*Vol.18『The
Alternate "Smiley Smile" Album』
1967年に録音された『Smiley
Smile』セッションからのセレクト。まず「Wonderful」だが、『Smiley Smile』の時のウィスパリングの歌い方と、中間部での「Heroes
And Villains」のフレーズを使ったガヤガヤという基本的プロットは一緒だが、バッキングがオルガンではなくピアノで録音されていることが決定的に違う。パート別に録音されている「Wind Chimes」は、エンディングのアカペラの聖歌隊のようなコーラスが、ここではハープシコードのバッキングで録音されていて、その美しい響きがとても新鮮だった。「Vegetable」はベースのみ、ベースとピアノのみ、ヴォーカル入りと順に過程が分かる。「She's Going Bald」は3パートで分けて録音、「Gettin'
Hungry」はコーラス部分のみ、「With Me Tonight」はイントロ部分のみのセッション風景が収録されている。
*Vol.19『The
Alternate "Wild Honey" Album』
CD2枚組。ディスク1にはまず録音が67年ということで「Cool Cool Water」からスタート、ソロから徐々にコーラスが厚く付けられていく様がよく分かるセッション。当時は未発表だった「Can't Wait Too Long」はピアノから始まり、ギター、鉄きんが徐々に増えて歌も入っていく。「I Was Made To Love Her」は本チャンでは使われなかったドゥ・ワップ・コーラスの練習と、そのコーラスに乗せたカールのソウルフルなヴォーカルなどが聴きもの。ディスク2はまず「Here Comes The Night」、初めの頃のラフな演奏が面白い。「A
Thing Or Two」は通しではなくロックンロールのパートと間を置きながら録音している。当時未発表の「The Letter」はかなり軽く歌ったテイクまで。「Darlin'」はピアノからスタート、歌、ホーン、バックコーラスと順に入り完成まで。「Wild Honey」も同様で順に完成までが味わえる。
*Vol.20『Friends,20/20
And Odds & Ends』
CD2枚組。
ディスク1の目玉はなんといっても「Friends」。今まで聴いたものとは全然違うテイクで、特徴的な上昇していくコーラス・パートがストリングスになっている。「Do It Again」は初期ヴァージョンで、『Endless
Harmony』のテイクは中間のテイク。当時未発表だった「We're Together Again」と「Walk On
By」は、中間の生々しいヴォーカルとハーモニーが付けられたばかりのテイクが新鮮。ディスク2の目玉は文句なしに「I Can Hear Music」。初期のテイクはカールの歌い方が違うし、バックコーラスも一部別のパターンで付けられている。アカペラ・パートもはじめはない。生ギター一本のバッキングでカールが歌うテイクなんて聴いてみたいでしょ。「Unknown Instrumental」は『Smile』の残骸のような簡単なインスト。「Time To Get Alone」はインストまで完成まで。「Sherry,She
Needs Me」は既にお馴染みのテイク。「Break Away」は『Endless
Harmony』収録のデモにたどり着くまでの3テイクも収録。以下の「Ode To Betty Joe」「It's
Time」「America,I Know You」はビーチボーイズの録音ではない。
*『Today
& Summer Days Stereo Version With Bonus Track』
これは『Today』と『Summer Days』の正規ヴァージョンのステレオ・ミックスではなく、Unsurpassed MastersのVol.7からVol.9に収録された膨大なテイクの中から、より完成に近いステレオのテイクを集めたものだ。よって歌なしのものもあるし、別テイクのものもある。そして2イン1シリーズにも収められた別テイクなどがボーナス・トラックになった。既に他のブートでは有名な「Three Blind Mice」がこのシリーズでは初登場ということくらい。無理して買う必要のないディスクだ。
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