ようやくゲイリー・ゼクリーの最高作、イエロー・バルーンが CD 化された。日本では5年前にM&Mからリリースされ、既に名盤としての評価が定着していたが、サーフ・ミュージック関係の復刻で素晴らしい実績を持つSundazedが、得意の未発表ボーナス・トラック付きでさらにパワー・アップしてリイシューしてくれた。一昨年に53歳でこの世を去ってしまったゲイリー・ゼクリーは、キャッチーで美しいメロディーを書けるソングラインティグと、ブライアン・ウィルソンやフィル・スペクターの音作りを消化した華やかなサウンドとハーモニーを生み出せる優れたプロデュース能力を兼ね備えた才人だった。そのゲイリーの創作能力の頂点で生み出されたのがこのイエロー・バルーン、60年代のロック/ポップ・ファンなら必ず入手すべきアルバムである。さて、肝心なボーナス・トラックだが、M&Mと重ならないのはメンバーのドン・グラディのソロ・シングル2枚と、 "Follow The Sunshine" のモノ別ミックス、
"How Can I Be Down" のデモだけである。この内ドン・グラディはイエロー・バルーンではないし、 "Follow~" はゲイリー作ではない出来の悪い曲と、聴きものは
"How Can I Be Down" のシンプルなデモだけだったのはちょっと残念。(佐野)
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