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1998年10月17日土曜日

☆Beach Boys : Endless Harmony (東芝EMI/50720)

アメリカのTVで放映されたビーチ・ボーイズのドキュメンタリー映画のサントラ盤がついにリリースされた。
まずはいきなりブライアンとサンレイズのリック・ヘンの共作 "Soulful Old Man Sunshine" のデモからスタート、続いて素晴らしいゴスペル調のアカペラからジャズ調のアレンジに乗ってソウルフルにスウィングするブライアンとリック・ヘンによる素晴らしいスタジオ・ヴァージョンが登場する。いきなり本 CD のハイライトからのスタートだ。ブートではお馴染みの66年のミシガン大学でのライブ・メドレー、明らかに不要なファルセットのコーラスを加えていた "Help Me Rhonda" の没ヴァージョン、 "Kiss Me Baby" などのステレオ・ミックスなどを挟み、次のハイライトである "Heroes And Villains" の初登場のデモが現れる。ここには今までどのブートでも聴くことが出来なかった幻の "I'm In Great Shape" の一部が含まれていた。 "Good Vibrations" "God Only Knows" のライブ・リハーサルの後はFlameの2人のメンバーが加入した72年のライブだ。その "Wonderful" は「Smile」のヴァージョンで歌われ感激、続いてFlameのナンバーのファンキーな "Don't Worry,Bill" へメドレーで移行していく。中間部のアレンジが違う "Do It Again" の初期ヴァージョン、そして嬉しい "Break Away" のブライアンのソロ・ヴォーカルによるデモ・ヴァージョン、 "Loop De Loop" のシンプルなデモ "Sail Plane Song" 、そしてブートでお馴染みの "Loop De Loop" にアルが新たにリード・ヴォーカルを入れた1998年版ヴァージョン、デニスの重厚で感動的な71年のソロ "Barbara" が次々と登場する。その後は70年の "Til I Die" の初期ヴァージョン、デニスの未発表のセカンド・ソロ「Bamboo」から "All Alone" 、マイクの未発表ソロ・アルバム「First Love」用の "Brian's Back" というブートでよく聴くナンバーになる。この中で "Brian's Back" はマイクの隠れた傑作ナンバーであり、今まではディック・クラークのプロモLPの中でしか公式にリリースされていなかった貴重な音源だ。なおこの CD のファースト・プレスのチャプター3のラジオ・スポット "Radio Concert Promo1" では、デニスとブライアンとの掛け合いではなく、別に録られたデニスのコメントが間違って収められたため、セカンド・プレスからは正しいものに改められた。日本盤はセカンド・プレスの内容で、USのファースト・プレスもその内、貴重になるかも。(佐野)
 



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