名曲とは、それに相応しいイントロと共に聴く者に舞い降りてくる。 正にそんな曲がゲントウキの新作シングル『素敵な、あの人。』なのだ。
ゲントウキはVo&Gの田中潤を中心にした、豊かなソングライティング・センスを特徴とするトリオ編成のポップス・バンドである。
これまでに彼らはフルアルバムとミニアルバム各1枚とシングル2枚をリリースしており、前作のメジャー・デビューシングル『鈍色の季節』では、ジェームス・テイラーを思わせる繊細且つ複雑に展開していくメロディを持った味わい深い世界を構築していた。(蛇足だがドラム・サウンドは、ビル・シムジクがクリエイトした後期イーグルスのそれを思い起こさせる)
今回のセカンド・シングルではキースの「Ani't Gonna Lie」よろしく心弾むシャッフル・ビートに、軽妙洒脱ながら淡いロマンティズムを感じさせる詞世界を屈指のメロディで綴った傑作として仕上げている。
若き日のムッシュかまやつ氏を思わせる、田中の個性的なヴォーカルもこの曲の風光明媚な世界観をより鮮明にしているエレメントといえよう。 このゲントウキや Lamp を聴いていると、サニーデイ・サービス以降も脈々と受け継がれている、 "はっぴいえんどDNA" の存在をひしひしと感じさせられるのである。
(テキスト:ウチタカヒデ)
(テキスト:ウチタカヒデ)
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