VANDAは長くテディ・ランダッツォを一押しでやってきたが、最近、山下達郎氏がFMで特集したこともあってその人気は急上昇しているらしい。嬉しいの一言だが、その波に合わせたかのように、テディ・ランダッツォのベスト・ワーク、リトル・アンソニー&ジ・インペリアルズの待望の未CD化のアルバムがCD化された。、タイトルは『Reflections』、彼らの5枚目のアルバムで、最高傑作といってもいいだろう。2イン1のカップリングは既にCollectableからCD化された『I'm On The Outside』、こちらは3/19のこのコーナーのレビューをお読みいただくとしてここではパス。さて、『Reflections』のトップを飾る「Don't Tie Me Down」だが、クリアな音質で聴くと、それまで聴こえなかったバックコーラスが聴こえてきて、テディの綿密なプロダクションにまず驚かされてしまう。次の雨垂れのような幻想的なバックコーラスに乗った「My Love Is A Rainbow」は本当に美しく、アルバムのベスト・ナンバーの1曲。彼らのアイデンティティと言えるドゥ・ワップ調のバラード「If I Remember To Forget」「I LoveYou」にも酔わされてしまう。そしてアップテンポの「Trick OrTreat」は、止まることをしらないような魅惑のメロディ・ライン、コードと溶け合っていく引き伸ばされたコーラスと、文句なしのベスト・ソングになった。続く「Lost InLove」も洒落たメロディとコーラス・ワークでこれも傑作である。他ではラテンの「KeepIt Up」、トニー・マコウレイ調の「Yesterday Has Gone」、ドラマティックなバラード「Hold On To Someone」とバラエティに富んでいて、そのほとんどすべてを作曲し、プロデュースしたテディ・ランダッツォの才能に改めて驚かされた。(佐野)
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