2000年6月10日土曜日

☆南沙織:『Cynthia Anthology』(ソニー/SRCL1-6)

 このWeb VANDAで南沙織とは、驚かれた方も多いと思う。なぜ紹介したかと言うと、ひとつは私が中学時代、南沙織のファンだったので、懐かしくて買ってみたということ。
 もうひとつはこのボックス・セットがCD5枚にDVD1枚のセットという、今後のボックス・セットの未来を先取りした仕様だったことだ。

 まず曲からいくが、このボックスには彼女のすべてのシングルのAB面が収められており、彼女の曲は14枚目のシングルまで筒美京平が作っていることもあって、筒美ポップスを十分に味わうことが出来る。ただし、個人的には後半のAOR系のバラード系は好きではなく、初期の軽快な作品の方がいい。ただ、ベスト・トラックは中期の筒美作品「想い出通り」かな。
 ソフトロック風のこの曲は良かったが、やはり南沙織は歌謡曲であり、歌謡曲ファンじゃないと延々聴き続けるのはちょっと辛い。さてDVDだが、かつてLDでリリースされマニアの中で高値を呼んでいた「Hello Cynthia」が丸ごと入っていた。この中で一番の見ものは当時のプロモの「潮風のメロディ」だ。他の映像のオーバーラップはあっても1曲ちゃんと歌っているのが嬉しい。この頃の南沙織はかわいかったなー。
 まだ返還前の沖縄から来た彼女はとても清楚で、ミステリアスで魅力的だった。私の南国の島好きは「冒険ガボテン島」と南沙織がルーツなのかもしれない。(タヒチのボラボラから始まって、昨年は与那国島、今年は波照間島が予定と大の南国の島好き)「夏の感情」も当時のライブである。

 これからはボックス・セットには当時の映像を収めたDVDが付くというのがどんどん増えていくんじゃないかな。曲で振り返るだけでなく、やはり当時の映像も見たいというのがファンなら当然のこと、今まで本腰を入れられていなかった映像を、DVD時代の今どんどん発掘してもらいたいものだ。(佐野)


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