今まで日本のアマゾンで買ったほうが、送料を計算に入れると安い場合が多かったが、今は送料を別途払ってもアメリカやイギリスのアマゾンで買ったほうが安くなっている。例えば10月にリリースされるフィル・スペクターの7枚組ボックスセットだが、イギリスのアマゾンで買えば送料込み23.89ポンド、3000円程度だ。そして今回紹介するホリーズの6枚組CDは、日本のアマゾンで3406円、これだけでも安い気がするが、イギリスのアマゾンで買ったら送料込み1756円、半額なのである。あまりの安さに信じられないほど。内容はタイトルのとおりホリーズが最も魅力的だったアラン・クラーク、トニー・ヒックス、グラハム・ナッシュが在籍し3人で曲を書いていた1963年4月~1968年10月の曲が158曲も収められた。そのためヒット曲が網羅されベスト盤としても楽しめるが、しっかり未発表音源も多く収録してくれた。それは「Stewball」「You Know He Did」「We're Through」のフランス語ヴァージョンと、「Stop Stop
Stop」「Look
Through Any Window」「The
Times They Are A Changin'」「On
A Carousel」「King
Midas In Reverse」「Butterfly」「Jennifer Eccles」「Carrie Anne」の1968年5月24日Lewisham Odeonでのライブ。「Butterfly」はバックがレコードと同じオーケストラで、これはオケかもしれない。そして「King
Midas In Reverse」のような難しい曲をどうやるかと思ったが、完璧なハーモニーで下地を整え、演奏面では小編成のホーンとフルートが加えられていた。さらに「Carrie
Anne」では曲の後半に弦楽器が入っているので、小編成のオーケストラを帯同していたのかも。どちらにせよ、充実したライブである。さらにこのCDでは、色々なCDをかき集めないと揃えられなかったEPのみの曲や1985年の『The Hollies』というアルバム、『Rarities』というアルバムなどに収録されていた「Zip A Dee
Do Dah」「Poison Ivy」「When I'm Not There」「What Kind Of Love」「Honey And Wine」「Little Bitty Pretty One」「Look Through Any
Window(French)」、さらに2003年の6枚組簿ボックスセット『The Long
Road Home』や『At
Abbey Road』などに収録されていただけの曲・テイクも収められ、ホリーズファンなら絶対買うべきCDである。こうしてまとめて聴くと、グラハム・ナッシュがいた時代のホリーズは、ポップでビートがあって、メロディがきれいで、まさに私にとってストライクのいいバンドだったんだなと改めて思ったしだい。なお、イタリアのみで発売されたシングル「Non
Prego Per Me」「Devi
Avere Fiducia In Me」のステレオ・ヴァージョンも初登場だ。(佐野)
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