☆Tokens:『Both Sides Now』(BMGファンハウス/37383)

"ライオンは寝ている" を歌ったオールディーズ・グループではない、という事がやっと認知されてきたトーケンズ。
アルバムとして既に CD 化された『It's A Happening World』と『Intercourse』は特にその内容が素晴らしく、とりわけ後者はトーケンズの『SGT.Peppers』と言うべきアルバムだった。
トーケンズが同時期にプロデュースをしていたハプニングスの大成功でも証明されるとおり、彼らはハーモニーとサウンド作りの両面で卓抜したセンスを発揮、その持てる才能を開花させていた。
そしてこの 2 枚のアルバムの後、69年にリリースされたのが本作である。
ファルセットのハーモニーの魅力を最大限生かしたのが、ポール・ヴァンス作 "She Lets Her Hain Down" (全米61位のヒットを記録)とジョニ・ミッチェル作の "Both Sides Now" で、どちらも実に爽やかな出来だった。
しかしこれらの曲はみな A 面で、B 面は "ライオンは寝ている" などのオールディーズ・ベスト集、アルバム自体は商売のために作ったイージーな作りだった。
しかし、本 CD はシングルのカップリングのアルバム未収録曲 "Oh To Get Away" と "I Could See Me" まで収められ、特に後者はアップテンポにリズムに乗ったサーフィン＆ホットロッド調のファルセット・ハーモニーの傑作で、アルバムよりもいい出来と大収穫だった。(佐野)

Radio VANDA 第 34 回選曲リスト（2003/02/06）

Ｒadio VANDA は､VANDA で紹介している素敵なポップ･ミュージックを実際にオンエアーするラジオ番組です｡

Radio VANDA は、Sky PerfecTV! (スカパー)の STAR digio の総合放送400ch.でオンエアーしています。

日時ですが 毎月第一木曜夜 22:00-23:00 の1時間が本放送。
再放送は その後の日曜朝 10:00-11:00 (変更・特番で休止の可能性あり) です。

佐野が DJ をしながら､毎回他では聴けない貴重なレア音源を交えてお届けします｡

 
特集: Early Paul Simon & Art Garfunkle

1. Looking At You ... Tom & Jerry ('59)
2. Surrender,Please Surrender ... Tom & Jerry ('62)
3. True Or False ... True Taylor ('58)
4. I'd Like To Be ... Jerry Landis ('60)
5. Just A Boy ... Jerry Landis ('60)
6. Motorcycle ... Tico & The Triumphs ('61)
7. Get Up And Do The Woobble ... Tico & The Triumphs ('62)
8. Beat Love ... Artie Garr ('59)
9. Private World ... Artie Garr ('60)
10. Up And Down The Stairs ('60) ... Paul Simon※Unreleased
11. BINGO ('64) ... Paul Simon※Unreleased
12. Carlos Dominguez ... Paul Kane ('65)
13. The Sound Of Silence ... from「The Paul Simon Song Book」 ('65)
14. I Am A Rock ... from「The Paul Simon Song Book」
15. A Most Peculiar Man ... from「The Paul Simon Song Book」
16. Flowers Never Bend With The Rainfall ... from「The Paul Simon Song Book」
17. Punky's Dilemma ... Simon & Garfunkle ('68)
18. Bridge Over Troubled Water[Demo] ... Paul Simon

 

☆Salt Water Taffy:『Finders Keepers』(BMGファンハウス/37382)

ソフト・ロック・ファンのマスト・バイ・アイテムがようやくリリースされた。
本来ならずっと前にリリースされる予定だったが、レコード会社のリイシュー部門の改編でここまでずれ込んだのだそうだ。
この名盤についてはもうキリがないほど書いたので、ソルト・ウォーター・タフィーとこのアルバムについては下記をお読みいただきたい。
これは『Soft Rock Ultimate』でミスで落としてしまったページ。
是非本にはさんでおいて下さい。
またグループの中心、ロッド・マクブライエンに関してはVANDA28号のインタビューをご覧下さい。
ロッドに関する情報はここに全て載っています。
さて後はボーナストラックだが、United ArtistsとMetoromediaの2枚は仕方がないとして、同じブッダのアルバム未収録シングル2枚の A 面だけが収められ、B 面の "Sippin' Cider" と "It's All In Your Hand" はなぜかカットされた。
特に後者はロッド・マクブライエンらしい暖かみのあるメロディと、ミーコ・モナルドの広がりのあるホーンがマッチした快作だったのに、どうにも中途半端な選曲で残念。(佐野)