トルネード竜巻は、昨年8月にも紹介した傑作コンピレーション『The Many Moods of Smiley Smile』でも、一際その特異な個性を輝かせていた逸材的バンドで、
インディーズで2枚のミニ・アルバムのリリースを経て、今回のメジャー・デビューに
至った。
とにかくユニークなアイディアが豊富に散りばめられていて、全く飽きさせないだ。
ロック的なチューニングでアール・ヤング(フィリー・ソウルのシンボル的ドラマー)し
てしまったドラミング、サイバーパンクな80年代風ワウ・ギターとクラヴィネットが活躍するニューウェイヴ・ファンクの「ユウグレデスカ」。
ブライアン・イーノ風のミニマルなエレピ・リフから発展していく不可思議なポップスの「Snowflake」。変拍子のブリッジを持つハード・ロックにテクノポップ的なシーケンスが絡む「Road To
Montreux」。
最もザッパ的で無重力ビートが迷宮へと誘う「さあゆこう~サンクト
ペテルブルグの赤い風~」。ブルース進行の実験的なロック小曲の「Mega Bite」でも、ヤング-ホルト・アンリミテッドの「Wack Wack」のフレーズが出て、その恐るべきミクスチュアー感覚には舌を巻いてしまう。
0 件のコメント:
コメントを投稿