2014年に、ライブツアーだけでスタジオ・レコーディングは行われなかった1974年のCSN&Y再結成のライブ音源集『CSNY 1974』がリリースされ、多くのファンを狂喜させてくれたのは記憶に新しい。そのライブはCD3枚組40曲というボリュームだったが、本盤は16曲というコンパクトなもの。それは1974年9月8日のニューヨークのロング・アイランドでのライブで、FMで高品質なライブを流すことで有名なKing Biscuit Flower Hourの音源をそのままCDにしたものだ。曲は16曲中、グラハム・ナッシュ6曲、ニール・ヤング4曲、デビッド・クロスビー3曲、ステファン・スティルス2曲、スティルス&クロスビーの1曲だ。例によってサウンドがヘヴィなスティルス&クロスビーは、例えば『Love The
One You’re With』などパーカッションがさらに強化され、もう原曲のイメージは無い。その点、私はアコースティック・セットでハーモニーを重視するCSN&Yが好みなので、ニール・ヤングとグラハム・ナッシュの曲が多いのは嬉しい。『CSNY
1974』では収録されていない初登場曲はニール・ヤングの「Walk On」とグラハム・ナッシュの「Southbound Train」「Another Sleep Song」だ。この中でもNash
&Crosbyのアルバムを買って、最も好きだった「Southbound Train」が最高の贈り物だ。後半のコーラス・ワークがいい。ただこのCD、作曲のクレジットを入れないのはどうなのか?ハーフ・オフィシャルなのかな。(佐野邦彦)
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