Pages

2009年1月22日木曜日

Radio VANDA 第 106 回放送リスト(2009/2/05)

Radio VANDA は、VANDA で紹介している素敵なポップ・ミュージックを実際にオンエアーするラジオ番組です。

Radio VANDA は、Sky PerfecTV! (スカパー) STAR digio の総合放送400ch.でオンエアーしています。

日時ですが 木曜夜 22:00-23:00 1時間が本放送。
再放送は その後の日曜朝 10:00-11:00 (変更・特番で休止の可能性あり) です。

佐野が DJ をしながら、毎回他では聴けない貴重なレア音源を交えてお届けします。


特集:Fifth Dimension Jim Webb Song Book
 

1.    Up Up And Away('67)

2.    Which Way To Nowhere('67)

3.    Never Gonna Be The Same('67)

4.    Pattern People('67)

5.    Rosecrans Blvd. ('67)

6.    Prologue('67)

7.    The Magic Garden('67)

8.    Summer's Daughter('67)

9.    Carpet Man('67)

10. The Girl's Song('67)

11. The Worst That Could Happen('67)

12. Orange Air('67)

13. Paper Cup('67)

14. Epilogue('67)

15. The Eleventh Song(What A Groovy Day) ('68)

16. Speaking With My Heart('75)

 






  • 2009年1月20日火曜日

    東京ローカル・ホンク:『クワイエット・ロックンロールの世界』 (MINE'S RECORDS/MR-002)

     

    ミュージシャンズ・ミュージシャンの鏡的バンドとして知られる、東京ローカル・ホンクが初のライヴ・アルバムをリリースした。
    このアルバムは、ライヴには定評がある彼らの最近(07、08年)のベスト・パフォーマンスより厳選された10曲から構成されており、古きよき70年代アメリカン・ロックを愛する音楽ファンにも大いにお勧めできる。 

    2007年のセカンド『生きものについて』から約1年を経てリリースされたこのライヴ・アルバムは、その『生きもの・・・』から2曲、ファースト・アルバム『東京ローカル・ホンク』から5曲、そしてバンド改名前の"うずまき"名義のアルバム『ヒコーキのうた』から3曲がライヴ演奏で収録されている。
    彼らのオリジナル曲では最高峰のグルーヴを持つ「ブラック里帰り」で幕開け。いきなりの展開に早くも手に汗を握ってしまう。2台のギターの絶妙なコンビネーションと、重くバネのあるリズム・セクションの緊張感あるプレイは、ライヴならではの素晴らしさで言葉では伝えきらない。 続く「虫電車」はダウン・トゥ・アースしたアメリカン・ロックから、STAX~HIなどサザン・ソウルのエッセンスを感じせる草の匂いがするナンバー。初期ニール・ヤングを彷彿させる、うずまき時代の代表曲「ヒコーキのうた」も味わい深い。この2曲はまるでライヴ会場で聴いているかと錯覚させるほど、木下のヴォーカルとメンバーのコーラスワークなども含め、そのサウンドに包み込まれてしまった。
    後半の「社会のワレメちゃん」と「カミナリ」では、スタジオ・ヴァージョンでは味わえないスリリングなインタープレイが楽しめるのだが、こういう瞬間にこそメンバーのミュージシャンとしての力量が発揮されていて、このバンドの価値を一際高めているのだ。 個人的には掛け値無しに、リトル・フィートの『Waiting For Columbus』あたりを引き合いに出したくなるほど一級品の演奏だと感じてしまった。 まずは本作を入手し聴き込んだら、是非ライヴ会場へ足を運んでもらいたい。 何より彼らはライヴ演奏を楽しみたいバンドであるから。
     (ウチタカヒデ)

    2009年1月4日日曜日

    ☆Kinks:『Picture Book』(Sanctuary/5313051-5)

    イギリスのロックバンド、キンクス(The Kinks)のデビュー前の前身であるレイブンズ名義の録音から、キンクス名義の最後のアルバムである『To The Bone』の曲まで網羅したCD6枚組のヒストリー&レア音源集『Picture Book』がようやく発売された。初めて見る写真が詰め込まれたブックレットもよく、レア音源集としては若干、三角マークが付いてしまうが、お金を払う価値は十分ある。既発表音源など紹介しても仕方がないので、未発表音源のみ、紹介していこう。なお、レイ・デービスが書いていることが当たり前なので、作者が別の曲のみ、作曲者を記すものとする。 では、ディスク1から紹介していこう。まずはレイブンス(Ravens)時代の1曲だ。19631019日に録音されたレイバー=ストーラー作のシンプルなロックンロールナンバー「I'm A Hog Foy You Baby」がそれだが、ちなみに同時に録音されたオリジナルの「I Believed You」は遥かにキンクスらしいナンバーだったものの既にひっそりとデイブ・デービスの作品集『Unfinished Business』に収録されていたので気づいていなかった人にはリーズナブル。「You Really Got Me」のリフに別のメロディの歌を乗せた6498日録音の「Don't Ever Let Me Go」は、歌が小さくミックスされリフの方が大きく聴こえていることから、レコード用ではないようが気がするがどうだろうか。デイブ・デービスが歌う「Come On Now」は失敗したテイク2とテイク3が頭に入ったまさにボーナス・トラック。完成版はテイク4だった。レイお得意のマイナー調のちょっと陰鬱なフォーク調のデモ「There Is A New World Opening For Me」は6410月、AIPレコードのコンピ盤『Freakbeat』(先のレイブンス時代の2曲とこの曲が収録されていた。ただ、「Believed You」以外、Unreleased扱いになっているのはどういうことなのか。このCDはブートではない)に収録されていた「This I Know」は655月、「All Night Stand」は12月に録音されていた曲。この中で「This I Know」は『Freakbeat』でレイブンス名義になっていたが明らかに63年当時のサウンドではなかったので、65年の作品と分かって納得できた。ほぼ同時に録音された「A Little Bit Of Sunlight」はポップなナンバーだが突き抜けた感はない。66年録音の「And I Will Love You」もポップなナンバーでキーボードもフィーチャーされていたが、明らかなデモなのでメリハリはなく、当然ながらボツ曲レベル。初CD化は1983年リリースのコンピ盤『Dead End Street』の初回版に付いた10インチ盤のみ収録されていた「Time Will Tell」という654月に録音されていたナンバーで、こちらはリフを使ったロックナンバーで期待を抱かせるが、サビでレイの声がかすれてしまってやはり明らかなボツ曲。どれもこれも歴史的価値はあるが、クオリティはやはりボツで納得できる。ディスク2ではまず『Face To Face』のCDのボーナストラックで初めて発表された6627日録音の「Mr.Reporter」だが、ここではデイブではなく作者のレイが歌ったヴァージョンが収録されこれにはビックリさせられた。カバー曲、J.Coemer作の「Good Luck Charm」はホンキートンクタッチのピアノも入ったビート・ナンバーでこれらの2曲は完成度が高い。前者は655月、後者は678月の録音だ。ディスク3と4には未発表&初CD化のトラックはなかった(ちなみに「Lola」はCoca ColaではなくCherry Colaで歌われたシングル・ヴァージョン、「Apeman」は『Lola』のCDのボーナストラックにも収録されていた別ヴァージョンの方で芸が細かい)が、ディスク5にはまず79529日~30日に録音された「Hidden Quality」が登場、その後79年から80年に録音された性急なビートが面白いロックナンバー「Nuclear Love」、ロックナンバーながらメロディはけっこうメロディアスな「Duke」、バックトラックにバックコーラスだけ付けられた「Maybe I Love You」、メロディはなかなかキャッチーで完成すればいい曲になったかもしれない「Stolen Away Your Heart」と4曲の未発表曲が続き、度肝を抜かれる。また「A Gallon Of Gas」はリードギターがすっかり落ちている代わりに演奏だけの間奏があり、トータルで40秒以上長い別テイク、「Art Lover」もバックコーラスなどバッキングを控えめにした別ミックス(「Kinks The Single Collection」とカップリングの「The Songs Of Ray Davies Waterloo Sunset」収録の別ヴァージョンではない)だった。ディスク6は8210月録音の「Come Dancing」のデモが注目だ。一部を1オクターブ下で歌ったり、いかにもデモ。最後は95年に録音された「To The Bone」のデモだ。まだ音は少ないものの、雰囲気は十分に出ており、完成度の高いデモと言える。しかしレア音源集としてみると、満足できるものではない。代表的な未CD化の音源としてRCA時代では未発表音源集『The Great Lost Kinks Album』収録の「Til Death Do Us Part」、女性のリード・ヴォーカルではなくレイ・デービス自身がリード・ヴォーカルを取ったシングル・ヴァージョンの「Scrapheap City」、イントロが短く女性コーラスをより多くミックスしたアメリカ編集のシングル・ミックス「Mirror Of Love」、さらに7曲もの未発表ライブ・再編集ライブ・別ミックスが入ったRCA時代の編集盤『The Kinks' Greatest Celluloid Heroes』は相変わらず残されたままだし、アリスタ時代では「Massive Reductions」のシングル用別ヴァージョン、ベスト盤で「Moving Pictures」の初期ヴァージョンなどが入った『Backtrackin' のトラック、間奏が8小節も長い12インチシングルの「Come Dancing」など、数多くある。ロンドン/MCA時代でもCDながらとっくに廃盤となり入手困難な編集盤『Lost And Found』に入っていた「Now And Then」の別ヴァージョンが残っているなど、枚挙に暇がない。どういう意図で編集したのか分からないが、Pye時代はいいとして、RCAのレアテイクがないところからRCAの協力は得られなかったようだ。アリスタからは未発表トラックがいくつも入っていたので協力は得られたのだろうが、この時代のトラックには知識が乏しかったのかもしれない。なお、日本盤は12,000円だが、イギリスのamazonで買うと送料込み39.21ポンド、約5,300円と最安なので、そちらで購入しよう。(佐野)

















     

    2009年1月1日木曜日

    ☆未発表トラック満載のCreedence Clearwater Revival(40th Anniversary Edition)6タイトル一挙リリース!

    Creedence Clearwater Revival:Creedence Clearwater Revival40th Anniversary Edition)』(Universal/0888072308763
    Creedence Clearwater Revival:Bayou Country40th Anniversary Edition)』(Universal/0888072308770
    Creedence Clearwater Revival:Green River40th Anniversary Edition)』(Universal/0888072308787
    Creedence Clearwater Revival:Willy And The Poor Boys40th Anniversary Edition)』(Universal/0888072308794
    Creedence Clearwater Revival:Cosmo's Factory40th Anniversary Edition)』(Universal/0888072308800
    Creedence Clearwater Revival:Pendulum40th Anniversary Edition)』(Universal/0888072308817
    気が付くのが遅くてちょっと紹介が遅くなったが、このCCR6枚目までの結成40周年記念盤は、全てに未発表のボーナストラックが入り、我々CCRファンにとっては、最高のプレゼントになった。紙ジャケの日本盤は7枚目のアルバムであり最後の『Mardi Gras』まで出ているが、これは40周年記念盤ではないので当然ボーナストラックは無く、騙されてはいけない。だいたい日本盤は12800円と高く、ボーナストラックだけで6枚のアルバムはキツイと誰もが思うだろうが、今は円高、それを利用しない手は無い。この6枚をイギリスのamazonら取り寄せると1枚が4.33ポンド、つまり585円程度しかなく、6枚を通常の送料で頼んで37.10ポンド、つまり4996円程度で、今なら65千円で買えてしまうのだ!そして注文してから届くまではたったの6日しかかからない。日本盤の3割以下の値段で揃えられるのだから、日本盤なんてもう買っていられない。最安の日本のHMVでも6枚7200円、取り寄せがまざるので、一週間以上かかることがザラだ。HMV3枚セットは値段が本当に安くていいのだが、取り寄せ期間は当てにならないので要注意。それなら海外のamazonで「In Stock」を探して揃えてしまえば確実だ。ただし最近はアメリカのamazonは安くなく、この6枚を揃えれば8000円以上で、HMVに負ける。日本のamazonは何故かこの輸入盤は取り扱ってもいない。ここで蛇足。今注文しているのでこれから届き次第紹介するが、キンクスのレア音源集、CD6枚組の『Picture Book』もイギリスのamazonで送料込み5293円、HMVで無理矢理3枚買ってようやく7238円、日本のamazonだと8629円、アメリカのamazonで送料込み7358円と、イギリスのamazonが圧勝だ。まあみなEU盤ということもあるのだが、イギリスのamazonで調べてみることを忘れないように。
    前置きが長くなったが、これらの名盤について紹介しても、Web VANDAをご覧の皆さんなら意味がないので、ボーナストラックについてのみ、紹介しよう。
    まず『Creedence Clearwater Revival』の目玉は未発表のボー・ディドリーのカバー「Before You Accuse Me」だ。この曲は5枚目の『Cosmo's Factory』に収録されているが、その2年前の1968年のファースト・アルバムの時にも録音されていたのだ。『Cosmo's Factory』ではシャッフル・ビートにアレンジされているが、こちらは完璧なロックンロール。リード・ギターのリフもいいし、この初期テイクの方が断然カッコいい。そして69314日のフィルモアでのライブが「Ninety-Nine And A Half」と「Sisie Q」。以降紹介するボーナストラックではライブ録音が多く、ライブの感想を細かく書いてもしようがないので、まとめて書いておくが、みなライン録音なので頭と最後以外歓声は入らず、スタジオライブを聴いているよう。もともとスタジオで一発録りをしてきたCCRなので、まさにリハーサル・テイクの嵐のような錯覚を覚えてしまう。若干荒っぽくなっているところが逆にロックンロールの魅力を際立たせて、みな惚れ惚れと聴いてしまうだろう。ただでさえ長い「Sisie Q」なんて1146秒とさらに長尺になっているが、初めて聴くギターの間奏が多く楽しめ、最高だ。ギターのコードだけで聴かせてしまうギタリストは、ジョン・フォガティとピート・タウンゼンド以外、いないんじゃないかな。もう1曲の「Call It Pretending」は、CCR名義で初めてScorpioーベルから出したシングル「Porteville」のB面曲で、ファーストアルバム未収録だった曲。ただCCR6枚組BOXどに既に入っているので、希少価値はない。『Bayou Country』はまずは「Bootleg」の別テイクだ。全体的な印象は同じだが、ブラシが強く入っていたり、尺も245秒も長く、編集前と言った印象が残る。トム・フォガティが抜け3人でツアーを回っていた71928日ロンドンでの「Born On The Bayou」、71921日ストックホルムでの「Proud Mary」の2曲のパワフルなライブの後はインストの「Carzy Otto」。69314日、フィルモアでのライブで、9分近いブルース・ジャムだが、例によってジョン・フォガティはコード弾きでも聴かせてくれる。ブルース・ハーモニカの腕前もいい。
    Green River』には「Broken Spoke Shuffle」と「Glory Be」という2曲の歌なしのバッキングトラックが入っている。『Green River』のセッションで録音されたものだが、前者はカントリー・ロック、後者はエレキギターを前面に出したロック・ナンバーで、完成していたら十分に聴ける曲になっていただろう。そして71916日、ベルリンでの「Bad Moon Risingと、その翌日にハンブルグで録音された「Lodi71917日、ストックホルムでの「Green River/Sisie Q」のメドレーがライブ。ちなみにこれら最も多い1971年のライブはみな3人になってのライブアルバム『Live In Europe』のアウトテイクである。『Willy And The Poor Boys』でも同時期のライブで7191日、マンチェスターでの「Fortunate Son」と、71916日、ベルリンでの「It Came Out Of The Sky」というロック好きの我々にはたまらない2曲が納められた3人のバンドとは思えないパワフルでビート溢れるライブで最高!この時期のライブではベストの出来だろう。そしてブッカーTMG'sと共演した「Down On The Corner」が何といっても関心を惹く。これはTV用のスペシャルとして70年にファンタジーのスタジオで録音されたものだ。参加したのはブッカーTとスティーブ・クロッパー。非常に期待したが、CCRのデモにキーボードが薄っすらと入った程度で、期待したような化学反応は起こさなかった。まあCCRのような「シンプル・イズ・ザ・ベスト」のようなバンドに余計な音を付けるのは難しい。『Cosmo's Factory』のボーナストラックにも同じブッカーT TMG'sとの共演で「Born On The Bayou」が入っているが、こちらはあのリフにキーボードがピタリと張り付き、より目立つようになったが、ブッカーTサウンドと思わせるものはどこにもなく、「Green Onions」のようなクールなものにはならなかった。次作『Pendulum』が、CCRにブッカーTMG'sのサウンドを取り込んだものとしてジョン・フォガティが狙ったものだったので、まあこんなところまでしかさせなかったのかもしれない。このアルバムのボーナストラックの最大の注目点は「Travelin' Band(Remake Take)だ。これはTVの口パク用に691219日に録音されたテイクで、当然ながらホーン・セクションが入っていない4人だけのアンサンブル、元々最高のロックンロールだったこの曲がさらにシンプルでカッコよくなり、もう一発で打ちのめされてしまった。もう1曲は71910日、アムステルダムでの「Up Around The Bend」のライブで、3ピースのライブとは思えない迫力で、これもベストの出来。最後は『Pendulum』だが、ここのボーナストラックの「45 Revolutions Per Minute(Part 1)」「45 Revolutions Per Minute(Part 2)」は当時、CCRがプロモシングルとして出したお遊びで、演奏はほんの少しだけで、全編トーク。レア盤だが、どうでもいい代物だ。CCRのBOXセットに入っていたので、初登場ではない。唯一のアンリリースドは71917日に録音されたハンブルグでの「Hey Tonight」のライブのみ。出来もまあまあで、アルバムと同様に印象にあまり残らないものだった。
    このCD6枚ははじめて見る写真も満載で、ビジュアル面でも楽しめる。絶対に「買い」。ただし輸入盤でね。(佐野)
    CreedenceBayou Country-40th Ann.edGreen RiverWilly & The Poor BoysCosmo's Factory [12 inch Analog]Pendulum (Dig)