あの「Zombie Heaven」をリリースしたBig Beatが、「Odessey And Oracle」に続いてオリジナル・アルバムの復刻第2弾をリリースいた。内容はゾンビーズのデビュー・アルバムだが、もう「Zombie Heaven」ですべての音源が発掘されたのだから必要ない、と思ってはいけない。やはりここでも“Sticks And Stones”“It's Alright With Me”の別テイク、“I Know She Will”“I'll Keep Trying”のデモという計4曲の完全未発表音源が含まれていた。Big Beatのせこい販売戦略に載せられて、結局また買ってしまう自分が哀しい。(佐野)
1999年5月22日土曜日
☆Kinks: Low Budget(ビクター/60699)☆Kinks: One For The Road(ビクター/60700)☆Kinks: Give The People What They Want(ビクター/60701)☆Kinks: State Of Confusion(ビクター/60702)☆Kinks: Word Of Mouth(ビクター/60703)
アメリカや日本でのキンクスの人気面での頂点とも言えるアリスタの最盛期が一気にリリースされた。ストレートでこれぞロックンロールというヘヴィなナンバーのオンパレードは圧巻だ。ここではボーナストラックのみ紹介しよう。まず「Low Budget」には“A Gallon Of Gas”のUSシングル・ヴァージョン、12インチシングルでリリースされた2分以上長い“Superman”のDisco Mix Extended Edit、そして未発表だった1分以上長い“Catch Me Now I'm Falling”のOriginal Extended Editが収められた。“Catch Me~”にはサックスがフィーチャーされたヴォーカル・パートがある。次に「State Of Confusion」。ここにはこのカセットがリリースされた時にジャケットにクレジットがありながら実際には収められていなかった未発表曲“Once A Chief”が嬉しい初登場。ソリッドなロック・ナンバーで出来はいい。またそのカセットにのみプラスされていた“Long Distance”と“Noise”も収められた。“Noise”は初CD化。さらに未発表とクレジットされているが実は12インチシングルに収められていた30秒近く長い“Don't Forget To Dance”のOriginal Extended Editも収録。そして「Word Of Mouth」には12インチ・シングルのみ収録されていたエンディングが1分近く長い“Good Day”のExtended Edit、それに未発表のこれも1分近く長い“Summer's Gone”のExtended Editが収められた。こちらもエンディングが明らかに違う。付け加えておくと「One For The Road」は前のCD化の際にカットされてしまっていた“20th Century Man”がめでたく復帰した完全盤である。どういう訳か12インチシングルの音源では“Low Budget”“Come Dancing”“Noise”の3つのExtended Versionが収められず、“Mussive Reductions”のOriginal Single Version、“Father Christmas”も外された。毎回何かが外れているが、これらはいったいどうなるのか、今後に期待するしかない。(佐野)
☆Buckinghams: Time & Charges/Portraits(Sundazed/11073)☆Buckinghams: In One Ear And Gone Tomorrow(Sundazed/11074)
「Kind Of A Drag」に続くこの2枚で、嬉しいことにバッキンガムスのすべての音源がCD化された。プロデューサーのジェイムス・ウィリアムス・ガルシオのワン・マン・ショーと言えるのセカンド「Time & Charges」とメンバーのマーティ・グレッブとダニー・ティファーノの作品が大半を占めるようになったサードの「Portraits」を2イン1したのが前者。そしてプロデューサーがジェリー・ロス組のジミー・ウィズナーに変わったのがラストの「In One Ear And Gone Tomorrow」で、後者にはここにすべてのシングルのみの曲がプラスされた。オリジナルによる後期のこれらのシングル曲は出来が非常に良くここが聴きもの、以前の「Mercy, Mercy, Mercy」に収められていた“You”も入った上にこのCDでは未収録だった“I Got A Feelin'”のB面の“It Took Forever”も収録された。バッキンガムスのポップな味が出た佳曲でA面より出来はいい。さらに未発表の“I Just Don't Know How To Say Goodbye”も登場、ややドライなロック色の強いナンバーだが、作曲を見てビックリ。サンディ・サルスベリーとジョーイ・スティック、ミレニウムの2人だった。(佐野)
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