昨年末に日本でリリースされた紙ジャケのリイシューで、どうせ焼き直しと思って無視していたのが大失敗。
最近、職場の関係で毎月のように渋谷のハローワークで手続きがあり、夕方の4時過ぎに出ていくのでそのまま直帰となるため帰りにタワーレコードに寄るのがいつものコースになった。それまでほとんどamazonで買っていたがここでは実際にCDを手に取れるので、先日、フーのその紙ジャケシリーズを実際に手に取り、帯の裏のコピー文を見てびっくり、なんと世界初登場のトラックが点在しているではないか。解説は私が尊敬する犬伏功氏。この方の詳細なトラック分析は本当に素晴らしく教えられることばかりで、資料的な価値がないので普段は買わないレココレも、犬伏氏のリストがある時だけは買ってしまう。という訳で慌ててこの4枚を買ってきた。なんといっても目玉は4曲の初登場がある『Odds & Sods』である。基本的に98年版をベースにしていて「Summertime Blues」と「My Way」はオリジナル・ステレオ・ミックス、「Cousin Kevin Model Child」はオリジナル・モノ・ミックスで、「Young Man Blues」は98年版の別テイクではなく、2003年版『Tommy』に収録された『The House That Track Built』収録オリジナルヴァージョンのシングル・ヴォーカル・トラック版である。顕著に違うのは「Cousin Kevin Model Child」で98年版はヴォーカルがシングル・トラックなのに比べ、こちらはダブル・トラックなのでまったくの別物だ。そして何といっても「Young Man Blues」はヴォーカルがシングル・トラックなのでより荒々しく聴こえ、迫力満点で魅力的だ。2003年版『Tommy』ヴァージョンは非常に分離のいいダブル・ヴォーカル・トラック、おおもとの『The House That Track Built』はさりげないダブル・ヴォーカル・トラックなので全部違う。スタジオ・ヴァージョンだけで都合3つの別ミックス、1つの別テイクと、コレクター泣かせとなった。『Who Are You』の「No Road Romance」は、96年版のピートのデモだったが、ここではキースのドラムが追加され、聴きものである。『Face Dances』の「Somebody Saved Me」は97年版とヴォーカルが別テイクでこれも聴き逃せない。『The Who By Numbers』の「Behind Blue Eyes」のライブは96年版のニューミックスとあるが、これは違いが良く分からかった。僅かなミックスの違いというのはいつもなかなか聴き分けらない。(佐野)
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