2000年5月20日土曜日

Radio VANDA 第 2 回選曲リスト(2000/6/1)





Radio VANDA は、VANDA で紹介している素敵なポップ・ミュージックを実際にオンエアーするラジオ番組です。
Radio VANDA
は、Sky PerfecTV! (スカパー) STAR digio の総合放送400ch.でオンエアーしています。

日時ですが 毎月第一木曜夜 22:00-23:00 1時間が本放送。
再放送は その後の日曜朝 10:00-11:00 (変更・特番で休止の可能性あり) です。

佐野が DJ をしながら、毎回他では聴けない貴重なレア音源を交えてお届けします。


 

第一特集:Late 60's70'sNeil Sedaka
1.The Answer Lies Within'('66)

2.Good Morning Means GoodbyePeppermint Rainbow('69)

3.Jeannie('68)

4.What Have They Done To The Moon('71)

5.Rosemary Blue('71)

6.That's When The Music Takes Me('72)

7.Laughter In The Rain('74)

8.Endlessly('74)

9.A Song('77)

 

第二特集:SoloBarry Mannミニ特集

10.Feelings('70)

11.Carry Me Home('71)

12.Jennifer('78)

2000年5月15日月曜日

☆Beach Boys:『Surfin'』(Varese Sarabande/302-066-085-2)





このCDの基本は、モーガン・テープであり、以前DCCからリリースされていた『Lost And Found』からの抜粋である。「Surfin'」、「Surfin' Safari」、「Judy」で1テイク、「Luau」が2テイク少ない。また「Barbie」も歌詞の一部などが違うもう1テイクは収められなかった。ただ、Capitol以前の初期のビーチ・ボーイズを聴きたい一般のファンにはこれで十分の内容である。注目すべきは、本CDの「Surfin' Safari」(Alternate Version)を西ドイツのAriolaレーベルのみのヴァージョンと断定している点だ。このシングルは世界で3枚しか現存が確認されていないというメガ・レア・シングルなので、この確認は嬉しい。ドラムが遅れ気味になるかなり荒っぽいテイクだ。そしてボーナス・トラックは全ビーチ・ボーイズ・フリークにとっての朗報で、Tri-Fiveのシングル「Come And Get It/Like Chop」が初めて収録された。63年にDamarkからリリースされたこのシングルは、ドラムがデニス、リードがカールで、ゲイリー・アッシャーがプロデュースを担当したインスト・ナンバー。特に「Come And Get It」は後に「The Rocking Surfer」としてブライアンが使った経緯もあり、興味深い。その他、デニスがドラムを叩いていたFour Speedsの「My Sting Ray/R.P.M.」も収録されている。(佐野)




2000年5月8日月曜日

☆Who:『The Who Live The Blues To The Bush/1999』(MusicMaker.Com)




先のピート・タウンゼンドの『Lifehouse』『Avatar』に続き、フーの昨年のライブもインターネットのみで販売された。このアルバムは有料ダウンロード、もしくはこのCDRを購入する形だ。CDRというのが何ともセコいが、ジャケットなどの紙素材は印刷されたもの。さて、肝心な「音」だが、これがいいのだ。先日のBridge Schoolでのアコースティック・ライブは、何とも枯れてしまった感じで、フーのダイナミズムはもう失われてしまったかと、正直なところ期待は全然していなかった。この昨年11月のHouse Of Blues,Chicago、12月のEmpire Theatre,Shepherds Bushのライブは完全なエレクトリック・セットのライブで、ドラムにリンゴ・スターの息子のザック・スターキー、キーボードにジョン・バンドリックを迎えた5人という最小編成ながら、力強い演奏でフー健在を示してくれた。ピートの耳は復活したのか、ヘヴィなギターを炸裂させ、ジョンはまったく衰えないベースのスーパー・プレイ、まったくこの2人だけでサウンドが成立してしまうのだから凄い。長い間奏の曲がいくつがあるが、往年のような迫力満点のプレイを楽しめる。そしてザック・スターキーのドラムが、ケニー・ジョーンズよりはるかに手数が出るので、よりフーらしいサウンドに戻っているのが嬉しい。「The Real Me」なんてキースがいた時のフーのようではないか。そして曲によってそのオリジナルのスタイルに近いようにサウンド全体を変えているが、このことからもこのライブに「本気」に取り組んでいることが伝わってくる。リリカルな「Pure And Easy」、軽快な「You Better You Bet」、ヘヴィな「My Generation」とそれぞれギターの音色も違っている。初期のナンバーではエフェクトを使わないギターで演奏しているし、これらの「やる気」はロジャーにも伝わり、かなり切れ味のいいヴォーカルを聴かせてくれる。CD2枚組のライブというのは通常通して聴くのがしんどいのだが、このライブは一気に聴くことができた。この演奏なら、噂されるスタジオでのニュー・アルバムも期待できそうだし、何よりも日本へ是非ツアーで来て欲しい。このライブなら、楽しみ。なお、このCDRの申し込みはmusicmaker.comまで。(佐野)

☆Heaven Bound with Tony Scotti:『Breaking Up Is Hard To Do』(Vivid Sound/VSCD744)

 ハーモニー・ポップの傑作として名高い、ヘヴン・バウンドのアルバムがついにCD化された。このヘヴン・バウンド、メンバーはポップ・サイケ・フィールドで名盤を次々生み出しその後MGMの副社長兼プロデューサーとして活躍していたマイケル・ロイド、ラブ・ジェネレーションのプロデューサーのトミー・オリバー、サンレイズのメンバーだったエディ・マドーラとその姉妹のジョーン・マドーラ、そして「Valley Of The Dolls」への出演歴を持つトニー・スコッティの5人がメンバーとなってコーラスを担当、両マドーラ以外の3人はプロデュースも行った。実力者が集まっただけあってそのハーモニーは完璧、特に冒頭のフォークの定番「Five Hundred Miles」からラブ・ジェネレーションのカバー「Love And Sunshine」、そしてロジャー・ニコルス作の「I Kept On Loving You」を聴けば、もうあなたはこのグループの虜になっているはず。特に「I Kept On Loving You」は、ジョーンのウァームフルな女性ヴォーカルから始まりカウンターでコーラスがからみ、サビではファルセットを使った高揚感のあるハーモニーで一気に包み込んでしまう奇跡の傑作だった。当時MGMの社長でもあったマイク・カーブ作の「Come Run With Me」も夢見心地で聴けるはず。このヘヴン・バウンド、72年に『Heaven Bound With Tony Scotti』でデビューしたが、同年この中からビートルズの「I Will」のカバーを外してニール・セダカの「Breaking Up Is Hard To Do」を収録、タイトルも『Breaking Up Is Hard To Do』に変えて発売し直している。このニール・セダカのカバーは実に爽やかで素晴らしい出来なのだが、本CDでは差し替えたどちらの曲も入れたコンプリート仕様でこれはお徳、絶対にお薦めだ。(佐野)