。「SGT.Peppers Lonely Hearts Club Band」の「Take 1 - Inst」は4人だけのザックリした演奏でこれはこれで魅かれる。最後は次につなぐと決めてあったので適当に終わる。「Take 9 / Speech」はリードギターが完成していないがポールもジョンもきちんと歌っていてコーラスも決まり、4人の演奏だけなので迫力があっていい。最後のつなぐ部分はジョンが適当に歌っていて面白い。「Good Morning Good Morning」の「Take 1 - Inst, BD」はシンプルな演奏だけのインスト。「Take8」はジョンの歌のみがシングルで入り、4人の演奏だけなのでロックンロール色が強くてなかなかいい。『Anthology2』のものはジョンのヴォーカルがダブルでクリアにミックスされており、最後のリンゴのドラムもサウンドがクリアなので手数が多く聴こえるが内容は同じ。
続いてDISC3。「Fixing A Hole」の「Take1」はハープシコードのバッキングでポールがシングルで歌っているが完成度は高い。あの印象的なリードギターとコーラスはまだない。最後のアドリブヴォーカルもいい。「Speech And Take 3」は1分くらいの話し声などがあってから演奏が始まる。リードギター、コーラスがない上に歌はさらにアドリブメロディが多く、あとで元に戻したことが分かる。「Being For The Benefit Of Mr.Kite!」の「Speech From Before Take 1; Take 4 And Speech At The End)」はジョンがシングルで歌っていて、間奏部分にラララと歌ったりカウントを入れたりアドリブを入れている。『Anthology2』の「Take1 Take2」のTake2は歌いだしてすぐ終わってしまうがこれのみ。SEなどが入っていない「Take7」は『Anthology2』の「Take7」より歌いだし前のジョンのアドリブの歌が10秒ぐらい長い。ここでもジョンは前半間奏で歌を当てている。そして『Anthology2』の「Take7」の後半はSE入りにつないでフェイドアウトしているのでこれまた「継ぎはぎもの」だ。「Lovely
Rita」のアウトテイクは初登場。「Speech And Take 9」は明るくポールがシングルで歌い、コーラスやSEなどは入っていない。後半の構成は出来ているが、ポールのアドリブのメロディがまだ多い。最後はジョンのヴォーカルが聞こえる。「Lucy In The Sky With Diamonds」の「Take 1 And Speech
At The End」は出だしのメロディが同じ音の繰り返しでレコードと違っていて、中間とエンディングのコーラスは歌が入っていない。「Speech, False Start And Take 5」もまだ出だしの歌い方がレコードと違っている。ピアノなど前のテイクより完成しているがこれも中間とエンディングのコーラス部の歌は無い。『Anthology2』のものは出だしのメロディは同じく違っているが、中間とエンディングに歌とコーラスが入りより完成されたテイクだがBOXには入っていない。DISC4の「Original Mono Mix - No. 1」は通常のモノミックスだが冒頭にスタジオチャットや最初のハープシコードの1音の15秒がイントロに加わっている。「Getting
Better」のアウトテイクは初で、「Take 1 -- Instrumental And Speech At The End」はジョンの声から始まりピアノからスタートしている。演奏としてはしっかりしていて、気合が感じられる。あのハイライトともいえるポールのベースは、Blu-rayの映像でポールが語っているようにベーシックトラックが出来上がってから入れるそうだが、「Take12」ではポールのベースランニングが披露され、完成に近づいていることが分かる。大好きな曲なので歌入りのものを是非入れてもらいたかった。残念!「Within You Without You」の「Take 1 -- Indian
Instruments」は文字通り歌ナシのインストで、『Anthology2』の「Instrumental」と同じものだと思うがBOXの方のミックスがいい。「George Coaching The Musicians」はジョージが主に西洋楽器のバイオリンやチェロに微妙な節回しを口で歌って教えている。「She’s Leaving Home」のアウトテイクも意外な事に初登場、「Take
1 -- Instrumental」はマイク・リーンダーの指揮のもののオーケストラオケ。ジョージ・マーティンがシラ・ブラックのレコーディングで手が離せないというのでポールが急遽スコアを依頼した。「Take 6 -- Instrumental」も同じだが演奏がややスムーズ。どちらもオフィシャルでカットされた2番のリフレインの後、3番の歌が入る前の短く下降するメロディのチェロが入っている。ただまったく同じのが並んで歌もないのじゃあ…。DISC4の「First Mono Mix」はモノ盤のみのピッチの早いテイクだが、前述のチェロのカット前なので、2番の「…many years」のコーラスが入る2分33秒の後に下降するチェロが入って「Friday
morning…」になるので初登場。「With A Little Help From My
Friends」はアウトテイクが初めて。「Take 1 -- False Start And
Take 2 -- Instrumental」だがシンプルな曲なのでバッキングもシンプル。しかしここに後からポールの絶妙なベースランニングと、対位法のコーラスが加わると、あんなにカッコ良く変身するから凄い。「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise)」の「Speech And Take 8」はラフにポールのみが歌ったテイク。『Anthology2』の方のテイクはTake5、ポールのみがラフに歌うテイクだが、中間部の歌い方が明らかに違う。
☆アメリカ編集盤のみの音源集(US編)
◎2014『The U.S. Albums(Box
Set)』(Universal Music。CD13枚組)US48
○『Something New』(モノのみ)
「I’ll Cry Instead」…ワンコーラス分多い編集なので、イギリス盤のものより20秒長い。アメリカ盤の『A Hard Day’s Night(Original
Motion Picture Sound Track)』にも収録。(モノラルだが、モノラル盤だけでなくステレオ盤にも同じものが収録されていた)
「And I Love Her」…ポールのリード・ヴォーカルがand I love her以外シングル・トラックで、映画を見ているかのよう。魅力的だ。アメリカ盤モノの『A Hard Day’s Night(Original Motion Picture Sound Track)』にも収録。
「When I Get Home」…サビの「till I walk」のwalkを延ばして歌っていて、イギリス盤と違う。
「Anytime At All」…間奏の1分30秒から46秒までのピアノが遅く入ってくる。
○『Beatles ‘65』(モノ)
「I Feel Fine」…深いエコーをかけられている。
「She’s A Woman」…深いエコーをかけられている。
○『Rubber Soul』(ステレオのみ)
「The Word」…ジョンのヴォーカルが全てダブル・トラックでイギリス盤と違う。
「I’m Looking Through You」…イントロのギターを2回間違えるがそのまま入っている。
○『Rubber Soul』(モノのみ)
「Michelle」…アメリカ盤『Rubber Soul』モノのこのヴァージョンが、一番フェイドアウトが長い。といってもステレオより2秒弱程度だが。一番短いのはイギリス版『Rubber Soul』のモノ。
○1966『Yesterday And Today』(モノのみ)
「Doctor Robert」…アメリカ盤モノは曲のエンディングのコードまではっきり聴こえる。
「I’m Only Sleeping」…逆回転ギターSEの入る個所が違う。前述のイギリス盤『Revolver』の「I’m Only Sleeping」参照。
○『Yesterday And Today』(ステレオのみ)
「We Can Work It Out」…ハーモニウムが真ん中から出るなどミキシングが違う。
「Day Tripper」…冒頭のギターリフが左から出るミキシング。
※残念ながら「I’m Only Sleeping」のステレオは、イギリス盤ステレオと同じヴァージョンだった。
○『The Beatles’ Story』※ドキュメンタリー。The Beatles Look At Lifeに入っている「Twist And
Shout」の64年のハリウッド・ボウルのライブがこの盤のみ。ただし40秒でフェイドアウトしてしまう。
◎2004『The Capitol Albums
Volume 1(Box Set)』(Capitol)US35(ちなみにVol.2に特筆すべき音源がないので掲載しないがチャートはUS46)
○『The Beatles’ Second Album』(ステレオのみ)
全体にエコーがかけられている当時のミックス。なお、「You Can’t Do
That」「I’ll Get You」「She Loves You」は疑似ステレオのまま。
○『Beatles ‘65』(ステレオ)
「I Feel Fine」と「She’s A Woman」は当時と同じ疑似ステレオ。モノラル以上深いエコーをかけられている。
◎1966『Yesterday And Today』(3rd EditionのApple盤以降のステレオ)未CD化。
「I’m Only Sleeping」…逆回転ギターSEの入る個所が違う。前述のイギリス盤『Revolver』の「I’m Only Sleeping」参照。なお、このヴァージョンは『From
Liverpool The Beatles Box』にも収録。
※USのアルバムチャートはまず64年にCapitol前にVee Jayがリリースした『Introducing …The Beatles』-US2があるが、これは例外。アメリカではUK盤から2曲抜いてストックし、11~12曲で編集盤を作りアルバム数を増やすというセコいCapitol盤のアルバムが基本だった。
64 『Meet The Beatles』-US1、『The Beatles’ Second Album』-US1、『A Hard Day’s Night』-US1(OST。US仕様。United Artist)、『Something New』-US2、『Beatles ‘65』-US1、65 『Beatles Ⅵ』-US1、『Help!』(OST。US仕様)-US1、『Rubber Soul』(US仕様)-US1、66『Yesterday And Today』-US1、『Revolver』(US仕様)-US1。ここでUK盤とやっと同じになった。あとコンピで64 『The Beatles’ Story』-US7、65 『Early Beatles』-US43、70 『Hey Jude』-US2。全世界発売されたのもので主要なディスクは
73 『1962-1966(Red)』-US3-UK3、『1967-1970(Blue)』-US1-UK2、76 『Rock’n’Roll Music』-US2-UK11、77 『Love Songs』-US24-UK7、78 『Rarities』(UK仕様)-UK71、、80 『Rarities』(US仕様)-US21、『The Beatles Ballads』-UK17、82 『Reel Music』-US19-UK56、『20 Greatest Hits』-US50-UK10、2000 『1』-US1-UK1、
☆その他の必要な編集盤
○1970『From Then To You』(UK)『The Beatles’ Christmas Album』(US)※ビートルズはファン・クラブ会員に1963年から1969年まで毎年配ったクリスマス・レコードを集めたもの。会話が中心でちゃんと演奏した曲は『Free
As A Bird』のEPに収録された「Christmas
Time(Is Here Again)」くらいしかない。日本では1986年にディスクポート西武から『Christmas Fun With The Beatles』でリリースされた。未CD化。
○1973『The Beatles
1967-1970』(Capitol)※「A Day In The Life」のイントロに前の歓声が被らない。ジョンの1990年の『Imagine(Original Soundtrack)』(Capitol)にも収録されている。
○1980『From Liverpool The
Beatles Box』(EMI)未CD化。LP8枚組。
「All My Loving」…冒頭に5拍のハイハットのカウント入り。オランダ盤初期の『The Beatles’ Greatest』や西ドイツ盤『With The
Beatles』に収録されていた。
「And I Love Her」…エンディングのリフレインが2回多く6回。西ドイツ盤『Something New』に収録されていた。
「I Feel Fine」…イントロ前に微かにスタジオ・チャット入り。『The Beatles 1962-1966』に収録されていた。
「I Am The Walrus」…イントロのリフが6回のイギリス盤ステレオに、アメリカ盤モノ・シングルのみに収録されていた1分35秒の「I’m crying」と「yellow matter custard」の間に1拍ストリングスのビートが入る部分を組み合わせたお徳用。『Rarities Vol.2』に収録されていた。
「I’m Only Sleeping」…逆回転ギターSEの入る個所が違うUSステレオ・ヴァージョン。前述のイギリス盤『Revolver』の「I’m Only Sleeping」参照。なお、このヴァージョンは前述の『Yesterday And Today』(ステレオ)より。
○1981『The Beatles EP Collection』(EMI)※1992年に『The Beatles
Compact Disc EP Collection』としてCD化された。EP15枚組。
「She’s A Woman」…冒頭に「one two three four」とポールのカウントが入っている。EPなので下のコーナーでもいいようだが、このテイクの入ったEPは本ボックス用に作ったものなので「編集盤」に入れた。
☆必要なシングル・EP
1967 「I Am The Walrus(US Mono Single)」(Capitol)※アメリカ盤「Hello Goodbye」のモノ・シングルB面のこの曲は、1分35秒の「I’m crying」と「yellow matter custard」の間に1拍ストリングスのビートが入る。『From
Liverpool The Beatles Box』や『Rarities Vol.2』にこの部分が聴ける編集版が入っているのでそれで十分と思うが。未CD化。
(1967 『Flying』(US Stereo)(Capitol)※アメリカ盤ステレオ『Magical Mystery Tour』収録のものはフェイドアウトが2秒ほど長いが、あの得体の知れない部分なのでどうでもいいとも言える、前述したので二重掲載だが、どうしてもコンプリートしたい方のためにあえてLPなのに未CD化のため「必要なシングル・EP」に入れておいた。)
1995 『Free As A Bird(EP)』(Apple/EMI)…別テイクの「I Saw Her Standing There」(63.2のTake9)、「This Boy」(63.10のTake12&13)、ファン・クラブのクリスマス・レコード用の曲「Christmas Time(Is Here Again)」は67.11~12収録。
1996 『Real Love(EP)』(Apple/EMI)…別テイクの「Yellow Submarine」(65.5~6)「Here There And
Everywhere」(66.6収録。Take7&13)
☆余裕があれば必要な音源
○2001『Beatles Bop-Hamburg
Days』(Bear Family)※1961年6月と1962年4月にビートルズがドイツでトニー・シェリダンのバック演奏をした曲を集めたもの。ドラマーはピート・ベスト。1964年にPolydorからリリースされて以来、膨大な編集盤がリリースされているが、Bear Familyだけあってありとあらゆるヴァージョンを38曲集めた。ただしそその内ビートルズがバックをした曲は9曲と言われており、ジョンがリード・ヴォーカルを取った「Ain’t She Sweet」とジョンとジョージが書いたインスト「Cry For A Shadow」に、有名なトニー・シェリダンの代表曲でバックを担当した「My Bonnie」の3曲があれはいいのでその3曲が入った『The Beatles Anthology 1』でも普通のファンは十分。(その他のバッキング担当は「The Saint」「Why」「Nobody’s Child」「If You Love Me Baby」「Sweet Georgia Brown」とされていて「Swanee River」のテープは焼失したので現存していない)
オマケ〇シングルチャート
62 Love Me Do-US1-UK17、PS I Love You-US10、63 Plaese Please Me-US3-UK2、From Me To
You-US41-UK1、She Loves You-US1-UK1、I Want To Hold Your Hand-US1-UK1、Roll Over Beethoven-US68、I Saw Her Standing
There-US14、All My Loving-US41、Twist And Shout-US2、There’s A Place-US74、Can’t Buy Me Love-US1-UK1、You Can’t Do
That-US48、Do You Want To Know A Secret-US2、Thank You Girl-US35、Sie Liebt Dich-US97、A Hard Day’s Night-US1-UK1、I Should Have Known
Better-US53、I’ll Cry Instead-US25、I’m Happy Just To Dance With You-US95、And I Love Her-US12、If I Fell-US53、Matchbox-US17、Slow Down-US25、I Feel Fine-US1-UK1、She’s A Woman-US4、65 Eight Day A Week-US1、I Don’t Want To Spoil The Party-US39、Ticket To Ride-US1-UK1、Yes It Is-UK46、Help!-US1-UK1、Yesterday-US1、Act Naturally-US47、We Can Work It
Out-US1-UK1、Day Tripper-US5-UK1(We Can Work It Outと両面1位)、66 Nowhere Man-US3、What Goes On-US81、Paperback Writer-US1-UK1、Rain-US23、Yellow Submarine-US2-UK1、Eleanor
Rigby-US11-UK1(Yellow Submarineと両面1位)、67 Penny Lane-US1-UK2、Strawberry Fields Forever-US8-UK2(Strawberry Fields Forever-と両面2位)、All You Need Is
Love-US1-UK1、Baby You’re A Rich Man-US34、Hello Goodbye-US1-UK1、I Am The Walrus-US56、68 Lady Madonna-US4-UK1、The Inner Light-US96、Hey-Jude-US1-UK1、Revolution-US12、69 Get Back-US1-UK1、Don’t Let Me
Down-US35、The Ballad Of John And Yoko-US8-UK1、Come Together-US1-UK4、 Something-US1-UK4(US,UK共に両面1位、4位)、70 Let It Be-US1-UK2、The Long And Winding Road-US1、76 Yesterday-UK8、Got To Get You Into
My Life-US7、Back In The USSR-UK19、Ob-La-Di,Ob-La-Da-US49、78 SGT.Pepper’s Lonely Hearts Club Band~With A Little Help From My Friends-US71-UK63、82 The Beatles Movie Medley-US12-UK10、95 Baby It’s You(BBC Live)-US67-UK7、Free As A Bird(新録音)-US6-UK2、96 Real Love(新録音)-US11-UK4
(作成:佐野邦彦)
オマケ 1992年 VANDA4号用THE BEATLES特集アンケート
★山下達郎さん
○好きな曲ベスト5
①No Reply②Not A Second Time③All I’ve Got To Do④This Boy⑤Ask My Why
○好きなアルバムベスト5
①日本盤の「2nd」②日本盤の「No.5」③Help④For Sale⑤未記入
○カバー曲ベスト5
①Mr.Moonlight②Devil In Her Heart③Anna④Boys⑤Long Tall Sally
○ビートルズと聞いて思うこと
絶対に影響されるのでBeatlesはつとめて聞かないようにしていた時期がありました。(!)
★真島昌利さん(THE BLUE HEARTS)
○好きな曲ベスト5
①I Should Have Known Better②Ask Me Why③All I’ve Got To Do④I’ll Be Back⑤Not A Second Time
○好きなアルバムベスト5
①A Hard Day’s Night(UK)②The Beatles’ Second Album(US)③Beatles No.5(日本)④With The Beatles(UK)⑤Rubber Soul(UK)
○カバー曲ベスト5
①Twist And Shout②Leave My Kitchen Alone③Don’t Ever Change④Clarabella⑤Bad Boy
○ビートルズと聞いて思うこと
ロックン・ロール・バンド
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