2013年10月9日水曜日

☆Various:『ガールス・イン・テーマソングスRed』(コロムビア/COCP37277-8)

アニメの主題歌で、なぜか34年間もCD化されなかった曲があったのはご存じだろうか。それもあの宮崎駿監督に匹敵する作品を作り上げた杉野昭夫=出崎統コンビの中でも最高傑作の誉れも高い「劇場版エースをねらえ!」の少年探偵団が歌った主題歌は当時、シングル盤が出ただけで、LP化された時は別のアーティストが歌い、CDの「東京ムービーアンソロジー6」では短い劇場版の音源がそのまま使われただけ。DVD化された時に付けられたCDには劇伴しか入らなかった。映画の内容だけでなく作詞:竜真知子、作曲:馬飼野康二の書いた主題歌が爽やかで素晴らしく、このシングルはプレミア盤となっていた。そして冒頭で書いたとおり34年後の今年、「ガールス・イン・テーマソングスRed」に初収録された。このCDは個人的にはこの曲以外興味がないのだが、ファンなら必ず購入すべきCDである。
ここから先はCDとは関係ないオマケ文。杉野さんが外れた作品も入れるがTVの「宝島」「ガンバの冒険」はアニメ史上に残る大傑作だった。ついでに宮崎さんの大傑作はまず東映動画時代の「太陽の王子ホルスの大冒険」。さらに「長靴をはいた猫」。「どうぶつ宝島」もなかなかの快作。森康二=大塚康生の世紀の傑作は「わんぱく王子の大蛇退治」。宮崎、大塚、高畑勲が揃った東京ムービー時代は「旧ルパン三世」「パンダコパンダ」2本と、日本アニメーション時代は「母をたずねて三千里」「未来少年コナン」「アルプスの少女ハイジ」(これのみズイヨーだが)、テレコムとトップクラフトで「ルパン三世カリオストロの城」と「風の谷のナウシカ」へと推移し、日本どころか世界を代表するアニメーター、監督となる。ジブリ時代は傑作ばかりなのであえて絞ると「天空の城ラピュタ」「紅の豚」「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」そして「となりのトトロ」かな。残念ながら今は障害者になって入院中なので「風立ちぬ」は見られない。早くブルーレイ化されないかな。(佐野邦彦)
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