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1999年1月25日月曜日

☆Associaition:「And Then Along Comes...」 (Wea/10074)☆Associaition:「Runessance」 (Wea/10075)☆Associaition:「Inside Out」 (Wea/10076)☆Associaition:「Birthday」 (Wea/10077)

 待望のアソシエイションのオリジナル・アルバムが、カート・ベッチャー・プロデュースのファーストから 4 枚目の「Birthday」までの 4 枚がまずリリースされた。もちろんすべて世界初のリイシューである。永遠の名盤「Birthday」がソフト・ロック・ムーブメントの盛り上がりと共に中古レコード店でベスト・セラーを続けるなど、日本でのアソシエイションの評価は飛躍的に上がっているので、このリリースを渇望していたリスナーは数多いはず。アソシエイションは始めカート・ベッチャーのプロデュースのもと、高度なコーラス・ワークを身につけた。ファースト・アルバムでカートが離れ、ジェリー・イエスターがプロデュースしたセカンドは暗中模索状態だったが、3 作目よりフィフス・ディメンションの「The Magic Garden」のプロデューサーとしても知られるボーンズ・ハウがプロデュースに付き一気にサウンドが洗練、大ヒットを立て続けに生み、4 枚目の「Birthday」で頂点を迎えたのである。美しいメロディと、幾重にも幾重にもからみあう重層なハーモニー、そして洗練されたバッキングが一体となり、最高のポップ・ミュージックが生み出された 嬉しいのはボーナス・トラックで、この 4 枚の間のシングル A 面がすべてシングル用モノ・ヴァージョンで入り、アルバム未収録の Valiant でのデビューシングル "One Too Many Morning" 、そしてその B 面で一度もリイシューされたことのない "Forty Times" も収められた。モノ・ヴァージョンははっきりとした輪郭でヴォーカルがミックスされているので、聴き比べるのも楽しい。アソシエイションは、数多いソフト・ロックのグループの中でも最も多くのヒットを生んだバンドであり、今まで出なかっことが異常だったと、このリイシューに尽力したワーナーの担当の宮治さんは語っていた。これで責務を果たしたとほっとされていたが、これこそ価値あるリイシューと言えよう 翌 2 月 24 日にはワーナーの残る 4 枚のアルバム「Goodbye Columbus」 (Wea/10195) 、「The Association」 (Wea/10196) 、「Live」 (Wea/10197) 、「Stop Your Motor」 (Wea/10198) に加えて「Greatest Hits」 (Wea/10199) もリリースされる。今回の 4 作のようなクオリティはないが、ファンなら是非欲しいところ。カート・ベッチャーが再びプロデュースしたアルバム未収録の "Just About The Same" のスタジオ・シングル・ヴァージョンなど、ライブを除くオリジナルの 3 枚にはすべてシングル・ヴァージョンがボーナスで付く。「Greatest Hits」には "Enter The Young" のその当時の再録音ヴァージョンが収められているのでこれも聴きもらせない。 (佐野)
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1999年1月24日日曜日

☆Tokens:It's A Happening World (Wea/11078)




トーケンズは決して "ライオンは寝ている" のグループではなく、キャッチーなメロディを書き、ファルセットを生かした洗練されたコーラス・ワークを聴かせてくれる優れたグループだと、私は事ある度にそう書いてきた。そしてそのトーケンズがソフト・ロックとしてもカテコライズされていくのが 67 年、ワーナーに移籍してからだ。そしてこの CD はそのワーナーでの唯一のアルバム「It's A Happening World」がベースになっている。アルバム自体ではやはりシングル・カットしてヒットしたタイトル曲と、バロック風のコーラスが素晴らしい "Portrait Of My Love" の 2 大名曲が光る。しかし驚かされるのがボーナス・トラックとして付けられた、アルバム未収録の全シングル・ナンバー 12 曲だ。この内 5 曲は B.T. Puppy より 95 年にリリースされた当時未発表で終わった名盤「Intercouse」に収録された曲で、そのクオリティの高さはお解りいただけるだろう。それ以外の曲でもキャッチーなメロディと素晴らしいハーモニーが映える "Till" や、ハプニングスとは違う解釈を見せる "Go Away Little Girl/Young Girl" など聴きどころは多い。ソフト・ロックからビートルズ風のナンバーや R&B ナンバーまでそのバラエティに富んだサウンドと、キャッチーなフックを必ず生み出す彼らの高い音楽センスは素晴らしい。まさに油に乗っていた旬の時代だった。そして 60 年代はシングルの時代であり、アルバムよりもシングルに優れた曲が集中する。アルバムとボーナスの曲数がほぼ半々というのは極めて変則的な選曲だが、さすが宮治さんはポップスの醍醐味が分かっている。アソシエイションと並んでこれも文句なしのリイシューだ。 (佐野)
ハプニング・ワールド