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2004年4月25日日曜日

Radio VANDA 第 49 回選曲リスト(2004/05/06)



Radio VANDA は、VANDA で紹介している素敵なポップ・ミュージックを実際にオンエアーするラジオ番組です。

Radio VANDA は、Sky PerfecTV! (スカパー) STAR digio の総合放送400ch.でオンエアーしています。

日時ですが 毎月第一木曜夜 22:00-23:00 1時間が本放送。
再放送は その後の日曜朝 10:00-11:00 (変更・特番で休止の可能性あり) です。

佐野が DJ をしながら、毎回他では聴けない貴重なレア音源を交えてお届けします。


特集Brian Wilson

1. The Spirit Of Rock'n'Roll [1st Version] ... fromSweet Insanity
2. Let's Go To Heaven In My Car ('87)
3. Heavenly Lovers ('86~'87) ... with Gary Usher
4. Barbie ('87) ... Barbie California
封入ソノシート。Beach Boys名義
5. Let It Shine ('88)
6. Smart Girls[1st Version] ... from
Sweet Insanity
7. Don't Let Her Know(She's An Angel) ... from
Sweet Insanity
8. Thank You ('88-'91) ... from
Sweet Insanity ('88~'91)
9. Gettin' In Over My Head ('96) ... Andy Paley Sessions
10. You're Still A Mystery ('96)[with The Beach Boys] ... Andy Paley Sessions
11. South American(A Cappella) ('98) ... UK DJ Copy Only
12. In My Room ('98) ... with Bruce Johnston,,Timothy Schmidt,ChristopherCross,Jim Peteric
13. California Feelin' ('02) ... Beach Boys
名義

 

2004年4月10日土曜日

carnival balloon:『songbird』(HAPPINESS RECORDS HRCD-023)


 アーシーなアメリカンロックをベースにしつつ、新たなセンスを振りまく魅力的なバンドを紹介したい。carnival balloonは男女4人組で、本作はデビュー・アルバムとなる。
 全てのメンバーが器用な演奏力を武器に様々なセッションに参加しているのに興味を惹かれるのだが、先ずドラマーの北山ゆう子は、目下VANDA編集部で人気急上昇中のLampの『恋人へ』に参加し、リード・ギターの内田はJETLAGのベーシストでもあり、初期のCymbalsのライヴではギターを弾いていたらしい。そんな達者なプレイヤー達からなるこのバンドの可能性に期待しない訳にいかないのだ。
 ヴォーカル&ギターの北山昌樹とヴォーカル&ベースの鈴木のセンスの異なる二人のソング・ライターの存在も注目に値する。

 初期スティーリー・ダンや70年代バーバンク・サウンドを思わせるラテン・テイストを加味したサウンドに、爽やかなヴォーカルとドライヴするリード・ギターが唸る冒頭の「カントリー・ロード」から引き込まれてしまうのだが、バリエイション豊富な楽曲群も彼らの魅力であろう。
 タイトルからBB5を意識させる「wouldn't it be nice!」はハワイアン・ソフトロック的なコーラスがアクセントになっており、「マヨネーズ・ストーリー」ではウッドストック~ベアズヴィル系SSWのサウンドをしていて侮れない。 
 個人的には後半の「dawn」~「サンディエゴ・サンセット」の流れも評価したい。アントニオ・アドルフォ&ブラズーカの2ndを彷彿させるサウンド・スケープによるパノラマ感が瑞々しく美しい。
 とにかくアメリカンロックだけにおさまらない懐の広さを感じさせる曲である。全体を通して聴き飽きない楽曲とサウンドは、多くのポップス・ファンに強くお薦め出来る作品といえる。 
(テキスト:ウチタカヒデ

2004年4月2日金曜日

☆Who:『Then And Now』(Geffen/B0001836-02)

 本盤はフーのベストアルバムで、誰でも知っている代表曲18曲が収められており、それだけなら紹介はしないのだが、2曲の新曲があったため、その部分を紹介しておきたい。
ピート・タウンゼンドが作曲とギター、ロジャー・ダルトリーがヴォーカルという2人だけのフーの新作だ。
ドラムは今やお馴染みといっていいザック・スターキーで、とても安定していて違和感はまったくない。
まずは "Real Good Looking Boy" だが、ミディアム・テンポのフーらしい力強いナンバーで、ベースはなんとグレッグ・レイクが担当していた。
"Old Red Wine" は、ベースは最近のライブでベースを担当していたピノ・パラディーノで、サウンドにしっくり溶け込んでいる。美しいバラードだが、後半の盛り上がるサウンド作りはいかにもフーらしく、こちらも楽しめる。
ピートの曲は、フー名義で作るとサウンドが曲にピタリとはまり、クオリティが高くなるようだ。
(佐野)

ゼン・アンド・ナウ 1964-2004 初回生産限定盤

☆Paul Simon:『The Paul Simon Songbook』(Columbia/Legacy/90281)

ポール・サイモンが、65年7月にイギリスで3日間、1本のマイクの前でギター1本でオリジナルの12曲を弾き語りしたのが、このアルバムだった。
サイモン&ガーファンクルとしてのアルバムが1枚リリースされていたもののヒットには至らず、サイモンは書き溜めていたこれらの曲を、惜しげもなく披露し、アルバムはイギリスと日本だけで発売された。
それから39年、コレクターズ・アイテムと化していたこのアルバムが、ようやく CD 化され、誰でも容易に聴くことができるようになったことは、本当に嬉しい。
というのも、このアルバムの12曲は、 "The Sound Of Silence" I Am A Rock" , "April Come She Will" "He Was My Brother" , "Most Peculiar Man" , "Kathy's Song" , "Flower Never Bend With The Rainfall" , "Patterns" といった、サイモン&ガーファンクルの3枚目のアルバムまでの中核の曲ばかりであり、極めて重要な意味を持つソロ・アルバムだったからだ。
ギター弾き語りと言っても、そのクオリティは文句なしに高く、サイモンの曲作りの凄さを堪能できる。シンプルだからこそ、逆に心に響くものもあるのだ。さらにこのアルバムには2曲の、未発表トラックが収録されている。途中から足の先で拍子を取りながら歌う "I Am A Rock" 、アルバムでは12弦ギターだが、ここでは6弦ギターのため、ストロークやアタックが強調されている "A Chuch Is Burning" がそれで、大きな違いではないが、やはり外されて仕方のないテイクだったように思う。
ただ、惜しいことに、イギリス滞在中の録音であり、当時、オリオールレーベルからシングルカットされたオリジナル曲で、本作に未収録だった "Carlos Dominguez" は、今回も収録されなかった。
サイモンらしい歌詞と、漂う哀調が魅力の佳曲だっただけに、惜しいことだ。(佐野)
Paul Simon Songbook