カリフォルニア・ミュージックとはブルース・ジョンストンとテリー・メルチャーが中心となって作ったプロジェクト。この二人が作ったサブ・レーベルのRCA/Equinoxで3枚のシングル、計5曲を残しており、そのすべてが収録された。2枚目のシングルではブライアン・ウィルソンをプロデュースに招き(ただし名義貸し程度のレベル)、3枚目ではカート・ベッチャーとゲイリー・アッシャーが加わったものの、ブルースがこのプロジェクトを外れている。この5曲のハイライトはブルースの斬新なアレンジが光る「Don't Worry Baby」のカバーと、ブルースのピアノの弾き語りで後の「Endless Harmony」の原曲の「Ten Years Harmony」、そしてカート・ベッチャーが歌うトロピカルな「Jamaica Farewell」のカバーの3曲だった。この後、カートが中心になって名前をカリフォルニアに短縮、レーベルもWarner/Curbへ移ってさらに2枚のシングル(さらに後にRSOの1枚もある)を発表する。カリフォルニア以降のものはこのコンピには収録されていないが、カートはその持てる力を存分に発揮し、70年代を代表するアルバムになっていたはずの『Passion Fruits』まで制作したが、これは今も未発表のままだ。さて話を戻すが、このコンピはRCA/Equinoxの作品集でもあり、パパ・ドゥ・ラン・ランの唯一のシングルも収められた。このシングルのB面の「Disney Girls」は、ブルースのピアノの弾き語りのソロ・ワークス。珍しいところではボブ・ゴーディオがプロデュースしたトニー・マーティン・ジュニアのシングルと、ジョージ・リーのシングル。RCAでブルースがプロデュースを担当していたデビッド・キャシディの作品の中からは4曲が収録されていた。予告されていたデイブ・エドモンズの「London's A Lonely Town」は残念ながら収録されなかった。(『Pebbles Vol.4』(AIP/5021)のCDには収録されている)あとこのコンピのタイトルでもある「Disney Girls」は、キャス・エリオットのヴァージョンなど3曲が収められていたが、一番いいのはジャック・ジョーンズのヴァージョン、これは収穫だった。(佐野)
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