以前 "Bridge Over Troubled
Water" のデモなども含まれたポール・サイモンのボックス・セットがリリースされたが、サイモン&ガーファンクルのボックス・セットはこれが初。なぜか日本のロック評論家には軽視されるS&Gだが、そういう連中は「ポップだから」「売れ過ぎたから」というあたりにこだわって、いい音楽というものが分からないのだからかわいそう。
さてこのボックスは彼らの偉業を味わうのに十分な内容だが、我々コレクターにとって嬉しいのは数多くの未発表トラックだ。 "Bleecker Street" のデモ、65年の「Sounds Of Silence」のアウトテイク "Blues Run
The Game" 、67年のライブ "A
Poem On The Underground Wall" "Red Rubber Ball"
"Blessed" "Anji" "A Church Is
Burning" 、67年録音したクリスマス曲
"Comfort And Joy" "Star Carol" 、68年のライブ "Overs" "A Most
Peculiar Man" "Bye Bye Love" 、69年のデモ "Feuilles-O" 、69年のライブ "Hey,Schoolgirl/Black Slacks" "That Silver
Haired Daddy Of Mine" に加え、今まで一度もアルバム収録されなかった
"You Don't Know Where Your Intrest Lies" ( "Fakin' It" のB面)も収録された。デモと未発表曲はどれもアコースティック・ギターのみのバッキングのシンプルなもので、ライブも同様の2人だけのレコーディングなので、内容的に驚かされるようなクオリティの音源はない。ただ、サークルで知られる "Red Rubber Ball" やトム&ジェリー時代の
"Hey Schoolgirl" のライブなんて嬉しいではないか。それにしてもポール・サイモンの曲は、アート・ガーファンクルの透明感のあるハイトーンの声によって最も映えるなあと改めて感じた。
(佐野)
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