1997年4月21日月曜日

☆Buckinghams : Time And Charges(ソニー/9268)

 1600円という低価格で発売されたソニーのリイシュー10タイトルでは、ゲイリー・アッシャーがプロデュースしたチャド&ジェレミーの「The Ark」とこのアルバムが世界初 CD 化で目玉。
特にバッキンガムスのこのセカンド・アルバムは、ソフト・ロック・ファンにも人気が高い "Don't You Care" も含み、後のBS&Tやシカゴのプロデューサーとして名をあげたジェイムス・ウィリアム・ガルシオがプロデュースに作曲と、全面的にバック・アップしたアルバムとなった。バッキンガムスのヒット・ソングを一手に受け持ったモブのソングライター、ジム・ホルヴェイの書いた "Don't You Care" と "Why Don't You Love Me" は軽快なポップ・チューンだが、ガルシオがらみの曲はホーンやストリングスを大胆に導入したガルシオのアレンジによって格調の高い作品となったが、どこか陰鬱でバッキンガムスの本来の若々しさをそいでしまった。案の定バッキンガムスとガルシオは対立し、次作ではガルシオの作品を一掃し、メンバーのマーティー・グレッブが中核になって曲を書いている。このセカンド・アルバムは、ガルシオの作品であり、バッキンガムスの魅力はこれだけでは伝わらない。マーティー・グレッブもいい曲を書いているし、以前リリースされたシングル中心のベスト・アルバム「Mercy Mercy Mercy」が何と言ってもお薦めだ。
(佐野)
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