1964年のこのライブ・ショーで実現していたのだ。ローリング・ストーンズのファイナルナンバー「I'm Alright」で出演者全員がステージに登場してみんなで踊りながらクロージングを迎えるのだが、そこにはチャック・ベリー、スプリームス、マービン・ゲイ、スモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズ、ジェームス・ブラウン、ジャン&ディーン、レスリー・ゴーア、ビリー・J・クレイマー&ザ・ダコタス、ジェリー&ザ・ペースメイカーズ、バーバリアンズ、ブロッサムズ(マービン・ゲイのバック・コーラスでの出演。ダーレン・ラブが真ん中)という超豪華メンバーが登場し、この夢のようなライブが、編集ではなく、実際にワン・ステージで行われたのだということを実感させてくれた。今までこのライブ・ステージは、かつては「TNT Show」とくっついてLDでリリースされたことがあったが、権利の関係かビーチ・ボーイズの4曲とビリー・J・クレイマー&ザ・ダコタスの4曲、バーバリアンズ1曲が全面的にカットされていて、さらに他のチャック・ベリー1曲、レスリー・ゴーア2曲、ジェームス・ブラウン2曲、ジェリー&ザ・ペースメイカーズ2曲が少なく収録されていたことが判った。カットされた曲の中にはレノン&マッカートニーが提供した「Bad To Me」などの4曲が入っていたので、明らかに権利の関係だったのだろう。このDVDはこの最高のステージを余すことなく、112分、46曲が収められ、それが2000円もしない(アマゾン価格)のだから、これは黙って買うしかないだろう。ステージ・パフォーマンスはやはりローリング・ストーンズが圧倒的にカッコいい。笑顔のキース・リチャーズも新鮮だ。今までバラバラに収められていたビーチ・ボーイズはまとめてあらためて聴いたが、ハーモニーも演奏も非常にいい。素晴らしいの一語だ。詳しいことは確認しないと判らないが、曲間のしぐさまで全部見られるのは初めてでは?リージョン1だが、フリー・リージョンのプレイヤーを1台持つのはロック&ポップ・ファンの常識。数千円で買えるからね。あとはフィル・スペクターが指揮をとり、ロネッツが登場する同時期の「TNT Show」の完全版を期待したい。(佐野)
0 件のコメント:
コメントを投稿