前作までの黄金の3コードのリフを捨て去り、ポップかつストレート、レイ先生の作曲の才能が一気に花開いた。サウンド的にはニッキー・ホプキンスのハープシコードにより全体的に華やかになり、またアコースティックギターを多くフィーチャーしているので、サウンドに広がりが生まれ、ビートバンドからあっという間に上のステージへ脱却している。しかしその中でも憧れの楽園のハワイを揶揄した「Holiday In Waikiki」や、厭世的な「Sunny Afternoon」などレイ・デービスらしさは全開だ。さて、このDeluxe Editionの価値はステレオとモノ+数多くの未発表トラックにあるのだが、2004年に3枚組で登場した『The Village Green Preservation Society(Special Deluxe Edition)』が、内容といい装丁といい、お手本のようだ。この盤はSanctuaryレーベルでリリースされたが、Universalのリリース順はこのアルバムを飛ばしているので、一貫したシリーズと考えて間違いないだろう。
『Face To Face』での初登場はモノラル・サイドで「Little Miss Queen Of Darkness(Alternate Take)」、ステレオ・サイドで「You're Looking Fine」「Sunny Afternoon」「Fancy」「Dandy」「Little Miss Queen Of Darkness」のAlternate Stereo Mixと、「This Is Where I Belong」と「Big Black Smoke」のステレオになる。ステレオ・サイドのものはイントロにカウントやエンディングの終止などで、オフィシャル・ヴァージョンと大きな違いはないように思える。モノの「Little Miss Queen Of Darkness」は間奏の後のメロディが明らかに違っていた。
このDeluxe Editionのシリーズはすでに3枚リリースされていたので、それも簡単に紹介しておこう。過去形なのは、お恥ずかしいことに気づいていなかったから。音楽誌とか読まないので、チェックが甘いな。では未発表トラックのみ紹介しよう。
『The Kinks』(Universal/275627-4)は、モノでテンポが少し遅くハンドクラップが入らないブルースっぽい「Everybody's Gonna Be Happy」、ステレオでは超高速の「Too Much Monkey Business」と、「Got Love If You Want It」のAlternate Takeと、1964年9月7日収録の「You Really Got Me」「Little Queenie」と1964年12月9日収録の「I'm A Lover Not A Fighter」「All Day And All Of The Night」「I've Got That Feeling」のBBCでのスタジオ・ライブ。BBCは当然、演奏・歌がまったく違うので注目だが、その中でも「Little Queenie」が目を引く。軽いアレンジで粘っこいストーンズとは違う。もっともストーンズが収録した年代も違うのだが。『Kinda Kinks』(Universal/275632-4)は、ステレオ盤がないので、2枚目のディスクのシングル集に5曲の未発表トラックが入る。レイ自作の「Tell Me Now So I'll Know」は、もうお馴染みの曲だが、哀調が魅力の素敵な曲だ。しかしこの曲、どこかのCDに入っていたのでは...。他は「See My Friends(Alternate Take)」「Come On Now(Alternare Vocal)」。「Come On Now」の方は歌いながら途中で笑ってしまっている。加えて1965年8月6日に収録されたBBCのスタジオ・ライブで「You Shouldn't Be Sad」とカバーの「Hide And Seek」が入る。後者はチャック・ベリースタイルのロックンロールで、なかなか軽快だ。もう1枚は『The Kink Kontroversy』(Universal/275628-5)で、ステレオ盤が存在しないので、2枚目のディスクのシングル集にやる気のなさそうな歌い方の「I'm Not Like Everybody Else」(Alternate Take)と、BBCのスタジオ・ライブで1965年8月10日収録の「Never Met A Girl Like You Before」と1965年12月13日収録の「A Well Respected Man」が収録されていた。(佐野)
『Face To Face』での初登場はモノラル・サイドで「Little Miss Queen Of Darkness(Alternate Take)」、ステレオ・サイドで「You're Looking Fine」「Sunny Afternoon」「Fancy」「Dandy」「Little Miss Queen Of Darkness」のAlternate Stereo Mixと、「This Is Where I Belong」と「Big Black Smoke」のステレオになる。ステレオ・サイドのものはイントロにカウントやエンディングの終止などで、オフィシャル・ヴァージョンと大きな違いはないように思える。モノの「Little Miss Queen Of Darkness」は間奏の後のメロディが明らかに違っていた。
このDeluxe Editionのシリーズはすでに3枚リリースされていたので、それも簡単に紹介しておこう。過去形なのは、お恥ずかしいことに気づいていなかったから。音楽誌とか読まないので、チェックが甘いな。では未発表トラックのみ紹介しよう。
『The Kinks』(Universal/275627-4)は、モノでテンポが少し遅くハンドクラップが入らないブルースっぽい「Everybody's Gonna Be Happy」、ステレオでは超高速の「Too Much Monkey Business」と、「Got Love If You Want It」のAlternate Takeと、1964年9月7日収録の「You Really Got Me」「Little Queenie」と1964年12月9日収録の「I'm A Lover Not A Fighter」「All Day And All Of The Night」「I've Got That Feeling」のBBCでのスタジオ・ライブ。BBCは当然、演奏・歌がまったく違うので注目だが、その中でも「Little Queenie」が目を引く。軽いアレンジで粘っこいストーンズとは違う。もっともストーンズが収録した年代も違うのだが。『Kinda Kinks』(Universal/275632-4)は、ステレオ盤がないので、2枚目のディスクのシングル集に5曲の未発表トラックが入る。レイ自作の「Tell Me Now So I'll Know」は、もうお馴染みの曲だが、哀調が魅力の素敵な曲だ。しかしこの曲、どこかのCDに入っていたのでは...。他は「See My Friends(Alternate Take)」「Come On Now(Alternare Vocal)」。「Come On Now」の方は歌いながら途中で笑ってしまっている。加えて1965年8月6日に収録されたBBCのスタジオ・ライブで「You Shouldn't Be Sad」とカバーの「Hide And Seek」が入る。後者はチャック・ベリースタイルのロックンロールで、なかなか軽快だ。もう1枚は『The Kink Kontroversy』(Universal/275628-5)で、ステレオ盤が存在しないので、2枚目のディスクのシングル集にやる気のなさそうな歌い方の「I'm Not Like Everybody Else」(Alternate Take)と、BBCのスタジオ・ライブで1965年8月10日収録の「Never Met A Girl Like You Before」と1965年12月13日収録の「A Well Respected Man」が収録されていた。(佐野)
0 件のコメント:
コメントを投稿