フーの2大コンセプト・アルバムのライブを2イン1にしたDVDがリリースされた。これは1989年にロサンゼルスで行われた『Tommy』のフル・ライブと一緒に演奏されたヒット曲中心のその他のセット、1996年から97年にアメリカ各地で行われた『Quadrophenia』のフル・ライブと同じく一緒に演奏されたヒット曲中心のその他のセットで構成されている。さらに89年のニュージャージーでのライブもボーナストラックで収められていた。それぞれのライブは『Tommy』でアーニー叔父さんをフィル・コリンズ、いとこのケヴィンをビリー・アイドル、ホーカーをスティーヴィー・ウィンウッド、ピンボールの魔術師をエルトン・ジョンが歌うなどロックオペラ風に構成されていて、『Quadrophenia』ではジミー役の俳優を置いてライブを映画風に構成していた。ここでもゴッドファーザーをP.J.プロビー、エースをビリー・アイドルが担当し、ゲストも招いていた。ライブはそれぞれ自家薬籠中の出来栄えで、文句のつけようがない。ドラムはそれぞれサイモン・フィリップスからザック・スターキーに代わっていたが、どちらも手数の多いドラマーなので違和感はない。なお、『Tommy』の方はかつてLDで出ていたものと同じ映像だ。(佐野)
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