見始めたらもう止まらない。見たこともない映像も多く、インタビューシーンも多くあり、釘付けになってしまった。だからもう朝の5時過ぎだ。会社があるのに...。でもダメだ。止められない。大好きなブルーハーツ、それもまだぎこちないブルーハーツにも出会えて嬉しくてたまらない。真島さんに感想、伝えたいし。
ブルーハーツを出会ったのはちょっと遅い1990年。その5年後にブルーハーツが解散して、ヒロトとマーシーはずっとコンビでハイロウズ、クロマニヨンズを結成し今に至るわけだが、ずっと追い続けている自分はもう20年もファンを続けているわけだ。リズム隊のテクニックが弱かったブルーハーツに比べ、ハイロウズ以降は完璧なロックバンドに進化、歌詞の内容も素晴らしく「十四才」「千年メダル」「月光陽光」「罪と罰」など歌詞も演奏も非の打ち所がない名曲が並ぶ。
でも、ブルーハーツは演奏が完璧じゃないけど、そのヒリヒリとした、切ないまでの歌詞に込められた思いが、今、聴いても色褪せるどころか、グサグサと胸に突き刺さり、聴いているだけで、何度も数え切れないほど聴いた曲なのに、聴いていて涙ぐんでしまう。ブルーハーツのファンならこの気持ちはわかるはず。ブルーハーツの曲は自分にとってかけがいのないもので、常に自分の力になってきた。「どうにもならない事なんて どうにでもなっていい事」なんて言葉は何度自分で繰り返したか。ヒロトとマーシーは人が弱いことを受け止めながら、「あなたは世界でただひとりのかけがいのない存在なんだよ、理解してもらえないことがあるだろうけど仕方がない。自分のやり方でいいんだよ。」とメッセージを送ってくれるので、数え切れないほどの人が支えられてきた。歌詞を重視してこなかった洋楽ファンの自分にとって、ブルーハーツだけが、言葉の力を感じさせてくれた。
そんなブルーハーツの映像で、気に入ったのはまず88年のNHK「ヤングスタジオ101」でも「キスしてほしい」と「リンダリンダ」。セットがファーストアルバムそのもので新鮮、演奏も歌も全てが初々しい。91年のNHK「Mega Rock Show」の「情熱の薔薇」「人にやさしく」もいいライブだ。デーモン小暮の日本テレビの番組「ロック鳴缶Ⅱ」(92年)に呼ばれて「皆殺しのメロディ」「Too Much Pain」を歌うが、この組み合わせも凄いが、番組の最後に「今日はやりにくかった。もっと気をきかせてくれたりとか、おだててくれたりとか、色々して欲しかったです」と言うヒロト、なかなか面と向かって言えないな。そして94年のNHKBS2のライブ「Just Live」では、ヒロトが「夢」の最後で、「あれもしたいこれもしたい...」という歌詞を歌いながらマイクを○ン○ンのように握ってしごくところがずっと映っていて、BSとはいえ、NHKなのにやってくれるじゃんと思ったしだい。そして山本晋也監督との真面目な受け答えのインタビューを交えての92年のNHKでの「音楽達人倶楽部」は、歌はアドリブを押さえて正確に歌いながら、パフォーマンスはいつにも増して障害者風(そう書いていいのかな...)が増強されていて、NHK総合放送で10時から放送されたため、ここでブルーハーツを初めてみた人からNHKに電話が殺到したという。歌がいいし、ビルの屋上風のセットもいいし、このボックスの中でも最も気に入ったライブになった。曲も「情熱の薔薇」「人にやさしく」「青空」「闘う男」「TRAIN-TRAIN」「リンダリンダ」「TOO MUCH PAIN」と7曲もあり、大満足。そして88年のテレビ朝日「HITS!」は、ブルーハーツの原点といえる新宿LOFTにファンクラブの人を招待して「未来は僕等の手の中」「チェルノブイリ」「TRAIN-TRAIN」「リンダリンダ」を歌うが、そのメンバーと観客の近さ、その熱さで、ライブとしては最高のものになった。そしてその最後に新宿の公園で、マーシーと河ちゃんのアコースティックギターと梶くんのタンバリンをバックにヒロトが「ラブレター」を歌うが、メンバー全員が満面の笑顔で、見ている我々も幸せな気持ちになった。この映像が本DVDのベスト。結局仲たがいしてしまったブルーハーツだけど、この時は本当に仲が良かったなんだと、なんだか嬉しくなってしまった。
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