2017年4月29日土曜日

☆Ray Davies:『Americana』(Sony/31058)


退院したら待望のレイ・デーヴィスの新作『Americana』が届いていた。amazonで日本盤の方が早く届くとあったので日本盤にしたのだが、帯に10年ぶりのオリジナル・スタジオ・アルバムとあり、おや、その間に何枚も買ったがと思ったが、アルバム2枚は企画もの、あとはライブ盤ゲスト参加の2枚で、2007年の『Working Man’s Cafe』から確かに10年も経っていた。このアルバムは201310月に出版された同名のレイ・デーヴィス著の本を、レイ自身で音楽としてビジュアル化したくなったものだという。私はこの本を知らなかった。5か月以上入院していた頃で、余裕もなく、お恥ずかしいことに存在も知らないまま。ただ通して聴いてレイの思いが十分に通じる傑作で、このCD単体で楽しめば十分だ。本から3年半、レイの憧れのアメリカはさらに変容していて、新しい思いも加味されている気がする。冒頭でレイは『本作「アメリカーナ」はアメリカという国をテーマにしたアルバムというわけではないし、「アメリカーナ」と呼ばれる類の音楽に焦点を当てた作品というわけでもない。僕がアメリカを通じて表現しているのはより良い未来-あの素晴らしいハイウェイに沿って動いていく夢のような明るい未来である』の文で締めているが、果たしてそうだろうか。確かに最もイギリス人らしいイギリス人、つい最近、ナイトの称号をもらって「サー・レイ・デーヴィス」になった男が、それほど強い思いがアメリカにあるのかと思うが、アルバムを聴けばいかにレイがアメリカに憧れ、愛し、その問題点を見抜き、異質な人間を締め出そうとしている現状も見つめながら、最後はまだ希望は捨てない…という内容がいかにも彼らしく、このアルバムは、明らかにアメリカをテーマにしたアルバムで、アメリカへの強い思いが溢れている。「ではない」と言っているのは、現実のアメリカをシニカルに批判する類のアルバムではないという事だろう。自分もレイよりは若いが、TVに映る、勇敢なカウボーイや勇壮な騎兵隊の活躍を胸躍らせて見ていて、そして小学生の時は「コンバット」「爆撃命令」「特攻ギャリソンゴリラ」などのアメリカ軍の戦争TVドラマに夢中になり、「ウルトラゾーン(=アウターリミッツ)」「ミステリーゾーン(=トワイライトゾーン)」という日本のドラマにはないSFのタッチに震えながらハマり、そして分かりやすい「タイムトンネル」に胸躍らせた。TVの「ディズニーランド」もしかり、アメリカは日本より先に進んだ国で、正しく勇敢な国だと思ってみていた。そしてみな年を取るたびに色々な面が見えてきて、決してそうではないと思うのだけど、自分が好きになったロックを生み出したアメリカは特別な存在であり、アメリカの正義は正義ではなかったと自ら暴いていくアメリカの民主主義にも憧れを持ち続けた。レイは物質文明にアンチを覚えながらも、音楽ビジネスの中で逃れることなど到底できず、自分自身に矛盾を常に感じていたからこそ、進歩こそ正義と言う時代に昔からのコミュニティを大切にという曲を書き、時代と戦うことができず落ちていってしまう市井の弱い人を描いた。そして曲に政治や国に対する鋭いメッセージも入れ込んでいた。キンクスはイギリスで1960年代はシングル部門で成功を続けたが、アメリカではミュージシャンユニオンから締め出しを食ったあおりで、チャートに入った曲は少ない。しかし70年代の中盤までのRCA時代を抜けた後、ロックンロールバンドとして再生したアリスタでの大成功はアメリカだった。アメリカのファンが最もキンクスを受け入れ、スタジアムでコンサートが出来る偉大なバンドにキンクスを押し上げたのだ。よくアリスタ時代のキンクスを軽視するようなキンクスファンがいるが、アリスタ時代の溌溂としたキンクスの活躍がなければ、キンクスは今、ビートルズ、ローリングストーンズ、フー、キンクスと並び称される存在になってはいなかった。RCA時代も一定のファンはアメリカでもついており、その後のアリスタの大ブレイクを支えたアメリカに対してレイは並々ならぬ愛情を持っていることがわかる。まず冒頭の穏やかなカントリータッチの「Americana」で、実はアルバムの全てが含まれている。そしてアメリカ的なチープな文化は既に1966年の「Holiday In Waikiki」などで指摘していたが、このアルバムでもレイらしい曲想、キャッチーなフック、そこに「Tired Of Waiting For You」のリフを密かに織り込んだ傑作「The Deal」や、歯切れよく軽快な「Poetry」で、アメリカ文化のマイナス面を描いている。ただそこには攻撃性はなく、今のレイの立場を無視した書き方をしていない所がいい。何百億も稼いできたミュージシャンが、自らを一介の労働者のような視点で詞を書かれると誰でも嘘っぽく感じてしまう。自分が主人公の時は自嘲し、そうでない時は第三者の視点で描く。曲想はみな穏やかだ。そのあとはアコースティックギターで静かに始まるが、夢に生きるのかい?現実に生きるのかい?と歌う「Rock’n’ Roll Cowboys」、傍観者でいないで現状を変え、未来の世界(環境)を守ろうと訴えるドライなR&Bタッチの「Change For Change」で、レイは我々にアメリカにとどまらない問題点を突き付けてくる。そして自由社会を守ろうという「Change For Change」の締めに、全てにおいて一番大事なものは何かというレイの意思も強く感じた。レイは実際にニューヨークやニューオリンズに住んでアメリカ文化を十分に体験してきた。広大な大地に地平まで続くハイウェイ、その先にある虚飾と退廃に満ちた大都会、そういうアメリカがレイは好きだった。美しいバラードの「A Long Drive Home to Tarzana」、そしてキンクス風のエレキギターが入った「The Great Highway」という曲でレイの中の夢のアメリカ、でも到達できないアメリカが綴られる。この穏やかな2曲の後のさらに軽快なタッチの「The Invaders」で、一気に今のアメリカの現状に我々は叩き込まれる。入国管理官に「侵略者」と罵られる異文化の異国人。敵意を持った野蛮人、危険、アメリカの敵だ。僕たちの世界はすっかり変わり、二度と元には戻らない…現状のアメリカをとらえているが歌詞の内容と裏腹に曲想はカントリータッチで爽やか、怒りを吐き捨てるような曲にまったくしていないのがいかにもレイ。最後は「Wings Of Fantasy」で、現実を忘れて夢の中へ幻想の翼を広げ夢に生きる…と希望を捨てていないと添えながらヘナヘナ飛んでいくのもいかにもレイ・デーヴィスだった。(佐野邦彦)

 

2017年4月27日木曜日

佐野は4月24日に還暦となりました。闘病中の身ですが、今度ともよろしくお願いいたします。


424日で還暦の還暦の誕生日を迎えました。50回目の抗がん剤入院で退院前のベッドから書いています。今の写真は載せたくないので若い頃の写真でごまかさせてください(笑)5年前の8月に病気が分かった時には、還暦は難しいと思っていました、車椅子でお墓参りに行くと、父、祖父母みな80歳を超えているので、50代で彫られるのは嫌だなと(笑)でもお陰様でここまで来れました。これも1日ベッドにいる生活の中、Web VANDAFacebookで色々好きに書かせていただいた事が大きいと思います。日々バラエティと好きなドキュメンタリーを見て、毎日を笑って過ごし、明日のことは考えないというのが良かったのだと思います。CDやレコードが届けばそれを聴いてレビューし、本が届けばそれもレビューして、自分の納得いかない部分はダメと書くのが精神衛生上いいようです。最近は音楽以外も多く書かせていただいています。多趣味なもので毎回テーマが変わります。いつまで続けられるか分かりませんが、体調のいい時に精いっぱい書かせていただきますので、ご不満な点もあると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。(佐野邦彦)


☆「ハイン地の果ての祭典」(新評論)を読んで、白人に滅ぼされた異文化の先進的デザインを知ろう。


寺田正典さんの紹介を見て、私が昔から大好きで追っていた南米最南端(パタゴニア。南極に近いので寒冷地)に住む奇怪なペイントと仮面に身を包んだヤーガン族についてまとめたおそらく日本で初めての書籍「ハイン地の果ての祭典」(新評論)を購入し、現在の入院中に読んだ。すると今まで色々なまとめサイトみたいなところの記事は違っていて、この奇怪は姿は「ハイン」という神聖な儀式の時のハレの姿であり、それぞれ役割があって名前もあった。そして「ヤーガン族」というのは大きなフエゴ島の最南端の海の近くに住む「ヤマナ族」のことでカヌーを使う海の民(もう一つ海の民には「アラカイフ族」もいた)だった。しかし今までその「ヤーガン族」として紹介されてきたこれらの多数の写真は島の北に住む陸の民「セルクナム族」の1923年の「ハイン」で撮影された写真であり、島には隣に他に山の民の「セルシュ族」も住んでいた。彼らは約12000年前にユーラシアからアメリカ大陸を縦断し、南の突端まで旅した民族だった。1980年頃にセルクナム、ハウシュでおおよそ3500人から4000人いて、もっと少数のヤマナ族もいたが、アルゼンチンとチリに分割され、アルゼンチン政府の許可で金鉱探索者や羊用の広大な牧草地を手に入れるためヨーロッパ人達は彼らを虐殺し始めた。殺された者、強制移住させられた者、そして最も多く死んだと思われたのはヨーロッパ人達が持ち込んだはしかなどの疫病で免疫のない彼らはバタバタと死に、1923年には500人程度に激減してしまった。勝手に食人種扱いされ、フランスに見世物として売られて行ったものもいた。夏に平均10度、冬は1.5度でマイナス20度の日もありさらに常にパタゴニア独特の強風が吹きつける厳しい環境で、裸にグアナコという草食獣の毛皮を巻いただけの彼らに対し(彼らは家では薪が必需品で素早く裸になって暖を取れる利点があった。ただし尋常ならざる新陳代謝を獲得していた)、ダーウィンは「ビーグル号探検記」で彼らの事を「彼らが自分の同類、仲間とは信じられない。下等動物が味わう楽しみとはどんなものか」と書き、キャプテン・クックも「世界で一番悲惨な人間」と蔑んだ。そうしてヨーロッパ人達は土地を収奪し、男たちは牧童として働かされ、わずかに生き残った500人でこの「ヤマナ」が行われた。全世界を我が物にしようとした白人達は南米ではスペイン人を筆頭にポルトガル人、ドイツ人、アフリカや中近東、インド、アジアではイギリス人、フランス人を中心にオランダ人、イタリア人、ポルトガル人、ドイツ人など、白人どもは暴虐の限りを尽くし、土地を収奪し、先住民を奴隷にし、逆らう者は野蛮人として、サファリのように動物として平気で殺した。ただそういう悪党の白人の中でも一部には心ある人がいて、ここではドイツ人宣教師が彼らの文化を守り残そうとし1923年に行われたセルクナム族の「ハイン」の写真と文が残されたのだ。1933年にはさらに人が減ってその時が最後の開催になってしまうのだが、その中では最も盛大な「ハイン」が記録で残されたのである。さて、この「ハイン」の事を書き出すと、要は本書1冊を紹介することになるので、それは興味のある人が買って読んで欲しい。「ハイン」には神話があり最初は女たちが男たちを支配するために行われていた秘祭だったという。しかしそのカラクリがバレて女たちは皆殺しにされ、男たちによる秘祭に変わった。この事は女たちには他言禁止で言ったらシャーマンに呪い殺されると厳しく言い聞かせれた。よってこれらの「ハイン」に登場する様々な奇怪な精霊たちの正体はみな男であり、獣脂と赤と白の粘土を裸体に塗り、一部黒炭の黒も使うが、これらの写真で「黒」に見える部分は「赤」だと思って見て欲しい。「ハイン」の間、男達はハイン小屋で女子供は別の場所にいた。男達はボディペインティングをして、精霊によっては革でお面を作って被った。ハイン小屋が作られそこには方角ごとに7人のボディペインティングに覆われたショールトがいた。初めてこの儀式に参加するクロテケンと呼ばれる少年達はショールト達に小屋で襲われ性器を強く引っ張られるなどの拷問を受けるなどの通過儀礼の後に、ショールトの正体を明かされ、女子供には決してこの儀式の事を漏らしてはならないという事から、一人前の猟師になったならば、獲物は20切れほどに分けてその場にいる全員に分け与え自分は最後に残ったものを取る事、その自制心が大事である。そうすれば自分が年老いた時に同じようにしてもらえるだろう。年寄りを敬い、病寂な者に思いやりを持つこと、後に自分がそうなった時に若者達が同様の敬意を持つであろう。全ての女は母であり、年老いても敬うこと。自分は大食いをせず肥満にならないで良き狩人になること、そして妻は太っている方が良い、それは夫が良き狩人である証だからだ。食べ物や快適さにこだわらない、友人に寛容であれ、頼まれなくても働く事、人様の役に立つことという、男としての規範を教え込まれる。非常に優れた教えだ。ただし侮辱は許してはいけない。家族や同族の物であっても必ず報復することという事も教え込まれる。ショールトは女子供の家へ行き、驚させ、家を破壊し、子供も叩き、恐怖を当たえる。そしてサルペンという女の巨大な精霊(もちろん男が担当。6mもあり裸の男たちが動きをサポートする)は少年のクロテケンを犯そう外で叫び声が聞こえ、犠牲になったクロテケンが数名、男たちに担がれて小屋の舞台に放り込まれる。そこではクロテケンはサルペンの子を身ごもらせたことになっていて、殺されたクロテケン、それは彼女らの息子なのだが、そこから臓物を引き出され血が溢れる。これはもちろん儀式で死んだふりをしているだけで、内臓や血はグアナコのものを使っただけだが、女たちは心から嘆き悲しむ。後に女には見えない(見せない)小さな精霊でクロテケンは復活するのだ。さて、クロテケンの大量虐殺劇の翌日にはサルペンの子供のクテルネンが生まれる。体の前面にブツブツのようなものあり最も怪奇な精霊だが、このブツブツのようものは白い綿毛で丈夫なグアナコの神経線維でつないだ。クテルネンはクロテケンの中でもほっそりとした一番小さく女に似たものがこの役を担った。ほとんど動けないクテルネンにはサポート役に2人の重鎮が付き、女たちは自分達のクロテネンが生んだ精霊だと狂喜していたという。復活までにはこういう儀式もあったのだ。他には角がある道化師として反サルペン派の精霊ハラハチェスがいて、サルペンの覇権を奪おうとする能力があるので、女たちを面白がらさせていたが、後にハラハチェスは捕虜を連れてきて殴打する振りをして捕虜を殺していく(ふり)。女たちは悲鳴を上げ、ハラハチェスに対して用意していた雪玉や泥玉を雨あられあのように降らせるが、捕虜の「死体」を外に置いて勝ち誇ったようにハイン小屋へ帰っていく。ケムール人のようなお面をかぶった2人は寝取られ亭主役のコシュメンクだ。ハイン小屋で妻が情事を楽しんでいるとコシュメンクは反狂乱になってハイン小屋の回りを飛び歩く。女達は遠くから大喜びでこの数時間も続くコシュメンクの大暴れを楽しんでいた。なおケムール人に最も似ているのはクランという役のどの天ともつながりのない女の精霊(もちろん男、ただし乳房を革の袋で作って少し膨らませてあり、陰部は覆って隠し女のような体つきだった。クランは情夫たちを一週間以上留め置き、男たちは帰ってくると頭は皇帝ペンギンの糞まみれになっていて、その間の事は何も覚えていない(ことになっている)。当然ひどい女として女達からは嫌われているが、写真がなくイラストだけが残され、それはチリの切手にもなっているが見るとこれがケムール人に相当近い。ウレンは島の北東部の精霊で、最も優雅ないたずら者としてハイン小屋にいて、男がハイン小屋の近くへ女子供を案内するとひょっこり現れ、その移動速度の素早さに驚嘆したという。ただこの精霊の意味は、北東部の男の大半が殺されるか疫病で死に、楽しませる存在というととしか分からなかった。最後は大きなクラゲのような全身の被り物をしたタヌだ。グアナコの皮などを使い高さもあうのでとても高さのある精霊で、そのためとても重くゆっくりとしか動けず転倒しないよう長老が付いた、4人のタヌがいるそうだが、その存在には諸説あるので謎の、しかし害のない精霊ということになっている。さてこれ以外にもまだ精霊がいて、長期間の行われる「ハイン」だが人口の減少で1933年を最後に出来なくなってしまう。こういう男子の秘密結社で行われる儀式はアフリカやパプアニューギニア、沖縄の八重山でのアカマタ・クロマタ、宮古島のパーントゥ・プナハなどでひっそりと続けられていて、女子供を驚かせるのはほぼ共通、部族間で死者がでると犯人ではない相手の部族の人間を害するペイ・バックの風習(今はパプアニューギニアでは法律で禁じられてはいるが…)がある場所もあり、八重山のアカマタ・クロマタは他の原始的な祭りと同様、祭りの中で生と死の再生が行われて感動の祭りになっていた。現在も行われている4島(というか4島の中のたった1部落)では日程も秘密、若い衆が道にたって部外者を近づけないように封鎖、ある島は人口が10人ちょっとなので祭りの期間は島出身者以外渡航も禁止するところもあり、唯一、部外者でも見に行ける島でも(ガイドブックには祭りの存在すら載っていないので役所などに問い合わせで調べるしかない)、「撮影・録画・携帯絶対禁止!」と至るところに看板があり、盗撮でもしようものならある島ではテレビカメラごと海に叩き込まれた、半殺しになったなどのニュースが出たほどなので、そんな勇気は誰も持てないだろう。ただし前も書いたがその儀式の神はジャングルがある島ならではの草装神で巨大で幻想的、日本にも沖縄にもない音階のコール&レスポンスのもの凄い歌と踊りで、最後は自然と涙がこぼれるほどの感動だった。「ウルトラマン」のスタッフには沖縄出身者がいてこのアカマタ・クロマタをモチーフにしてガラモンが出来たと言われている(滑稽にデフォルメされているが)ので、同じスタッフが作った「ウルトラQ」のケムール人は前述のクランのイラストを見て思いついた可能性は十分にあるだろう。このフエゴ島の厳しい暮らしの中でどれだけこの「ハイン」が1年に1回だけの楽しみだったか、今の人には想像もできないだろう。ヨーロッパ人に命も文化を葬り去られたフエゴ島の先住民。父母がどちらも先住民という最後の純粋な血筋のヤーマン族の老人は1999年に亡くなり、この世から純粋なフエゴ島の民族は消え去った。(佐野邦彦)


 

2017年4月23日日曜日

ウワノソラの桶田知道がソロ・アルバムをリリース


















2014年にインディーズ・レーベルからデビューしたウワノソラのメンバー、桶田知道が5月31日にソロ・アルバム『丁酉目録(ていゆうもくろく) 』をリリースする。
同バンドからは、2015年にいえもとめぐみと角谷博栄が別ユニット“ウワノソラ'67”名義で自主制作アルバム『Portrait in Rock'n'Roll』をリリースし好評を得ているが、同年角谷にインタビューした際、桶田がウワノソラ'67に全面参加しなかった理由について、「二人になってしまった理由の一つが、60'sの方向性で大きく分かれてしまったのが根本にあります。」と聞いていたこともあり、桶田がソロ・アルバムで展開するサウンド・アプローチが非常に気になっていた。

現在筆者はマスタリング前のラフミック音源を聴いているが、ウワノソラ'67の大編成演奏の対極ともいえるワンマンの打ち込みサウンドで非常に驚いた。
打ち込みといってもエレクトロニカなダンス・ミュージックとは一線を画す、音数少なくヒューマンで有機的な80年代エレポップに通じるポップスと呼べるだろう。
なにしろ『ウワノソラ』(14年)では桶田の作品も角谷によってプロデュースされていたこともあり、所謂シティポップ然としたスタイルに収まっていたので、このアルバム全編で展開されるサウンドが、彼が本来趣向するスタイルだとしたら興味は尽きない。
収録曲は全9曲で、内6曲にはいえもとがヴォ-カリストとして参加し、リードトラックの「チャンネルNo.1」を含む3曲で桶田自身がヴォーカルを取っている。
ファースト・インプレッションとしては、ムーンライダーズの『NOUVELLES VAGUES』(78年)から『MANIA MANIERA』(82年)に通じる、映像的な日本語詩とシーケンス・ミュージック特有のグルーヴが融合した傑作といえる。
曲毎の詳しいレビューは、桶田へのインタビューを交え来月掲載を予定しているので楽しみにして欲しい。

『丁酉目録」(ていゆうもくろく) 』
(5月31日ウワノソラ・オンラインストアにて発売開始)
収録曲
「philia」
「陸の孤島」
「誰も知らない」
「モーニング」
「鉄の森のパッセージ」
「チャンネルNo.1」
「お砂糖を少し」
「有給九夏」
「歳晩」
 全曲作詞・作曲・編曲/桶田知道

ウワノソラ・オンラインストア 

(ウチタカヒデ)

2017年4月22日土曜日

☆Paul McCartney:『Flowers In The Dirt(Deluxe Edition)』(ユニヴァーサル/UICY78247)3CD+1DVD


ポール・マッカートニーの1980年代の最高傑作と評価の高い1989年リリースの『Flowers In The Dirt』が毎年恒例のDeluxe Edition(今までのSuper Deluxe Edition。外盤と表記を合わせた)でリリースされた。またも『Wild Life』と『Red Rose Speedway』が飛ばされて残念だが、ポールとエルヴィス・コステロの共作が4曲収録された事で知られるこのアルバム、ポールがこのBoxにコステロと2人で曲を作った時のOriginal Demoと、それらの曲を1988年にバンドで録音したデモの1988 Demo9曲ずつ(内5曲は未発表曲)それぞれ分けてCDに入れ、計CD3枚、プラスコステロとのデモ作りなどが目玉のDVD1枚の4枚組でBoxを構成した。アルバム関連のB面曲などを日本のみで1990年に2枚組のSpecial Packageでリリースされていたが、その他のこの当時のアルバム未収録曲がダウンロードのみに回され、それも全てではなく中途半端でこのBoxの価値は大きく下がった。このコステロとのデモは2枚足しても65分しかなく1枚に圧縮できるので、膨大なアルバム未収録曲を2枚に分け、つまりあと1CDをプラスするだけでコンプリートだったのに、大きく期待を裏切った。そしてダウンロードにはアルバム未収録トラックが13曲入ったのだが、ダウンロードなのになぜか多くの曲が落としている。未だに海外のリリースが無くこの日本のみSpecial Packageでしか聴けない「P.S.Love Me Do(Studio Version)」が入らなかったのは、外国人は特に残念だろう。さらにSpecial Packageに収録されていた「Figure Of EightSingle VersionだがEdit)」の5インチCDシングルなどに入っていたソロになって『Give My Regards To Broad Street』に次ぐ2回目の新録音「The Long And Winding Road(Studio Version)」、「Figure Of EightSingle Version )」の3インチCDシングルには「Rough Ride」のツアーメンバーによるリハーサル・ヴァージョン、そしてこの2曲は『Flowers In The Dirt』セッション時の録音ではないが「Put It There」の5インチCDシングル収録の「Same Time Next Year」(『Back To The Egg』時の録音)と「Mamas Little Girl」(『Red Rose Speedway』時の録音。現行の『Wild LifeCDボーナストラック入り)が落ち、さらに「This One」の5インチCDシングル収録の「I Wanna Cry」も落ちたまま。13曲のダウンロードの内10曲は未CD化など全て廃盤、合計すると19曲もCDにしないというのは大失策で、後述の配信のみのコステロとのカセットデモ3曲も加え22曲をCDとして形にしなかったという点で個人的には不満一杯のDeluxe Editionだった。なお、今までのCD2枚だけの簡易版Deluxe EditionSpecial Editionに表記を変えた。

さてオリジナル盤は誰でも知っているので内容は省略、このBoxの目玉のポールとエルヴィス・コステロのデモ2枚の紹介に移ろう。まずはアルバムに収録された4曲の共作曲から紹介する。

まずベストナンバー「My Brave Face」だが、オリジナルデモはアコギのバックで、2人で快調にハモるがこの曲のキャッチーさはこのラフなデモでも十分際立っている。1988デモはバンドなのでベースが弾け、演奏は完成版よりシンプルだがハーモニーは厚く完璧だ。249秒くらいで一瞬ギターを3拍子で弾くのでドラムも一瞬止まり、いかにもリハーサルらしい。ロッカバラード風の「You Want Her Too」のオリジナルデモは、かけあいのコーラスなど、ギターだけのデモでも雰囲気は十分。1988デモはイントロ、エンディングの独特のフレーズは出来上がっているがデモなのでヴォーカルがシングルだったり、サビのキーボードがないなどシンプル。もちろん最後のジャズの演奏もない。ア・カペラで歌いだし、42秒からのサビからブライアン・ウィルソン風のサウンドが挟まるのが面白い「Don't Be Careless Love」だが、オリジナルデモではその部分は普通のハモリで自然な流れだが、1988デモではレコードと同じバスヴォイスのコーラスになるので雰囲気が出てくる。ただバッキングがシンプルでキーボードなどがプラスにならないのでブライアン・ウィルソン風にはならない。徐々に盛り上がっていく重量感のあるバラード「That Day Is Done」も、オリジナルデモからアコギに加えピアノも入り雰囲気が出ていて、1988デモはコーラスも入りさらにポールの振り絞るバラードになっている。ここからは未発表のコステロとのデモだ。「The Lovers That Never Were」のアコギ+ピアノのバックで、ポールはさらに振り絞ってシャウトして歌うので、「Wild Life」の時代を思い起こされる。1988デモだとバンドサウンドになり、振り絞るがシャウトが弱い。「Tommy's Coming Home」のオリジナルデモは、アコギに2人のハモリが爽やかでビートルズ風。ただ1988デモは重めのドラムが加わりSEが加わるなどオリジナルデモのような爽やかさが失われている。「Twenty Fine Fingers」のオリジナルデモは、アコギ+ドラムで、ロカビリーのよう歌いだしからメロディアスなメロディが入るロックンロール。1988デモだとバンドになってよりギターのリフなどメリハリがついてカッコよくなっている。シングルB面などにはピッタリだった。「So Like Candy」のオリジナルデモは哀調を帯びた「Bluebird」路線の洒落た曲で、アコギのオリジナルデモは下降するベースラインなど雰囲気が出ているが、その後の曲の展開が「Bluebird」のように心に響かない。1988デモのバンドになると哀調パートから変化するとドラムがアップテンポになり、その響かない部分がより目立つ。もっと練ればアルバム収録曲になったかもしれないのに惜しい1曲。「Playboy To A Man」のオリジナルデモは7分ちょっとあるがこのピアノとアコギのロックンロールのデモは3分もなく残り4分は「The Lovers That Never Were」のより完成されたデモで、なぜ切り離してこちらを単独で使わなかったのは謎だが、ポールはこのBoxを出すにあたって最初のデモの粗削りな歌声を残しかたったのだろう。なおこのプラス分はHidden Trackという事らしい。1988デモは「Playboy To A Man」のみでバンドサウンドになったら一気にビートがタイトになりデモよりはるかにカッコ良くなっている。ポールのベースも最高で、何かに使って欲しかった。

先に少し書いたがこのBoxは専用サイトからアルバム曲以上の曲数のナンバーがダウンロードできる。その1は『Flowers In The Dirt(2017 Remaster)』。リマスターをダウンロードに回したのは正解で、例えば「My Brave Face」はオリジナルのポールの中央に大きく鳴るベースが小さくなっていて他のギターなどは聴きやすいが、曲の良さを損なっている。その2とその3は前述したオリジナルデモと1988デモの24Bit版。これはある意味、CDと同じとも言える。その4はこのボックスの最大の欠点、アルバムに伴ってリリースされたCDシングルや12インチのみの曲を不完全に集めたもので、どこがダメなのかは冒頭の文を参照して欲しい。そのため配信の目玉はその5の3曲のエルヴィス・コステロとのカセットデモ。「I Dont Want To Confess」はアコギだけのバックの粗削りな曲で、いい曲だがまとまりがなく光るものがない。ボツで当然か。「Mistress and Maid」はカセットの保存状態が悪く音が歪んでいる。この曲も悪くはないが、曲として統一感はあるものの光るものがない。「Shallow Grave」もマイナー調の曲で、このカセットデモは全てマイナー調。サビのハモりに少しビートルズを感じる。

さて最後はDVDだ。まずは『Music Video』で10曲のPVが収められている。「My Brave Face」はまず日本人が日本語で自分はポールのコレクターで人生を懸けていると熱く語る当時、見たことがあるPV。最後のこの日本人はポールのベースを最高の逸品と披露すると日本の警察官2人に連れていかれるシーンがインサートされていて、ポールの歌と演奏よりこちらの方が印象に残るという事で演奏シーンとスタジオシーンのVersion2を作った。「This One(Version1)」はシングルジャケットのヒンズーの神様のようなイラストから始まり、ポールも瞑想していて後半はインド人がいっぱい登場する。つぶった目の上大きな目を書いたベタなギャグのような後半が薄気味悪い。Version2はカメラがストップモーションを多用していて見づらい。後半メンバーは古いイギリス人の軍服を着ている。「Figure Of Eight」はライブ仕立てで別撮りのようだが観客も映る。「Party Party」はアニメーション。「Ou Est Le Soleil」はポールが横スクロールのゲームを見ているPVで面白い。「Put It There」はモノクロのPVで、白人と黒人の2組の父子を微笑ましく描き感動的。「Distractions」はポールの弾き語りの部分がモノクロで、どちらも曲が素晴らしいのでしっとりとしたPVだ。「We Got Married」もライブ仕立てで、こちらはツアーでの観客をインサートし、日本のツアーのシーンも見える。

次の『Creating Flowers In The Dirt』は3部作で最初の「Paul And Elvis」が目玉。ポールがバイオリンで遊ぶシーンからスタート、「My Brave Face」をコステロのみが歌ってバンドが演奏するデモでここでしか聴けない最も粗削りでロックンロールな演奏が楽しめる。ポールはずっとキーボードを弾いているのみ。「Twenty Fine Fingers」はポールとコステロがアコギを持ってバンドも入れ2人で歌うデモ。こちらはポールがリードだ。途中からドラムにアレンジを加えて全く別のアレンジに変わるのが楽しい。「Tommy's Coming Home」は2人の短いア・カペラ。そして再び「My Brave Face」だがコステロがアコギでポールはベース、ここでも歌はコステロのみのアップテンポのバンドデモ。笑ってしまって終わってしまう。そして演奏のテープを聴きながらやっとポールとコステロがユニゾンで歌い、コーラスパートは3人でハモる。歌だけの録音だがカチッと決まっている。『Bud In The Studio』はスタジオでのポールのリラックスしたレコーデング風景のクリップ。「Put It There」でポールがズボンをめくって生足で足を叩いてビートを付けるなどリラックスしている。他でもピアノを弾きながら狂ったようにシャウトするのも楽しい。「Motor Of Love」「Put It There」「This One」「How Many People」「Don't Be Careless Love」のデモが披露され、最後はポールが「Hello Goodbye」のエンディングを歌って終わる。198788年にHog Hill Mill Studiosで録画されたものだ。『The Making Of This One』はディーン・チャンバレンが「This One(Version2)」のPVの監督しているクリップ。ラストは既にソフトとして販売された事があるツアーメンバーの演奏のリハーサルを集めた映画『Put It There』なので詳しくは紹介しないが、『Flowers In The Dirt』の曲だけでなく「C.Moon」「The Long And Winding Road」「Ain’t That A Shame」「Let It Be」などの曲が入るので楽しい。冒頭のポールの「ジョンレノン以上の相棒はいない。どうしようもない真実なんだ。彼は怪物だから。彼以上の仕事相手はいない。バンドの一員でいることはロールスロイスを所有するよりぜいたくだね。」の独白には泣けた。(佐野邦彦)


2017年4月19日水曜日

トニー・マコウレイがピーター・シェリーと書いた最初期のシングル、4Kinsmenの「It Looks Like The Daybreak/Forget About Him」をようやく入手したので紹介。


長年探していてようやく見つかったトニー・マコウレイ作の最初期のシングルを入手したのでちょっと紹介。1967年にデッカからリリースされたこの4 Kinsmenのシングルは両面共にトニー・マコウレイとピーター・シェリーの共作で、プロデュースもピーター・シェリー。この組み合わせはこのシングルしかない。ピーター・シェリーは後のソロの大ヒット「Gee Baby」で知られている。一方4 Kinsmenはまったく不明のグループだ。You TubeでほとんどPoorの状態で曲は聴けたが、現物を入手してみるとYou Tubeでは聴けなかったベース・ラインなど多くの楽器が耳に入ってきて非常に新鮮だった。A面の「It Looks Like The Daybreak」はハイトーンのリード・ヴォーカルに重なるコーラスが心地よいポップなナンバーで、ポップ・サイケ的なフレイバーも少し感じられる。B面の「Forget About Him」もコーラス・ワークが光るが曲はA面よりオーソドックスな作りをしている。ただどちらもまだトニー・マコウレイらしい高揚感があってキャッチー、パワフルな曲ではない。(佐野邦彦)

2017年4月14日金曜日

2016年の入域観光客数は八重山120万、宮古70万とまた大幅増、4KBlu-rayで宮古、黒島、波照間島の新作が出たので、過去の重要なソフトと含め紹介しよう。ただし宮古、黒島は成功、波照間は完全な失敗作だった。


ちょうど1年前に八重山諸島と宮古諸島のBlu-rayDVDのソフトを八重山10枚、宮古6枚を紹介したが、この1年、Blu-rayも4Kの時代になり4Kソフトを3枚購入したので紹介したい。画質は本当に素晴らしいが、結局は監督のセンスしだい。いいものもあり、最低のものもあり、高額商品なので参考にしてほしい。その3枚の詳細はディクスごと、下記の冒頭3枚で紹介しているのでここではさわりだけ書くが、まずはビコムの宮古島4K.。これはドローン空撮を使ったこと、池間大橋下のビーチを入れたこと、そして完成して1年ちょっとの伊良部大橋のそそり立つようなアーチの橋を車からのカメラ映像がプラスポイント。ただ4番目に掲載した同社の宮古のBlu-rayとセットにしないと漏れが多いので「対」にすべき。こちらには4Kではまったくカットされた下地島空港沖の海が、まだJALANAが訓練飛行していた時代なのであの最高のタッチ&ゴーが見られるし、伊良部島への廃止されたフェリーの旅が映っていて歴史的資料も大。ただこの2枚でも宮古島のベストビーチの吉野海岸がないので、それがまがいなりにも映っていて池間島のロープで下りていく秘密のビーチなども初登場したSharataの宮古の4K5番目に紹介)も入れて3つでセットにしよう。ただ、このビコムは2枚組で、通常のBlu-rayプレイヤーでは再生できないUltra HD Blu-rayディスクが強制的にセットされ価格はamazon23%引きでも9102円はあまりに高すぎる。誰が買うんだ?Sharataの八重山諸島の黒島4K1年前に書いた時は「黒島がほとんど取り上げられない」と嘆いていたので、単独でそれも4Kで出すのは大変な英断だ。このSharataのは固定1カメで自然音のみで数分も映すというBVGともいっていい映像なのでセレクトを間違えたら最悪になる、幸いこの黒島は一番美しい西の浜を全体の2/5近く使って映していて、海の色の翡翠色も良く出ていて素晴らしい。他も黒島灯台以外はセレクトされ、また知らないビーチもあり、何よりも牧場の島という部分も感じられるカットがあって良かった。反面最低だったのはSharataの波照間島4K。波照間島には日本で最も美しいビーチの第1位に選ばれたニシハマがあり、この海の美しさを称してみな「ハテルマブルー」と呼んでいたのだが、ソフトのタイトルがその「波照間ブルー」、これでは多くの波照間島ファンは飛びついて買ってしまう。ところが2度に分けて20数分もあるニシハマが、なんと波打ち際にカメラを置いたままでかつ干潮時に撮影しているのであの濃い翡翠色と群青色が織りなすハテルマブルーが薄い青で終わってしまった。ニシハマを撮影する時は誰でも波打ち際から少し離れて白浜の後ろの方からベストの色合いを探るのに、監督はバカなのか?特にニシハマが美しいのは高いところから見下ろす場所からであり、ニシハマに降りる坂の上か、坂の途中で色の発色のいい場所を選んで撮るのにそのカットはひとつもなし。波照間島でニシハマがダメならそれで終わりだ。この4Kは金を払う価値ゼロの最低の代物になってしまった。だいたいメニューでニシハマを「西浜」と映像でもジャケットでも表記しているが、「北浜」でありそれだけでモグりと分かる。こんな初心者に監督させるとこうなるという悪い見本だ。このSharataでは先に褒めた黒島でもジャケットは伊古桟橋がドーンと真ん中に写る冴えないジャケットでこの会社はセンスがない。amazon2割割引があっても4403円と高いのでこのシリーズの石垣島と西表島は既に出ている他社のBlu-rayにほとんどダブって入っていたのでパス、そしてこともあろうにはいむるぶしとユニマット&星野リゾートが島のいい部分をみんな買い占めた小浜島も4Kで発売したのは、この島の海は八重山の中では大したことがないといことを知らないから。この手の高級リゾートは自分達の買い占めたビーチに利用料を払わせる上にたいして美しくないのだから最低。小浜島は行く人が多いが、多くはこれらの高級リゾートに泊まりにきた金持ちか、「ちゅらさん」の舞台なので八重山の事をよく知らない初心者がミニツアーでセットされたビギナーで、我々八重山リピーターの中では小浜島の人気はビリ、一度行ったら二度と行かない島なのだ。だから当然買う訳がない。

冒頭文の最後に、1年前から解消されていない不満を書いておこう。「八重山は、新城島、鳩間島はほとんど取り上げられない。シュノーケリング・ポイントで最も美しいのは黒島沖と新城島沖の海なので単品じゃなくてもきちんとしたカメラが欲しい。そして波照間島は失敗作なのでまだ単独がない与那国島と合わせて単品で。宮古に至っては宮古諸島で最も美しい海は多良間島のウカバなのに多良間島自体まったく紹介されない。同じく多良間島の近くに浮かぶ人口僅か3人の美しい宮古の水納島の海にもカメラが入らない。宮古島の狩俣の近くで便もいいのに誰も行かない過疎の島大神島も少しでいいから映すべき。さらに宮古、八重山も合わせても最も多くの魚が見られる宮古島の吉野海岸は肝心な海の中の撮影、これはただ足を付けたままカメラを入れればいいだけで、これだけの魚が見られるのかと誰でも驚くのでこの紹介がなければ宮古はまだ消化不良だ。」それではディスクごと今回の3つの新作をトップに、以降は必要なソフトを前回とダブる部分も真に必要なソフトは一部手直ししたので紹介しておこう。

 

Relaxes 宮古島癒しのビーチ(ビコム)60+14分 Blu-ray4K+UltraHD 4K Blu-ray

このBlu-rayの前に『Healing Islands OKINAWA2 宮古島』をリリースしているので新しいアプローチで編集している。最初の大神島は期待した上陸はなく夕暮れの島影を映すのみ。池間大橋のドローン空撮の後に池間島の売店から降りられる白浜のビーチからの右に大きな池間大橋、翡翠と群青が織りなす海には富士のような大神島の美しいシルエットのコラボが素晴らしく、カメラを様々に変えて撮るので、やはり1カメ固定のSharataBlu-rayより上。池間大橋を渡る車からの映像の後は東平安名先へ。細長く岩がゴロゴロする岬のドローン映像、灯台、灯台からの景色と短いが実によくまとまっている。次は来間島のドローン映像で、あの路地ばかりで行く先もよく分からないこの小さい島の全容が分かったのは驚きの一語。そしてドローンに先導され次に地上から来間島随一のビーチである長間浜がたっぷり映ったのは嬉しい。海が実に美しく感動的。次いで前述のディスクではフェリーだった伊良部島へ、宮古島から3540mという日本最長の無料の橋である完成して間もない伊良部大橋をまずは横から全貌を、そして車からの景色をずっと映してくれるのもグッド。あの2つある大きなアーチを車が登っていき下りに入ると海がパッと開けていく光景は、伊良部大橋を渡った人にはたまらない。体が動く時にこの橋を渡っておいて本当に良かった。そして伊良部島のきれいに弧を描く渡口の浜。コンパクトだが真っ白な砂浜のきれいなビーチだ。サトウキビ畑をなめるようにドローンが撮影し、来間島の竜宮城展望台から、向こう岸の宮古島と来間大橋を映す。来間大橋は来間島から見下ろすのが一番美しい。手前の翡翠色、奥の輝く群青があの橋のアーチを際立たせてくれる。そして対岸の与那覇前浜から今度は砂浜からの来間大橋と対岸の来間島を映すので実に良い編集だ。それにしてもここは東洋一と呼ばれる7㎞も続く白浜とターコイズブルーの海による極上の景色。締めはドローン空撮で何パターンも楽しませてくれる。島尻マングローブ林は、西表島と比べてあまりにも小規模でこれは箸休めか?最後は砂山ビーチをあの天然のアーチ型の大岩の中から映すという王道のカメラで撮りそして海へ入って砂山ビーチの印象的な急こう配の白砂の下り坂を映してエンディング。ボーナス映像は本編の与那覇前浜の14分の拡大映像。最後にこのBlu-ray2枚組で1枚は通常のBlu-rayプレイヤーでは再生できないUltra HD Blu-rayディスクなので個人的には全く不要。amazon23%引きでも9102円は異常な高値でよほどのファンでないと購入しないだろう。

HEALING SUPERB VIEW5 黒島BLUESharata50分 Blu-ray 4K

何よりも黒島を単独で出してくれたことに感謝したい。八重山の中でも最も地味な扱いで入域観光客数では八重山で7番目。というか下3つは人口が数十人の島で年に何千人しか人が来ない島なので実質ビリ。石垣島は必ず到着する玄関なので年間124万(17年前は61万だった)ので別格として竹富島48万、西表島33万、小浜島19万の下は、最西端ながら100㎞くらい離れているので飛行機便が主流でハードルが高い与那国島が4万、最南端で人気があるが外洋に出るので14便しかない波照間島が36千、黒島は178便あるのに24千と少ない。しかし島の中は牧場で周りに美しい海がある実に個性的な魅力がある。まず黒島で最も美しい西の浜をたっぷり20分近く冒頭で映してくれた。4の波照間の失敗をせず、少し離れて撮影しているのでニシハマ並みの素晴らしい翡翠色と群青のグラデーションを楽しめる。カメラの向こうには大きく横たわる西表島。カメラは固定だが徐々に右へ移っていって西の浜で一番目立つ大きな岩を左に位置するまで移る。この岩の上からの景色も絶景だがそれはない。岩場からの海を最後に、伊古桟橋へ移る。遠浅の海に突き出たここもきれいな黒島のポインだ。長い間桟橋が途中から崩れていたが、映像を見る限り修復した模様。右側に見える島は石垣島だ。そして島の中はほとんど牧場なので緑の草原を映してくれ爽やかでいい。ここだけ見ると「北海道」と言われても分からないだろう。後述の仲本海岸の並びの宮里海岸というマイナーなビーチのあとは、牧草の束がゴロゴロする牧場の景色。そして誰も知らない超遠浅の喜屋武御嶽海岸。なかなかきれいでここはネットでも紹介されたことがないビーチ。そしてシュノーケリング・ポイントで知られる仲本海岸を、アウトリーフの近くから海岸を見るという逆アングルで写してエンディングとなる。あえていえば黒島灯台を映して欲しかったこと、ジャケットが中央にドーンと伊古桟橋メインはあまりに華がなくジャケットのセンスがない。なお固定カメラで波が打ち寄せる音だけの50分というのはBVGとしてはいいが、監督のカメラが良ければ成功、黒島と宮古島は成功で波照間島は失敗とリスキーでもある。このSharataのシリーズがみな同じパターン。

HEALING SUPERB VIEW4 波照間BLUESharata50分 Blu-ray 4K

日本の美しいビーチナンバー1に輝くニシハマの「ハテルマブルー」が堪能できると思ったら、最後の1分を除いて20数分はみな波打ち際からの撮影なので、うっすらと青い程度であの沖縄一の美しい色合いが少しも出ておらず、これじゃそこらの遠浅のビーチと何も変わらず最低の映像で本当にガッカリ。ニシハマは波打ち際から少し離れて見れば光り輝く翡翠と群青色の海が堪能できるのに…。ニシハマが一番きれいに見られるのが午前中の満潮で、ニシハマに降りていく前の坂道の上からの景色がベストなのにワンカットもない。高さがあるとさらにきれいに見えるのだ。最後の1分は上からの映像だが底の海藻が大分見えているし、20数分の波打ち際からの映像も砂地の波の模様をずっと映し続けているのはあまりきれいに見えない干潮時の撮影ということが分かる。だいたいメニューにニシハマを「西浜」と誤表記していて、「北浜」であることも分からない何の知識もないスタッフの仕事と分かる。そしてニシハマから浜伝いにある浜崎。ここはなかなかきれい。最南端の荒々しい高那崎は深い青の海が写る。風渡るサトウキビ畑を少し挟んで、波が打ちよせるのペムチ浜展望台からの景色のあとは、ニシハマから浜崎を抜けペー浜と呼ばれるつながってるビーチへ。やはり干潮に近い時間の遠浅の海で、岩の多い場所からニシハマと見分けのつかない白浜へ移っていく。ここはきれい。そのまま再びニシハマなのだがやはり波打ち際のカメラで少しも良さが出ない。エンディングの音楽が入るところでカメラは上になりニシハマの色が出るが干潮時なので底の黒い海藻が目立って残念。買っては損するだけの代物。なおこのシリーズの1は下記の宮古島。2は石垣島、3は西表島で、この両島は『Healing Islands OKINAWA』の2枚のBlu-rayで十分な内容なのでパス。ほぼ同内容では値段が高すぎる。そして番号はついていない小浜島も出たが、この島は大型リゾートがのさばるだけで、ビーチに魅力は無く、見どころは展望台の上だけ(『八重山七島を訪ねて』DVDに映像あり)なので単独購入する価値なしだ。

Healing Islands OKINAWA2 宮古島(ビコム)60+30分 Blu-ray

東平安名崎の灯台からの見下ろす美しい風景からスタート、その後の海岸まで降りて灯台を見上げる光景は珍しい。ハイビスカスやアリアケカズラなど色とりどりの鮮やかな花とアダンの実を映していくといかにも宮古島に来たという感が高まる、そして砂山ビーチへ。岩のアーチの中から海を眺める。ここのビーチは波が高い。続いて西平安名崎の風力発電、そこから見える池間大橋に車で入り車窓からの景色が楽しめる。浜に降りるが池間大橋を左手に見る景色なのでイマイチ。そして実際に車で池間大橋を渡り、この最高の海と1425mの池間大橋、沖に浮かぶ美しいシルエットの大神島は1枚の絵のような美しさだ。そのあと島尻マングローブ林は少し、イムギャーマリンガーデンは、時間をかけて映す。遊歩道の向こうは入江の湖になっているので海が荒れていても遊べる唯一の場所。ただ宮古島は素晴らしいビーチだらけなので1回行ったら二度とは行かないだろう。そして新城海岸をたっぷりと映してくれる。八重山にはない、リーフ内に大型の珊瑚があり、ダツのような大型の魚まで楽しめる宮古島のハイライトのひとつのビーチなので素晴らしいチョイスだ。海の中も映るが、西表島の星砂の浜のようなルリスズメやデバスズメみたいな小魚ではない中型の魚まで泳ぎ回っていてその違いが分かる。ただもっと珊瑚が密生し、魚が圧倒的に多い隣の吉野海岸を映さなかったのは大失敗。その後は平良港から伊良部島へのフェリーの旅だ。20分くらいの行程だったが、伊良部大橋が出来た今では歴史的な映像になってしまった。ここで民謡が流れる。先が半分開いたフェリーが接岸して車が次々降り、佐良浜港を抜けていく景色が懐かしい。そしてシュノーケリング・ポイントで知られる中の島ビーチへ。ここはけっこう波が荒い。外洋と通じるダイビングポイントでもある不思議な通り池、美しい弧を描く白浜の渡口の浜の後、明和の大津波で打ち上げられた巨岩が沖にゴロゴロころがる佐和田の浜を左に見ながらいよいよ伊良部島・下地島のハイライトである下地島空港沖の、宮古の中でも最も美しい翡翠の海を堪能しながらその突端へ。水平線からJALANAの大型旅客機が現れ、最も美しい海の彼方からのタッチ&ゴーを繰り返す勇壮な訓練を味わえ、もう離れられなくなってしまう。ただし2015年で両社ともフライトシュミュレーターへの切り替えで撤退し、もうこの光景は見られない。ここも歴史的映像になってしまったなあ…残念!宮古へ戻って来間島の竜宮城展望台からもうひとつの大橋である来間大橋を見下ろす。ここは高い来間島からの景色の方が、海の翡翠と群青が濃く綺麗。1690mという池間大橋よりも長い橋で、ここも実際に車で橋を走りその気分を体験できる。実際に両大橋の車からの景色があるのはこのディスクのみでこれは大きなポイントだ。最後は東洋一、7㎞の白浜を誇る前浜ビーチからの景色だ。左に来間大橋と向こう岸に来間島、間は輝く翡翠の海、日本のベストビーチのベスト3に必ず入る名所でディスクは終わる。特典映像は与那覇前浜と砂山ビーチのロングヴァージョンが30分入っている。

MIYAKO ISLANDS1宮古島・宮古諸島(Sharata60分 Blu-ray 4K

宮古島のビーチばかり、波の打ち寄せるところだけ固定1カメでBGMなしの自然音で撮り続けたこのブルーレイは4K撮影で、画像のクオリティは素晴らしい。与那覇前浜、吉野海岸、新城海岸、砂山ビーチ、イムギャーマリンガーデン、東平安名崎、通り池、竜宮城展望台(から見下ろした来間島の海)、いつも通り過ぎていただけの比嘉ロードパークと、名所をきっちり押さえている。特に目の前のリーフ内に珊瑚が発達し大型の魚まで泳ぎ回る吉野海岸、それに次ぐ新城海岸は、八重山にはどこにも存在しない凄いビーチなので、少なくとも吉野海岸は海中の凄さを映すべきだったのに惜しい。ただ今までのDVDは与那覇前浜と砂山ビーチしか映らず肝心なこの2つのビーチがやっと取り上げらえたのは大いに評価したい。宮古[k1] の真謝ビーチは、有名ではなく行ったことが無かったが、きれいなビーチだった。凄いのは池間島で、池間大橋下のビーチは映らなかったが、知る人ぞ知るロープで海岸まで下りていく「池間ロープ」ビーチが写ったのはビックリだ。そしてNHK2012年の朝ドラ「純と愛」の舞台となったという岩の隙間がハートに見えるので「ハート岩」と名付けられた岩と、この岩のあるイキズ―ビーチというそれまで無名だったビーチが、今は有名となり駐車場からカフェまでできたというのだから驚きだ。テレビで見ると非常に美しいビーチで、2015年はじめに宮古島に行った時に寄ればよかったと後悔しきり。ただこのビーチは白浜が50mととても小さくコンパクトで、池間島、来間島はこの手の小さな浜が多い。驚くのは宮古島観光の目玉である池間大橋と来間大橋が映っていないこと。与那覇前浜のビーチからの映像、竜宮城展望台からの前浜と来間島の間の極上の翡翠色の海の俯瞰映像に、来間大橋を意図的に外しているしある意味新鮮だが、他のソフトを持っていないと宮古島の目玉を知らないままになってしまう。砂山ビーチはあの看板のアーチ状の大岩を一切映さない。イムギャーマリンガーデンは夕暮れ、東平安名崎の半分夕暮れと、個人的にまあどうでもいいかなという場所を演出上、メインにしない所はグッド。ただまだ伊良部大橋開通前とはいえども伊良部島・下地島が通り池だけで、少なくとも海の美しさで八重山・宮古で3本の指に入る下地島空港沖の海がないのはあまりに残念。

Healing Islands OKINAWA 西表島・竹富島(ビコム)60+30分 Blu-ray

まず竹富島から。なごみの塔から赤瓦の集落を見渡したあと、水牛車に乗っておじいの解説を聞きながら集落一周という観光の定番コース。白砂を敷きつめた道路に石垣を覆うピンクのハイビスカス、黄色のアリアケカズラなど花が実に色鮮やかだ。バナナの葉も美しい。その後にコンドイビーチへ行くが、子供でも安心して遊べ、なおかつ他の島の完全に干上がってしまうビーチと違って一定の海水をキープできる奇跡のビーチである。満潮時は海の翡翠色が濃くなりさらに美しく、日本の美しいビーチの6位に選ばれている。この後に西表島へ移り仲間川のクルーズに入る。こうやって実際の乗物からの景色を見ながら実際の船内のナレーションと合わせると臨場感が高まる。浦内川から今は近づくことが禁止されたマリュドウの滝を見て、その後は絹のような神々しいカンピレーの滝に足を付ける。車で畑を抜け島の最南端の南風見田の浜へ。きれいな海だが泳いでいる人は見たことがない。ここで島の周遊道路は終わる。沖縄本島に次ぐ広さの西表島だが、90%がジャングルで道路は半周しかないのだ。ヤエヤマヤシ群落を挟んで小さな熱帯魚ならいるリーフに囲まれた星砂の浜へ。続いて板のような根が印象的なサキシマスオウノキ、祖納展望台が一瞬映り、海路でしかいけないのでさらに人のいない船浮集落のイダの浜へ。弧を描くグラデーションが美しいビーチを堪能する。最後は水牛車で由布島へ渡ってエンディングとなる。特典映像はイダの浜を15分映した後は、何故か石垣島の景勝地、川平湾が15分映る。

Healing Islands OKINAWA4 石垣島(ビコム)75+10分 Blu-ray

まずは石垣島の最北端にある平野海岸からスタート、かなりきれいなビーチで訪れる人もなく期待できそうだ。そして島の最北端にある平久保崎の灯台へ。ここからの景色はBlu-rayで見ると実に見事。ここから南へ下って玉取崎展望台へ。太平洋と東シナ海が300mくらいの距離まで狭まっている石垣島で最も細い部分のため、まさに絶景となっている。石垣島のベストビューはここだ。野底岳では野底マーペーなどポイントで民謡が入るのがいい。米原のヤエヤマヤシ群落を挟んで米原ビーチへ。ここはキャンプ場も隣接し、石垣島のビーチで最も賑わっている場所だ。珊瑚の群落もあるそうだが沖の方なので見たことは無い。名蔵湾のマングローブ林のあとは国の景勝地で知られる川平湾。上から見ると小島の緑と海のターコイズブルーの対比がきれい。そして干潮時はただの干潟になる超遠浅の底地ビーチ。ちなみにこういうところには魚はほとんどいない。そして離島桟橋の近くで石垣島に行った人なら誰でも通る730交差点が映るとワクワクして嬉しくなってしまう。そして現在の離島桟橋へ。あまりに多くの船が頻繁に観光に出発していくので、まるでバス停のようだ。ここではデンサ―節とポイントの選曲がいい。石垣の市街地を一望できるバンナ森林公園、人工で作った前栄里ビーチ、少し離れてここ数年で開発された石垣島サンセットビーチが映るが、ビーチを囲むクラゲネットが景観を阻害している。特典映像はフサキビーチの景観。きれいだがここも遠浅、こういったビーチはみなリゾートホテルの目の前で行きづらい。

☆沖縄美ら島百景 八重山七島を訪ねて(シンフォレスト)103分 DVD

タイトルの通り、八重山各島の美しい風景を紹介していく。すべて晴天で海が瑠璃色と群青に輝いている。石垣島は川平湾、平久保崎、玉取崎展望台と名所が続いた後は、ヤエヤマヤシ群落と底地ビーチを挟んで御神崎とポイントを押さえた後は竹富島へ。まずはもちろん竹富の白砂の道と珊瑚の塀、赤瓦の伝統集落からだ。観光用の水牛車も現れる。続いて西桟橋、コンドイビーチへ移るが、コンドイビーチはかなり干潮なのが残念。小浜島はシュガーロードから。例によって「ちゅらさん」の跡を追うので、ちゅらさん展望台などTVのシーンを追っていく。そして大岳展望台へ。ここからは八重山諸島がみな見渡せるのでまさに絶景だ。そして超遠浅のトゥマールビーチで終わり。西表島はマングローブの森を見下ろしながら仲間川から始まる。サキシマスオウノキ、干潟を見た後は、星砂の浜へ。後半は浦内川からマングローブの林を映す。あまりカメラが入らないトゥドゥマリ浜(月が浜)のあとは、西表と地続きの由布島へ。ここは浅いが海があるので行き来は水牛車でこれが島の名物である。島の中は植物園だ。そして最南端の波照間島へ。荒々しい波が打ち寄せる日本最南端の碑の後は、八重山随一の美しさを誇るニシ浜をたっぷりと時間をかけて映す編集が素晴らしい。ニシハマに圧倒的な時間配分がなされ、この映像を見た人はみなニシハマに行こうと目指すはず。最後は与那国島だ。ヨナグニウマの放牧風景から東崎へ。立神岩の超クローズアップの映像が嬉しい。そして短く比川浜が移るが、古い収録なのでまだDr.コトー診療所がない。そして最後は西崎だ。日本最西端の碑が映るが、台湾は見えない、オマケ映像は仲間川のクルージング。マングローブの川面をカヌーが走って行く様はまさに西表。ただ人口の少ない鳩間島と新城島を飛ばすのは仕方ないとして、黒島を外したのは納得いかない。BGMは三線。

☆沖縄美ら島百景 本島・宮古島を訪ねて(シンフォレスト)37分(本島は60分)DVD

宮古島は砂山ビーチを見下ろす風景からスタート。あの天然アーチと小さなビーチをゆったり映す。仲宗根豊見親の墓を挟んで見事な池間大橋を上と下から撮影するが、翡翠色の海が美しい。そのあとは天気が悪くても遊べるイムギャーマリンガーデン、奇岩が並ぶ東平安名崎と灯台の見事な風景を挟んで、もう一か所の見どころの来間大橋を、前浜から横に、そして来間島から俯瞰で映すが、やはり上から撮影した方が翡翠色と群青が濃くなって美しさが増す。最後は東洋一といわれる7㎞も続く真っ白な浜が続く前浜ビーチがエンディング。透明度が高く初めて見る人はそのきれいさに呆然とするだろう。ただし魚はいない。宮古島には吉野海岸、新城海岸という八重山にはない、波打ち際まで珊瑚礁が発達し、魚の宝庫のビーチがあるのにまったく紹介しないのは実にもったいない。そしてこの映像当時はフェリーで、20分で到着する伊良部島と下地島の見どころへ移る。伊良部の中で最も美しく、見事な弧を描く渡口の浜、そして伊良部島と地続きにある下地島にある通り池は、外洋とつながったダイビングポイントしても有名だ。最後は八重山の波照間島のニシハマに匹敵する海の美しさを誇る下地島空港沖の海から飛んでくる大型旅客の訓練飛行が最大のハイライト。輝く翡翠の海の美しさとその海の彼方から頭をかすめる低さで大型ジェット機が飛んでくる迫力、宮古へ来ると必ずここの下地島空港パイロット訓練飛行場へ行ったものだが、伊良部大橋が完成して簡単にここへ来られるようになった前年の2015年にJALANAも訓練飛行から撤退してしまったため、もうこの風景を見ることはできない。BGMは三線。

☆んみゃーち沖縄・宮古島(ファインダーズ・サプライ)60分 DVD

定点カメラで最も美しい発色の景色をずっと見せるので環境ビデオのよう。最初の前浜の海の瑠璃色の輝きはちょっと他のビデオでは見られない素晴らしい発色だ。特に船の係留場所からの景色はその海が画面の3/4、残りの1/4はバックの碧い空で凄すぎる。そのあと風力発電が3台並ぶ西平安名崎の景色に移る。中央に映るのは池間大橋だ。珊瑚礁のグラデーションの海ながらけっこう波があるのは来間島の長間浜。険しい七又海岸は初めて見る景色。来間大橋は来間島からからの撮影だが、なかなかいい発色をしている。特に来間島から、横アングルで撮影する来間大橋の景色は新鮮。その後は砂山ビーチだがここからは早く画面が変わり島唄と夕陽で終わる。冒頭で書いたように環境ビデオ、BGVと言えよう。

Virtual Trip西表島+竹富島(ポニーキャニオン)87分 DVD

一切のBGMが無く、自然の音だけが聴こえる。最初の西表島編では仲間川を進みかわいい水落の滝へ。次は陸路では行けないサバ崎の海辺を映す。誰もいない船浮のイダの浜は手前の黄色がかった砂浜から翡翠、群青へ変わるグラデーションがきれい。無人の外離島の浜も一部映るがこれもたどり着けないので貴重だ。古見岳の登山は緑と川の水が美しい。この島は本当に水豊かな亜熱帯の島ということが良く分かる。次に沖縄一の大河である浦内川を上っていく。マリウドゥの滝が一瞬映りその上流のカンピレーの滝へ。ミミキリの浜の夜、前良川河口の朝から古見のサキシマスオウの木、仲間川上流へ上がっていき初めて見た西表のヤエヤマヤシ群落を挟みながら陸路は無いので海路でウビラ石の外周を回り西表の海からの景色で終わる。コースが上級編だ。続いて竹富島。八重山の中でも波照間のニシハマに次ぐ美しさを誇るコンドイビーチを干潮から満潮までの移り変わりをたっぷりと味わせてくれたあと、竹富島の集落の早朝から夜までをずっと追っていく映像で終わる。

☆八重山巡り(石垣島ケーブルテレビ)60分 DVD

始めに断っておくが、編集が最悪なので、今はない映像を保存しておきたいという人以外買ってはいけない。まずは旧石垣空港から始まるがこれは懐かしい。石垣島は公設市場とか石垣牛の放牧、泡盛作り、唐人墓など景色ではない場所が長い。11分過ぎにようやく川平湾、ヤエヤマヤシ、玉取崎展望台、平久保崎と名所が出るが、マンタが泳ぐ海中以降はミンサー織りやアンガマ、豊年祭、ハーリーなど伝統文化が続くので景色がなくガッカリ。これでもう全体の半分はおしまいだ。竹富島へ行く際に映る旧離島桟橋も懐かしい。集落の跡は井戸、クマヤの生家が映るが肝心なコンドイビーチは10秒しか映らない。小浜島は「ちゅらさん」の名所を追ったあと大岳展望台からの景色を少し移した後は、西表島へ。浦内川とマリウドゥの滝、カンピレーの滝がアップで映るが、まだマリウドゥの滝が滝つぼまで自由に行けた時のフィルムなので貴重。(苔で滑りやすく危なかった)仲間川のあとは由布島へ。そのあとこのDVDでは黒島が映る。牧場のような島の中の風景、豊年祭の模様と西の浜が映ったところですぐに終わる。これじゃあ黒島を取り上げた意味がない。波照間島は日本最南端の碑、最大の祭りのムシャーマが延々と移りなんと最大の見どころのニシハマが映らない!いったいなにを考えて編集しているのか…最後は与那国島でまずティンダバナから祖納の町を見下ろし、その後はヨナグニウマの放牧、今は進入禁止のサンニヌ台と軍艦岩が貴重だが、立神岩などのあとは西崎と夕陽というお決まりパターンで終了。景色が少なく編集方針が間違っている。

☆街道をゆく5 オランダ紀行/沖縄・先島への道(NHKエンタープライズ)45分(オランダも45分)DVD

司馬遼太郎の名著の映像版で、2イン1DVDなので後半が沖縄から与那国まで辿る旅である。司馬遼太郎の書いた文のナレーションが実に良い。まずは本島からだが13分後から八重山へ移動していく。まずは石垣島で薩摩支配によるヤマト文化の伝播を知る。続いて竹富島。竹富島の集落の司馬の文が映像と合わさると実に美しい。そして竹富では沖縄の伝統文化を追っていく。そして与那国へ。ここがこのDVDのハイライト。35分で西崎から見える巨大な台湾のシルエットを見ることができる。年に数えるほどしか見ることができない台湾。写真だけでも貴重なのに、映像で見られるのは本DVD以外ない。人頭税の苛烈な時代の紹介しながらナンタ浜へ。そして豊年祭の大綱引きに、いにしえの倭人の原風景を見る。最後はサンニヌ台だ。今は降りて見ることができない軍艦岩でエンディングを迎える。

☆下地島パイロット訓練飛行場(竹書房)104分 DVD

このDVDは下地島空港沖の海を楽しもうという人向けではなく、JALANAのどんな機種の飛行機が訓練飛行をしているかという風景を狙ったヒコーキマニアのためのDVDである。よってヒコーキのアップばかりで海は写りこむ程度。他のDVDのように晴天の日に撮影するのではなく曇天でもおかまいなしだ。しかし本DVDの凄さは特典映像にあった。特典映像の8番、「Emerald Dream(ヘリ空撮)」はかなり高度からのヘリの空撮で、あの下地島空港沖の海を眼下に見下ろしながら、旅客機が着陸する様を上からずっと追っている。あの極上のエメラルドグリーンの海に機影が映りこんでいく光景は最高だ。これは初めてみる映像で、素晴らしいの一言。4分だけの特典だが、音楽も勇壮でジブリの映画を見ているかのよう、このためだけに購入する価値は十分である。ただしもう訓練飛行が撤退してしまったので歴史的映像となった。

☆島人の旅1 八重山諸島(石垣島・小浜島・黒島)(ジェネオン・エンタテインメント)60分 DVD

このDVDCSで放送していたシリーズのDVD化である。レポーターは照英で統一しているが、曇天でも平気でロケしてしまうのが大きな問題である。まずは石垣島だがモーターパラグライダーで明石の海の上をタンデムでフライトする。その後は平久保で泡盛入りの味噌作り、三線体験、みんさー工芸館、石垣牛牧場と渡り最後は険しい御神崎へ。長袖を来ているので冬の撮影であり案の上、最後は完全に曇っている。そして次は小浜島。まずはちゅらさん展望台へ。そのあとはシュガーロードを自転車で(おそらく電動)。小浜島のお決まりパターンで「ちゅらさん」を追ってこはぐら荘へ。三線を弾いてもらった後は大岳展望台へ。食事の後は高級リゾートのはいむるぶしでマリンジェットを体験しておしまい。小浜島は天気がおおむね良く成功。そして黒島だ。人口の15倍の牛がいる牧畜の島だ。牧場を貫くまっすぐな道は一瞬北海道かと錯覚させられる。黒島研究所でウミガメの赤ちゃんの調査を見る。ウミガメの産卵で有名な西の浜へ行くが、自分達が登った岩が、遠くから横から見るとウミガメの形をしているのは知らなかった。地元では亀岩というそうだ。食事の後は黒島展望台で360度牧場の景色を見る。そのあと昔の遠見台である、ただ珊瑚の岩を積み重ねただけのフズマリ展望台に登るが、我々も昔は登れたが、今は崩れるというので登るのは禁止になった。そして自転車で島を回るが、この島は極めて平坦なので自転車で十分。干潮の仲本海岸、そして最後はまだ崩れていない?伊古桟橋で終わる。黒島の天気もおおむね良く、第1巻は天気が良かった。

☆島人の旅2 八重山諸島(竹富島・西表島・鳩間島・新城島)(ジェネオン・エンタテインメント)63分 DVD

竹富島は快晴、まずは竹富の集落から。水牛車で観光し、その後にコンドイビーチへ。干潮が近い浜の状況だが、照英は海には入らずクローズアップしない。食事や醤油の手作りを見て、西表島へ。まずは仲間川のクルーズから。星砂の浜を一瞬映し、浦内川のクルーズへ。ここからはトレッキングしながらマリユドゥの滝を見下ろす展望台へ。なぜかカンピレーの滝へは行かず食事の店へいき由布島へ水牛車で渡る。そして鳩間島へ。鳩間中森の鳩間灯台の隣の展望台へ上がる。ここでもう天気は曇天に。沖に珊瑚のカケラが集まって出来たバラス島へ渡る。そして鳩間へ戻って、最後は新城島(パナリ)の上地島へ。パナリ島観光の西泊さんが案内をするが、「アカマタクロマタ」の豊年祭の素晴らしさを突然話し出し、しかし一切撮影・録音禁止で詳しくは言葉で説明もできないと思わせぶりに話を打ち切ってしまう。西泊さんの案内で遠見台のタカニクへ。ガジュマルの木を見た後は浜崎へ行き、パナリのもうひとつの島である下地島が目の前に見える。大潮の時には渡ることも可能だという。最後はクイヌパナへ上がり、ノッチのような奇岩を見下ろす風景を見ることができる。天気は曇天に近いが陽も若干射すので海の色はギリギリのライン。

☆島人の旅3 宮古諸島(伊良部島周辺~宮古島)、久米島(ジェネオン・エンタテインメント)63分 DVD

3巻はまずフェリーで伊良部島へ渡るところからスタートする。到着するやすぐに観光船で伊良部の沖へ。戻ったあとはサシバという鳥をかたどったフナウサギバナタの展望台から海を眺める。佐和田の浜を見て、下地島空港へ。この日は空港から旅客機が発進する日なので翡翠の海から現れるいつもの光景と違う。下地島から通り池への誘導路を歩いて行く。その後は宮古へ戻り来間島へ。来間島海底観光船なるものがあったとは知らなかったが、グラスボートを見る。宮古島は食事とカフェ、そして荷川取漁港、製塩と続き、やっと観光地の西平安名崎へ。池間大橋と大神島、風力発電が見られ天気がいいので絶景だ。池間大橋を歩いて渡っていく。池間島のフナクシなる小さなきれいなビーチは初めて見た。そしてついに吉野海岸へ。せっかくこの最高のポイントに来たのに、水中カメラが無かったのか、水中メガネ越しの画像しかなく魚影が少ししか映らずこれではまったく意味がない。最低の演出だ。そして久米島とまったく舞台が変わる。久米島は海中に現れる無人の白浜である「ハテの浜」へ渡ったものの完全な曇天で海がねずみ色、短い時間で久米島へ引き上げてしまう。島の南端の「鳥の口」や島の北にある子供に恵まれない女性に御利益があるという「ミーフガー」が映るが、天気が悪いため、色々なものを食べたりシーサーを作ったりの、雨天用プログラムで終わってしまったのは残念。

☆島人の旅4 八重山諸島(与那国島・波照間島)(ジェネオン・エンタテインメント)56分 DVD

日本の最西端の与那国島から。まずティンダハナタへ上がり、島最大の部落の祖納を見下ろす。崎元酒造で与那国だけで許された60度の泡盛「花酒」を試飲する。食事のあとは西崎の日本最西端の碑へ。この日は曇りなので当然台湾は見えず。ヨナグニウマに乗馬してナーマ浜を歩く。立神岩、軍艦岩を遠景で眺め、最後は海底遺跡のダイビングの資料映像をインサートし、食事と文化体験という雨天パターン。Dr.コトー診療所は残念ながらスルー。続いて最南端の波照間島へ渡るがここも曇天だ。まずは日本最南端の碑へ。珍しく竹富町が作った巨大な碑の方で撮影する。ここで撮影したのを見るのは初めて。センスが悪い。星空観測タワー、食事を挟んで八重山で最も美しいニシハマへ行くが曇天ではイマイチ、10秒ほどで画面が変わり、また様々なお店で食べ、最後は波照間小学校、波照間中学校へ行って遊んだり給食を食べたりとこれもまた雨天パターン。せっかくの最西端、最南端の組み合わせなのにどちらも天気が最悪で残念だった。こういう天気でも天気の回復を待たずに放送し、さらにDVDでも販売してしまうジェネオンのずうずうしさには呆れてものが言えない。絶対買わないこと。

☆野口健ECO×TOUR西表島の旅(GL Visual56分 DVD

アルピニストの野口健が自然と人をつなぐ新しい旅のライフスタイルで日本全国を回る。西表島では自然体験観察ガイドの森本孝房と行動を共にする。マングローブにいる様々な生物を一緒に観察しながらも常にゴミ袋を持ち歩き、循環型社会を目指しゴミの回収を忘れない森本の姿勢に野口は共感を覚える。ピナイサーラの滝の上まで行き、夜は五感を研ぎ澄まさないと分からない生物を見つける楽しさを知る。海でのシュノーケリングのあとは再び森本と合流、宇多良炭坑跡に僅かに残るレンガの橋脚に幾重にもからみつく植物の姿に野口は衝撃を受けた。そして森本が仕掛けた猪の罠にかかった猪を野口は担ぎ、猪をさばくまでの過程を見届けたいと頼む。命をいただいて食べる過程を我々は知るべきと野口は語る。その後はカヤックで浦内川の上流へ行きマリユドゥの滝を展望台から見てカンピレーの滝で西表の旅は終わった。野口は西表の厳しい環境だからこそ必死に生きる、生きてやるという生命の気迫に打たれ、都会に住むと失いがちな生きる気迫を思い出すことが出来たと語る。

なお、このシリーズには「野口健ECO×TOURトカラ列島の旅」があり、屋久島から奄美大島まで点々とつながる7つの有人等と6つの無人島のトカラは、人口も7つの島を合わせてもたったの624人(2009年)とまさに秘境中の秘境。足は村営船だけで週2便しかない。鹿児島からだと一番近い島で6時間、遠い島で12時間、奄美大島が終点なので逆便の時はその逆となる。その中で野口は今もずっと噴煙を上げ続けている諏訪瀬島、奇怪な面を付け草に覆われた草装神のボゼで知られる悪石島、そしてキャプテンキッドの宝の隠し場所の伝説がある宝島の3島を回る。悪石島のボゼ祭りの実際の映像がインサートされているが、動くボゼが見られるのはこのDVDだけで貴重この上ない。宝島は江戸時代末期にイギリス船が島から牛を強奪しようと上陸、島に派遣されていた薩摩藩の役人が鉄砲で見事に一人を射殺、鉄砲があることに驚いたイギリス人どもはすぐに逃げて行った。この事件を受けて幕府は異国船打払令を出すのだが、こんな不便な小島にまで鉄砲を持たした役人を送り込んでいた薩摩藩はさすが日本有数の軍事国家(藩)だったと言えよう。

他に「野口健ECO×TOUR対馬の旅」と「野口健ECO×TOUR礼文島・利尻島の旅」も購入したが、前者は対馬から見える韓国・釜山の町並み、後者は海抜0mから高山植物に覆われた礼文島の映像などが見事でこれもオススメしておこう。後、南大東島、与論島があれば完璧。(佐野邦彦)