アルバムについてはファースト、セカンドはキャッチーでポップで歯切れがよくて、ポップ・ロックの最高峰、ソフトロックの好きな人なら必ず好きになるキラーアルバムだ。ただパイロット自体に関しては特集もしているし、同じ事を何度も書くことになるので、ボーナストラックのみについて記すことにしたい。ボーナストラックは4曲ずつあり、まずファーストから。「Pamela」という初めて聴く曲は、デビッド・ペイトン=ビリー・ライオール作のパイロットの未発表デモで、ポップさが乏しいフォーキーな1曲。デビュー前のパイロットがScotch Mistの名前で出したシングルで、A面はスチュワートが歌った「RA-TA-TA」という曲(くだらない曲だとか。ただこれはスチュワートのソロ)なのだが、バックはペイトンとライオールが担当したらしい。B面が必要だというのでこのパイロットのデモを出したそうだが、せっかくならA面も入れて欲しかった...。最もレアなシングルとわざわざ書くんだから。次は名曲「Magic」のデモ。まだサウンドは薄く、テンポも若干遅いが、十分ポップでとても楽しめた。そしてシングルのみリリースの「Just Let Me Be」のデモ。もともとB面用なので地味な印象の曲だが、ストリングスが入らず、サウンドとコーラスが薄いというのはすぐ分かる。そしてラストの「Cold Stories」は未発表曲でこの曲のみペイトンの単独作。アルバム用のつなぎ用には使ってもよさそうなちょっとポップなデモだった。セカンドアルバムのボーナストラックは全てデモ。「You're Devotion」はリードギターが欠落し、バックコーラスも薄い。逆にロックっぽい。「Love Is」はテープ状態が少し悪いかな。少しスローテンポだが、逆に力強く聴こえてなかなか良い。名曲「January」はデモながらとてもキャッチーでパワフルな素晴らしい出来栄えだ。ストリングスは入らないし、完成ヴァージョンのバッキングのアコースティックギターはよく聴こえないが、ハーモニーも十分だし、ヴォーカルも力強い。「Lady Luck」はアルバム未収録のA面曲のデモで、こちらはストリングスや管楽器が入らないことが、オフィシャルヴァージョンのドラマティックな雰囲気が感じられず、逆にああ、デモヴァージョンだなと感じてしまう。セカンドの4曲はこの曲のみ作者がペイトンで、他の3曲のライターはライオール。最後はサードアルバムのデモ。この時にはライオールがグループを離れソロになっていたので、曲は全てペイトンの曲だ。内、「Penny In My Pocket」のみサードアルバム収録曲で、バッキングが少なく、荒削りな分、パワフルな印象がある。残りの3曲は未発表曲だ。「Scorpio」はなかなか味わいのあるメロディを持つ佳曲で悪くない。「Goldmine」はマイナー調のナンバーだが、アルバム用なら使えるレベル。「When The Sun Comes」はクリアーなサウンドのビート溢れるナンバーでこれはロックナンバーとしていい出来だ。やはりサードはトータルで聴いてライオールが離れたことが大きい。ペイトン一人で空回りしている印象だ。最後にひとつ苦言。せっかくボーナストラックを作ったのだから、アルバム未収録曲の「Lady Luck」「Just Let Me Be」のオフィシャルヴァージョンと「Are You In Love」、そして「Just A Smile」の2回目のシングル化の時の別ヴァージョンをなぜ入れなかったのか。あとたったの4曲だったのにね。『A's B's & Rarities』のCDで聴けるのでお忘れなく。(佐野)
2010年2月25日木曜日
☆Pilot:『From The Album Of The Same Name』(RPM/RETRO857)☆Pilot:『Second Flight』(RPM/RETRO858)☆Pilot:『Morin Heights』(RPM/RETRO859)
紹介が遅くなってしまったが、大好きなパイロットのファーストからサードまでが、全てボーナストラック入りでリイシューされたので紹介しよう。
アルバムについてはファースト、セカンドはキャッチーでポップで歯切れがよくて、ポップ・ロックの最高峰、ソフトロックの好きな人なら必ず好きになるキラーアルバムだ。ただパイロット自体に関しては特集もしているし、同じ事を何度も書くことになるので、ボーナストラックのみについて記すことにしたい。ボーナストラックは4曲ずつあり、まずファーストから。「Pamela」という初めて聴く曲は、デビッド・ペイトン=ビリー・ライオール作のパイロットの未発表デモで、ポップさが乏しいフォーキーな1曲。デビュー前のパイロットがScotch Mistの名前で出したシングルで、A面はスチュワートが歌った「RA-TA-TA」という曲(くだらない曲だとか。ただこれはスチュワートのソロ)なのだが、バックはペイトンとライオールが担当したらしい。B面が必要だというのでこのパイロットのデモを出したそうだが、せっかくならA面も入れて欲しかった...。最もレアなシングルとわざわざ書くんだから。次は名曲「Magic」のデモ。まだサウンドは薄く、テンポも若干遅いが、十分ポップでとても楽しめた。そしてシングルのみリリースの「Just Let Me Be」のデモ。もともとB面用なので地味な印象の曲だが、ストリングスが入らず、サウンドとコーラスが薄いというのはすぐ分かる。そしてラストの「Cold Stories」は未発表曲でこの曲のみペイトンの単独作。アルバム用のつなぎ用には使ってもよさそうなちょっとポップなデモだった。セカンドアルバムのボーナストラックは全てデモ。「You're Devotion」はリードギターが欠落し、バックコーラスも薄い。逆にロックっぽい。「Love Is」はテープ状態が少し悪いかな。少しスローテンポだが、逆に力強く聴こえてなかなか良い。名曲「January」はデモながらとてもキャッチーでパワフルな素晴らしい出来栄えだ。ストリングスは入らないし、完成ヴァージョンのバッキングのアコースティックギターはよく聴こえないが、ハーモニーも十分だし、ヴォーカルも力強い。「Lady Luck」はアルバム未収録のA面曲のデモで、こちらはストリングスや管楽器が入らないことが、オフィシャルヴァージョンのドラマティックな雰囲気が感じられず、逆にああ、デモヴァージョンだなと感じてしまう。セカンドの4曲はこの曲のみ作者がペイトンで、他の3曲のライターはライオール。最後はサードアルバムのデモ。この時にはライオールがグループを離れソロになっていたので、曲は全てペイトンの曲だ。内、「Penny In My Pocket」のみサードアルバム収録曲で、バッキングが少なく、荒削りな分、パワフルな印象がある。残りの3曲は未発表曲だ。「Scorpio」はなかなか味わいのあるメロディを持つ佳曲で悪くない。「Goldmine」はマイナー調のナンバーだが、アルバム用なら使えるレベル。「When The Sun Comes」はクリアーなサウンドのビート溢れるナンバーでこれはロックナンバーとしていい出来だ。やはりサードはトータルで聴いてライオールが離れたことが大きい。ペイトン一人で空回りしている印象だ。最後にひとつ苦言。せっかくボーナストラックを作ったのだから、アルバム未収録曲の「Lady Luck」「Just Let Me Be」のオフィシャルヴァージョンと「Are You In Love」、そして「Just A Smile」の2回目のシングル化の時の別ヴァージョンをなぜ入れなかったのか。あとたったの4曲だったのにね。『A's B's & Rarities』のCDで聴けるのでお忘れなく。(佐野)
アルバムについてはファースト、セカンドはキャッチーでポップで歯切れがよくて、ポップ・ロックの最高峰、ソフトロックの好きな人なら必ず好きになるキラーアルバムだ。ただパイロット自体に関しては特集もしているし、同じ事を何度も書くことになるので、ボーナストラックのみについて記すことにしたい。ボーナストラックは4曲ずつあり、まずファーストから。「Pamela」という初めて聴く曲は、デビッド・ペイトン=ビリー・ライオール作のパイロットの未発表デモで、ポップさが乏しいフォーキーな1曲。デビュー前のパイロットがScotch Mistの名前で出したシングルで、A面はスチュワートが歌った「RA-TA-TA」という曲(くだらない曲だとか。ただこれはスチュワートのソロ)なのだが、バックはペイトンとライオールが担当したらしい。B面が必要だというのでこのパイロットのデモを出したそうだが、せっかくならA面も入れて欲しかった...。最もレアなシングルとわざわざ書くんだから。次は名曲「Magic」のデモ。まだサウンドは薄く、テンポも若干遅いが、十分ポップでとても楽しめた。そしてシングルのみリリースの「Just Let Me Be」のデモ。もともとB面用なので地味な印象の曲だが、ストリングスが入らず、サウンドとコーラスが薄いというのはすぐ分かる。そしてラストの「Cold Stories」は未発表曲でこの曲のみペイトンの単独作。アルバム用のつなぎ用には使ってもよさそうなちょっとポップなデモだった。セカンドアルバムのボーナストラックは全てデモ。「You're Devotion」はリードギターが欠落し、バックコーラスも薄い。逆にロックっぽい。「Love Is」はテープ状態が少し悪いかな。少しスローテンポだが、逆に力強く聴こえてなかなか良い。名曲「January」はデモながらとてもキャッチーでパワフルな素晴らしい出来栄えだ。ストリングスは入らないし、完成ヴァージョンのバッキングのアコースティックギターはよく聴こえないが、ハーモニーも十分だし、ヴォーカルも力強い。「Lady Luck」はアルバム未収録のA面曲のデモで、こちらはストリングスや管楽器が入らないことが、オフィシャルヴァージョンのドラマティックな雰囲気が感じられず、逆にああ、デモヴァージョンだなと感じてしまう。セカンドの4曲はこの曲のみ作者がペイトンで、他の3曲のライターはライオール。最後はサードアルバムのデモ。この時にはライオールがグループを離れソロになっていたので、曲は全てペイトンの曲だ。内、「Penny In My Pocket」のみサードアルバム収録曲で、バッキングが少なく、荒削りな分、パワフルな印象がある。残りの3曲は未発表曲だ。「Scorpio」はなかなか味わいのあるメロディを持つ佳曲で悪くない。「Goldmine」はマイナー調のナンバーだが、アルバム用なら使えるレベル。「When The Sun Comes」はクリアーなサウンドのビート溢れるナンバーでこれはロックナンバーとしていい出来だ。やはりサードはトータルで聴いてライオールが離れたことが大きい。ペイトン一人で空回りしている印象だ。最後にひとつ苦言。せっかくボーナストラックを作ったのだから、アルバム未収録曲の「Lady Luck」「Just Let Me Be」のオフィシャルヴァージョンと「Are You In Love」、そして「Just A Smile」の2回目のシングル化の時の別ヴァージョンをなぜ入れなかったのか。あとたったの4曲だったのにね。『A's B's & Rarities』のCDで聴けるのでお忘れなく。(佐野)
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