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the Sweet Onions:『pictures』(philia records/PHA-10)
the Sweet Onionsは98年に結成された、男性3人からなるギター・ポップ系バンドで、本作がファースト・アルバムとなる。
このバンドの魅力はその親しみやすい甘いメロディと、リーダーでヴォーカル&ギターを担当する近藤健太郎のソフティーなヴォーカルであろう。では早速本作を紹介しよう。
80年代初頭のネオ・アコースティック・ムーブメントを一つの起源としたこのシーンは、元を辿れば嘗てのバーズやバッファロー・スプリングフィールド等のサウンドに行き着くのだが、その善し悪しを左右するのはやはりソングライティングのレベルに尽きる訳だ。
その点、この『pictures』で聴かれるソフトサウンディング・ミュージックは、数多存在するギター・ポップ・バンドとの器の違いを強く感じさせる。
中でも「Dirty weekend」や「long journey」における、ロディ・フレイム的なソングライティング・センスと近藤の存在感溢れるヴォーカルは、筆者に十数年振りにその魅力を教えてくれた、JETLAGに近い世界観を持っている。
今後の課題としては、上記で挙げた英詞曲もアルバムの半数を占める日本語歌詞で自然に表現出来る様になれば、さらにエヴァーグリーンなポップスとして昇華させる事が可能であろう。
とにかく今後の展開が楽しみなバンドといえるだろう。
(ウチタカヒデ)
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