ニール・ヤングのアーカイブ・シリーズ、昨年の1970年のフィルモアでのライブに引き続き、1971年1月19日にカナダのトロントのMasseyホールで行われたライブが発表された。フィルモアがクレイジーホースとのエレクトリック・セットだったのに比べ、Masseyはギターとピアノだけを使ったソロによるアコースティック・セット、ニールの場合、どちらもたまらない魅力があるので、ベストなリリースと言えるだろう。そして嬉しい事になんと、輸入盤はこのライブの模様をそのまま収めたDVDがカップリングされていた。私がニールで最も好きなのは『Harvest』あたりまでの初期なのだが、この時代のライブは一部しか見ることができなかった。しかし今回、70分近いライブ映像を一気に見ることができ、本当に満足できた。ステージにポツンとスポットライトがあたっただけの、モノトーンに近いような映像だが、才気溢れる当時のニールには神々しいまでに存在感がある。ただ演出なのか、「Helpless」、「Down By The River」、「I Am A Child」といった重要曲でニールの映像がなく、代わりに街並みや景色が映し出され、ニールが映らないということを示す意味か、ステージ上のテープレコーダーが大写しになっていたのは少々残念だった。このライブはアコースティック・セットなので曲数が17曲と多く、上記の曲以外でも「Tell Me Why」、「On The Way Home」、「Ohio」、「Cowgirl In The Sand」、「Don't Let It Bring You Down」に加えアルバム『Harvest』から4曲と、選曲がいいのでより楽しめるだろう。(佐野)
0 件のコメント:
コメントを投稿