ライブ・エイドとは1985年7月13日に行われた、米英をつなげたチャリティのコンサートである。深刻な飢饉で3000万人が苦しみ、餓死者が続出した西アフリカの窮状を見たブームタウン・ラッツのボブ・ゲドルフが、ミュージシャン達に声をかけ、実現した奇跡のコンサートだった。
ポール・マッカートニー、フー、ミック・ジャガー、ニール・ヤング、クイーン、エリック・クラプトン、エルトン・ジョン、デビッド・ボウイ、U2、ビーチ・ボーイズ、CS&N、マドンナ、ボブ・ディラン、キース・リチャーズ、そしてレッド・ツェッペリンなど、米英のスーパー・スターが、ノー・ギャラで集まり、ウェンブリーとフィラデルフィアで1日をかけてコンサートを行った。
まさに未曾有の規模で、この後に多くのチャリティ・コンサートが行われているが、ライブ・エイドのスケールを越えたものは一つもない。
当時日本でも1日かけて放送され、私もベータの3時間テープ5本で録画したが、CMが曲の間でもバンバン入り放送自体は悪評紛々、未だに見かえした事がなかった。
それが約20年経って、放置されていたテープを集めて DVD として不完全ながらなんとか復活したのである。勢いのあるクイーンの印象的なパフォーマンス、異常に太ったスティルスとクロスビーを見て唖然としたこと、ミック・ジャガーとデビッド・ボウイが頭を突き合わせて踊りながら歌う "Dancing In The Street" を見てすっかり気に入りシングル盤をすぐに買いにいったことなど、昨日の出来事のように思い出された。
そして改めて見ると、だいぶ崩して歌っていたポール・マッカートニーの "Let It Be" では、途中からピート・タウンゼンドらがコーラスで参加し、途中でピートがポールをくすぐる真似をしたり、最後ではポールとピートがボブ・ゲドルフを肩車したりと、実に微笑ましい映像だった。
フーは放送機器の故障で2曲しか残っていなかったが、 "Love Reign O'er Me" でのロジャーの熱唱、 "Won't Get Fooled Again" でのピートのど派手なステージ・アクションなど、やはり20年前は若い!
ビーチ・ボーイズはアルバム「The Beach Boys」で復活したばかりのスリムなブライアンが印象的で、デニスを欠いているものの、フル・メンバーが揃って "Wouldn't It Be Nice" , "Good Vibrations" , "Surfin' USA" の3曲を披露していた。及第点の出来だ。
まったく自然なニール・ヤングの姿はいかにもニールだし、 "State Of Shock" ~ "It's Only Rock'n' Roll" でのミック・ジャガーとティナ・ターナーのくねくねと絡み合うセクシーなステージは、これもいかにもこの2人らしくて最高!
演奏も、歌も、ステージ・アクションも、どのミュージシャンも手を抜いていないのが素晴らしい。なおジョン・ボーナムのいないレッド・ツェッペリンは、本人達の希望で収録されていない。
DVD 4枚組、 110曲で約8000円(日本盤。amazonで)は安い。(佐野)
ポール・マッカートニー、フー、ミック・ジャガー、ニール・ヤング、クイーン、エリック・クラプトン、エルトン・ジョン、デビッド・ボウイ、U2、ビーチ・ボーイズ、CS&N、マドンナ、ボブ・ディラン、キース・リチャーズ、そしてレッド・ツェッペリンなど、米英のスーパー・スターが、ノー・ギャラで集まり、ウェンブリーとフィラデルフィアで1日をかけてコンサートを行った。
まさに未曾有の規模で、この後に多くのチャリティ・コンサートが行われているが、ライブ・エイドのスケールを越えたものは一つもない。
当時日本でも1日かけて放送され、私もベータの3時間テープ5本で録画したが、CMが曲の間でもバンバン入り放送自体は悪評紛々、未だに見かえした事がなかった。
それが約20年経って、放置されていたテープを集めて DVD として不完全ながらなんとか復活したのである。勢いのあるクイーンの印象的なパフォーマンス、異常に太ったスティルスとクロスビーを見て唖然としたこと、ミック・ジャガーとデビッド・ボウイが頭を突き合わせて踊りながら歌う "Dancing In The Street" を見てすっかり気に入りシングル盤をすぐに買いにいったことなど、昨日の出来事のように思い出された。
そして改めて見ると、だいぶ崩して歌っていたポール・マッカートニーの "Let It Be" では、途中からピート・タウンゼンドらがコーラスで参加し、途中でピートがポールをくすぐる真似をしたり、最後ではポールとピートがボブ・ゲドルフを肩車したりと、実に微笑ましい映像だった。
フーは放送機器の故障で2曲しか残っていなかったが、 "Love Reign O'er Me" でのロジャーの熱唱、 "Won't Get Fooled Again" でのピートのど派手なステージ・アクションなど、やはり20年前は若い!
ビーチ・ボーイズはアルバム「The Beach Boys」で復活したばかりのスリムなブライアンが印象的で、デニスを欠いているものの、フル・メンバーが揃って "Wouldn't It Be Nice" , "Good Vibrations" , "Surfin' USA" の3曲を披露していた。及第点の出来だ。
まったく自然なニール・ヤングの姿はいかにもニールだし、 "State Of Shock" ~ "It's Only Rock'n' Roll" でのミック・ジャガーとティナ・ターナーのくねくねと絡み合うセクシーなステージは、これもいかにもこの2人らしくて最高!
演奏も、歌も、ステージ・アクションも、どのミュージシャンも手を抜いていないのが素晴らしい。なおジョン・ボーナムのいないレッド・ツェッペリンは、本人達の希望で収録されていない。
DVD 4枚組、 110曲で約8000円(日本盤。amazonで)は安い。(佐野)
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