Pages

2005年1月27日木曜日

☆Tokens:『The B.T.Puppy Years 1964-1967』 (Varese Sarabande/3020665472)

トーケンズが洗練されたハーモニー・ポップのグループとして開花した、自身のレーベル、B.T.Puppy 時代の音源を集めた待望の作品集である。
アルバム、シングルどちらも網羅した内容ではなく、何が基準か分からない選曲だが、まずは入手しづらいこの時代のトーケンズの作品が聴けるだけ感謝しよう。
 1964年は B 面のフォーク・タッチのバラード "Oh Kathy" 、1965年も同じく B 面の飛び切りキャッチーなポップ・ナンバー "Don't Cry,Sing Along With Music" 、1966年では緊張感と解放感が交錯する最高の B 面曲 "Breezy" とアルバム『I Hear Trumpets Blow』ではサビの展開が心地よいアルバム曲 "The Water Is Over My Head、1967年のアルバム『Back To Back』では気の利いたポップな小品 "Laugh" と、およそ目立たないところにいいナンバーを入れていて、これではヒットを多く生み出せなくて当然という気がした。
A 面ではヒットした "I Hear Trumpets Blow" という傑作があるが、A 面らしいキャッチーでパワフルなナンバーは少なく、個人的にこれは面白いと思ったのは1964年のラテンナンバー "Swing" と、1967年のポップ・サイケ・ナンバー "Green Plant" かな。
さらに未発表のままストックされ1970年から71年にかけてようやくアルバムに収められた力強いポップ・コーラス・ナンバー "I Could See Me Dancin' With You" があるように、まあ、トーケンズはミニア心をくすぐるグループだと言えよう。
アルバムでは4曲の CM ソングも収録されている。(佐野)


Very Best of 1964-1967

2005年1月25日火曜日

Radio VANDA 第 58 回選曲リスト(2005/02/03)

Radio VANDA は、VANDA で紹介している素敵なポップ・ミュージックを実際にオンエアーするラジオ番組です。

Radio VANDA は、Sky PerfecTV! (スカパー) STAR digio の総合放送400ch.でオンエアーしています。

日時ですが 毎月第一木曜夜 22:00-23:00 1時間が本放送。
再放送は その後の日曜朝 10:00-11:00 (変更・特番で休止の可能性あり) です。

佐野が DJ をしながら、毎回他では聴けない貴重なレア音源を交えてお届けします。


特集Stephen Stills ('71)

1. For What It's WorthMr.Soul ('67) ... Buffalo SpringfieldLive
2. Rock And Roll Woman ('67) ... Buffalo Springfield
Live
3. Hung Upside Down ('67) ... Buffalo Springfield
4. Bluebird ('67) ... Buffalo Springfield
9 Minutes Version
5. Pretty Girl Why ('68) ... Buffalo Springfield
6. Uno Mundo ('68) ... Buffalo Springfield
Single Version
7. Judy Blue Eyes ('69) ... Crosby Stills & Nash
8. Carry On ('70) ... Crosby Stills Nash & Young
9. Woodstock ('70) ... Crosby Stills Nash & Young
10. Change Partners ('71) ... Stephen Stiils
11. Old Times Good Times ('70) ... Stephen Stiils

 

2005年1月5日水曜日

☆Sandy Salisbury:『Everything For You』(Dreamsville/YDCD1019)

 このタイトルの CD もまずSound Cityから25曲入りの『Everything For You Vol.1』、そしてRev-Olaからは選曲が変わり8曲の未発表が入った20曲入りの『Everything For You』が出て、この日本盤ではさらに選曲が変わり3曲の未発表曲が入った22曲入りのものがリリースされた。
3枚ともそれでしか聴けない曲があり、困ったもの。
本盤は内容のいいRev-Ola盤のハイライト曲はしっかりと押さえたベスト盤的なものかと思ったら、 "Do I Miss You" "Invitation Forever" といういい曲が抜け落ちている。そういう意味でよく分からない選曲だが、本盤で初登場の3曲の内容はいい。
なんといっても軽やかなメロディと爽やかなアコースティック・ギターが心地いい "Happy Go Lonely Me" が素晴らしい。
バブルガムタッチの "Love Is A Place For People To Fall In" もいいし、バラードの "I'm In The Mood For Happy" は及第点。
価値ある3曲と言えるが、Sound CityからはVol.2が出るはずなので、そこには間違いなくRev-Olaのみの曲も含め入るだろう。
3曲だけなので急がない人はSound CityのVol.2を待とう。(佐野)


エヴリシング・フォー・ユー

☆Curt Boettcher:『Chicken Little Was Right』(Rev-Ola/CRREV73)


以前紹介したSound Cityからリリースされていたカート・ベッチャー73年の未発表アルバムだが、選曲を変えてRev-Olaからリリースされた。
サンディ・サルスベリーもこのパターンだったので、ミレニウム関係はこの両レーベルから目を離せない。
さて、Sound City盤からは落ちたのは "You Make Me Feel So High" と "I've Been Wrong" の2曲。
レコーディング仲間だったMoses LakeのWeb Burrellが前者、後者は作者のDon Gereのリード・ヴォーカルのデモだからか、時間はたっぷり余っているのになぜか外されている。
その代わり入ったのが "Louise" と "Rest In Peace" の別ミックスと、既にボールルームの CD に入っている "It's A Sad World" と "Believe You" "If You Only Knew" 、さらにSound Cityの『Another Time』に入っていた "Along Comes Mary" のデモと、これはガッカリの内容だと一瞬思ったもの。しかしよく聴くと、 "Along Comes Mary" はイントロがギターからではなくピアノのリフからスタートしていて、エンディングは完奏している20秒近く長い完全版。これは買う価値がある。
じゃあ、この曲だけが売りだった先の『Another Time』はこれで不要かと思ったら、2曲目に入っている "Another Time" は1コーラス短く、さらにミックスが違う別ヴァージョンだということが分かった。
さらに日本のDreamsvilleの『Chicken Little Was Right』(YDCD/0108)のものはSound City盤プラス完奏しないショート・ヴァージョンの "Along Comes Mary" で今度こそ不要かと思いきや、 "Party People" "Show Me Do Me" "Bandits" という1980年録音の未発表曲が入っていた。カート作ではなく、さらに完全なディスコ・ナンバーなので、コレクター以外は不必要な代物だが、こうやって手を変え品を変え、小出しにリリースされるのも、困ったもの…。
(佐野)

Chicken Little Was Right

☆Various:『Sixties Soft Rock』(Passport Video/DVD1577) DVD


 その名もソフトロックと付いたこの輸入 DVD の選曲は、ディキシー・カップスや、ハーマンズ・ハーミッツ、フレディ&ザ・ドリーマーズ、ソニー&シェール、エヴァリー・ブラザース、アメリカン・ポップス時代のレスリー・ゴーア、ジョニー・リヴァースなど、やはり感覚がかなり違う。
ヤング・ラスカルズも "Good Lovin'" だしね、これじゃあという所だが、ソフト・ロックという言葉から離れれば、ポップ&ロックの名曲が並ぶ。
ゲイリー・ルイス&ザ・プレイボーイズ、タートルズ、ヴォーグスなど、いいじゃないと思っていたらよく見ると、これ全部、Hullabalooの DVD に入っていたものばかり。
なんだ、これじゃダメだと思っていたら、そこにアソシエイションが。
おまけに曲はカート・ベッチャーより前のクラーク・バロウズがプロデュースした "One Too Many Mornings" だ。お揃いのスーツに短く髪を刈り込んだ最初期のアソシエイションの姿に目が釘付けになった。おまけにベースはウッドベースだ。
うーん、カートがプロデュースに入り、さらにボーンズ・ハウのプロデュースになって、彼らはあか抜けていくものだ。
この1曲の映像でこの DVD は買い。(佐野)