ほとんど誰にも気づかれずにこのソフト・サイケの傑作がCD化されていたのには本当に驚かされた。1968年にMetromediaからリリースされたこのアルバム、アストラル・プロジェクションの唯一のアルバムで、作曲は全てロル・クレーンとバーニス・ロスの共作で、プロデュースはロル・クレーンとロッド・マクブライエン。そう、ロッド・マクブライエンはあのソルト・ウォーター・タフィーの中心人物で、ソフト・ロック・ファンにはすっかりお馴染みになった優れたミュージシャンだ。アンダース=ポンシアのイノセンス、トレードウィンズのエンジニアとして最良のポップスのエッセンスをつかんだマクブライエンが、このアストラル・プロジェクションでは中心的な役割を果たしていたと容易に考えられる。ソフト・サイケとは言うが、メロディはアンダース=ポンシアのテイストに近い素晴らしい曲がずらりと並び、サウンドはポップで美しく、ストリングスのアレンジだけにサイケデリック・フレイバーが入っている。マイナーなレーベルからのCDなので、早くに入手しておこう。(佐野)
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